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【2025現在の話】未来女性フォーラムの登壇の機会①
これは2015年の乳がんから10年後の現在の話。今の私はそれまで勤めていたIT企業を退職し、転職した外資系コンサル会社も転職し、その後は知人の紹介で週3日、身体とのバランスを取りながらITコンサルの関係の仕事をしていた。
10年の治療と不調と仕事の合間に、キャリアコンサルタントの資格を取得した。2025年、はじめてキャリアコンサルタントとして登壇する機会をいただいた。そのことがnoteを始めたことに関係しているから書きたいと思う。
2025 年 1 月、東京都労働局主催「未来女性フォーラム 2025」のワークショップ企画提案の機会をいただいた。 テーマは「女性活躍のための健康支援」。
主催側からの内容案は、「誰もが生き生きと活躍するには健康であることが第一条件」というものだった。その言葉を読んだ瞬間、私は妙な違和感に襲われた。本当に活躍するには健康が第一条件だろうか?
競泳の池江璃花子選手が2019年に白血病を発表し、その2年後、2021年の東京オリンピックに参加が決まった時、彼女は「健康」だったのだろうか。寛解の発表は5年後だったのだ。
美空ひばりさんの最後のステージの逸話は有名だ。直前まで楽屋に横たわり、点滴処置を受けていたという。歩行も困難だったひばりさん。では最後のステージで「活躍しなかった」と言える人はいただろうか。
私は、2015 年 12 月に乳がんの手術を受けた。 その後も長い予後治療、副作用との闘い、副作用を抑えるための治療、さらには加齢によるホルモンの乱れに振り回されながら、「治療と仕事の両立」を模索してきた。何度も体調を崩し、休職し、働き方を求めて転職を繰り返した。健康と病気のはざまで、私は手術前に思い描いた道を歩こうと努力はしてみた。
時には無理が成功し、管理職昇格や仕事の成功を感じた時に「活躍」しているという 幻想を見た。しかし、そのツケはきちんと身体に返ってきた。
そんな私が、社会に向かって「女性が活躍するには、心身の健康が不可欠です!」と、どの面下げて言えるのだろう。この 仕事は受けられない。そう腹をくくりながら、しかし、心のパンドラに突き動かされて自分の思う「女性活躍と健康」について企画を書き始めた。
つづく↓
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