血がこわい
血液が怖い。
痛みを伴うものを見たり聞いたりすると、血の気がすっとひく。
こういうことで怪我をしたことがあるという話をきいたり、
ドラマとか映画とかの手術のシーンを見ても、息がとまる。
妹が豚の解体を見て面白かったと言っていたけれど、
私はたぶん卒倒すると思う。
大学の授業の、
カエルの解剖でもけっこうきつかったのに。
彩瀬まるさんのこの文章を読んだ時、はっとした。
そっか。
血液が怖いのでない。
捌かれる生き物と自分との境目がなくなって、その痛さを味わう恐怖を感じていた。
「共感」するということは、人と人の境目を無くすように、
「共感」は、人と動物の境界線をも超えてしまうのかもしれない。
私って、カエルに共感していたんだ。
血液恐怖症がちょっと治ったかもしれない。
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