今今今
今年から独立して、いろんなものづくりをする仕事をはじめる。
なので昨年はその準備で大忙しで、お世話になった先生方やすでに東京で活躍されてる先輩方へ挨拶にまわったりした。
ある飲み会の席で、お世話になってる先輩が、私のことを「彼は現役のクリエイティブなんで」と紹介してくださった。
文法があっているかはさておき、素敵な肩書きだ。
その先輩だって、その飲み会にいた他の大勢も現役でクリエイティブな人たちだが、その場では誰よりも「現役のクリエイティブ」の名は自分にハマっていたと、ずっと噛み締めているのだ。
大学を卒業して、就職をせずにすぐにフリーランスになる道を選んだのは「今」を生きるためである。かっこつけすぎかもしれないが、そう表現するしかない。
10年後の自分の中で、物事の優先順位がどうなっているかわからない。家庭が最も大切かもしれないし、別のライフワークを見つけているのかもしれない。
10年下積みの期間を設けるということは、その間出会うさまざまな可能性と格闘しながら過ごした先の自分に賭けるということだ。つまりそれも一つのリスクと言える。
ある意味レールに乗りながら自動的に様々なことを経験しながら歳をとるということは、社会的には安定と呼べるのかもしれないが、そこから見える景色は容易に想像がつく。それを超える景色があったとしても、業界のトップランナーからしたら見慣れた日常の景色のはずだ。
その流れに、思考停止で入りたくなかった。あとになって振り返ればただの反抗精神なのかもしれない。自分たちにしか生み出せないものをつくり、その先の圧倒的な感動を手に入れるために、こうして若いうちにする挑戦は、レールに乗るリスクと大して重みは変わらないと思っている。
成熟しなければ創れないものもあるかもしれないが、今の私たちが持つ青さや衝動からしか生まれないクリエイションがあるはずだ。
とにかく「今!」なその青さや反骨精神が「現役のクリエイティブ」の正体なのかもしれない。
そんな独立元年の心のうち。
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