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中居正広さん騒動と上場企業/フジ・メディアHDとスポンサー各社の今後をESG経営視点で見る(1/17 更新)
最新の記事はこちらでご確認ください。
中居正広氏が1/23に芸能界引退を表明しました。
ご存じとは思いますが、中居さんに関する事案は以下。
中居正広さんの弁護士は「ワイドナショー」出演の犬塚弁護士。「9000万円支払い」で解決済み。(引用:FLASH)(解決済みではない)
問題があった食事会を巡っては、女性が勤務していた放送局の幹部が関わったとの情報もあるが、同局(フジテレビ)は「事実と異なりますので、明確に否定させていただきます」と説明。
経営視点で見る(1)/スポンサー各社は問題行動の疑惑報道をされているタレントをCM起用できるわけがない
中居さんをCM起用していた企業の一部は以下でした。
即時に全て中止されました。
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2024-11-01
「タイミー」(タイミー劇場:中居採広・No.1 「タイミー劇場:中居採広」篇)ほか
「ソフトバンク」ソフトバンク『ペイトク』(ペイトク店長アパレル篇)ほか (オリコンニュースより引用)
![](https://assets.st-note.com/img/1735372600-5rYIZMEXtlouWbsHQgpFDNi1.jpg)
ソフトバンクの対応は最も迅速でした。他記事より引用致します。
当初は静観の構えを見せていたものの、SNS上での批判の高まりを受け、中居氏が出演する「ペイトク店長」篇のCM放送を中止。反町隆史氏が出演する「スマホデビュー」篇など、他のCM素材に差し替えられた模様だ。
(WEBメディア cokiより引用)
ESG経営視点で見る(2)/スポンサー各社は問題タレントを起用した番組に提供は続けられない
本件の関連記事はこちら
中居さんは「活動ができる」と声明を出しましたが結局、引退するしかなかった。
し全番組が既に中居さんの出演番組を中止。事案は世論から許されるはずもありません。
今後の地上波テレビ番組への出演復帰はまずもって困難です。1/23に中居正広氏は引退を表明しました。
理由をESG経営視点から見てみます。
中居さんを永年、起用していた人気番組「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBS)の
「提供」スポンサーは以下でした。
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中居正広の金曜日のスマイルたちへ
(株式会社明治)
P&G
アサヒビール
ニトリ
プライム上場企業に求められる「ESG経営」とステークホルダーへの透明性の担保
P&Gはグローバル企業であり、そのほかの企業も上場企業です。特に外資であるP&Gは非常に先鋭的な人権尊重の姿勢を持っています。
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P&Gでは、経営戦略の一環として「平等な機会とインクルーシブな世界の実現(イクオリティ&インクルージョン= E&I)」を掲げ、「文化」「制度」「スキル」を三本柱に、経営陣の強いコミットメントのもと、インクルージョン推進、ジェンダー平等、更に多様な社員一人一人が最大限に能力を発揮できる組織づくりに取り組んでいる。
また「ESG経営」の意味はこちらです。
環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの要素を重視する経営方針や概念です。
企業の持続的な発展や社会的責任を果たすことを目的としており、近年では国連のSDGs推進とともに注目されています。
また、ESG経営を実践することで、企業は環境問題や社会問題の解決に貢献し、長期的に持続可能な経済的利益を追求することができます。
このような経営を求められている上場企業が、何かしらの人権問題や事件、もしくはその疑惑を持たれているタレントが司会を行う番組に「提供」を行うことは不可能です。
テレビCMを放送したいときは、その時間の放送枠を購入する必要があります。これをバイイングといいます。
バイイングの方法は、大きくわけて、タイムCMとスポットCMの2種類です。
そのうちの1つであるタイムCMは、企業が個別の番組のスポンサーとして放送するCMのことを指します。
つまり、CMを放送したい番組と秒数を決めて、その枠を買う方法です。
企業が番組を指名して購入する場合、「なぜその番組を購入する意義があるのか」を各企業の宣伝部は社内で説明する必要性があります。
また、取り扱いをする広告代理店担当者も、「なぜこの番組に予算を出すべきか」をプレゼンする必要があります。
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プライム上場企業であれば当然です。つまり、ここでも、今後は、中居さんを司会者に起用することは不可能です。
これは「演者=この場合は中居さん」の番組購入を見合わせるだけで済む話で収まりません。
本件の最新記事はこちらですのでご覧ください。
関与しているとされる「フジテレビ幹部・編成局長」に関する株式会社フジテレビジョンHDの否定は納得感が薄い
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報道では、被害者は当時、フジテレビに勤務する女性で、経緯として幹部で編成局長であるA氏により、中居正広さんとの飲食の場で2人きりにされた、との報道があります。
株式会社フジテレビジョンHDの代表取締役社長・港浩一氏は文春のインタビューで否定し、同社は即日に、公式サイトでも否定をしました。
(追記:1/17に記者会見・そこでも否定の姿勢・調査に任せると発言したことから事態は悪化の一途を辿る。
社員説明会は4時間に及び、怒号が飛び交う。労働組合組合員は80人から500人に増幅。)
以下がフジが最初に出していた公式コメント。
このたび一部週刊誌等の記事において、弊社社員に関する報道がありました。内容については事実でないことが含まれており、記事中にある食事会に関しても、当該社員は会の設定を含め一切関与しておりません。
会の存在自体も認識しておらず、当日、突然欠席した事実もございません。
発行元に対してもその旨伝えておりました。その他、プライバシーに関することは控えさせていただきます。一方で、出演者などステークホルダーとの関係性のあり方については改めて誠実に向き合い、弊社のコンプライアンスガイドラインの遵守により一層努めてまいります。
同社の幹部については、疑惑のX氏のほか、女性アナウンサー幹部は個人名が報道されていました。
X氏はSNS上で既に特定されています。
今後、実質のトップとされる「フジの天皇」と揶揄される日枝氏らの動向、HDの副会長遠藤氏港社長、同社のガバナンス不全、コンプラ意識の低さ、社内文化、メディアとしての社会性などが明白となるのは時間の問題といえます。
被害者女性は守秘義務を破れてしまう。
9000万円は払い損であろう理由。
また「文春合併号」では、被害者とされる女性が文春の取材に対し、声を上げました。
これについて
「9000万円の支払いに守秘義務契約が含まれているはずなのになぜ?」
との声があるようですが、無意味です。
なぜなら、被害者が、もし今後も守秘義務を破り、発言を続けたとて、加害者とされる中居正広さん側は「守秘義務違反」を被害者に提示できるでしょうか?
できません。
なぜなら、その主張をする以上、「ならばその守秘義務契約の中身は何?」と、内容の公表無しに議論できないからです。
「中身の公表」などできるはずもありませんし、これをもってして「名誉棄損」を訴え出ることもできません。
正確にはできるかもしれないですが、自分で自分の首を絞めるだけだからです。
見逃せない株式会社フジテレビジョンHDのプライム上場企業としての「サスティナブル経営」「ESG経営」に関する認識のゆるさ
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一幹部の行動が今後、明白になる中、それと共に、株式会社フジテレビジョンHDのサスティナブル経営、ESG経営が問われ、社長責任が問われるでしょう。全幹部が退陣し、会社解散という最悪のシナリオも無いとは言いきれません。
同社の企業文化を知りたいと思い、公式サイトにて、サスティナブル宣言、またその社長メッセージを確認しましたが、
どうも「サスティナブル経営」というものがどういうものか、理解が深まっていないようです。
またプライム上場企業でありながら「中長期事業計画書」が提出されていなかったそうです。株主もよく今まで放置していましたね。不思議でなりません。
株式会社フジテレビジョンHDのサスティナブルに関するサイトでは以下(一部抜粋)となっています。
CSR・SDGs推進体制
企画実行にあたっては、全社的な実行組織として、社長を委員長とする「CSR・SDGs推進会議」を設け、各局から選抜されたCSR・SDGs推進会議プロジェクトメンバーが主体的に関わっています。
フジテレビのCSR・SDGs活動の軸となっているのは、各局から世代や役職を越えて集まった多様なメンバーです。
CSR・SDGs推進会議プロジェクトチームとして月に一度、活動報告や情報交換を行う会議をしているほか、分科会を開き、メンバーからの企画を検討。
フジテレビらしい“ボトムアップ”型の活動を実施しています。また、メンバーは毎年入れ替え、社内浸透を図っています。
基本的に「CSRは、SDGsの一部」です。
これを同列としているのは、SDGs、ESG経営に代表取締役社長の理解不足と言わざるを得ません。
(最新記事はこちら)
全体を通して、プライム上場企業としてのステークホルダーを何だと考えているのでしょうか。このような企業がプライム上場していられること自体が問題です。
サスティナブル経営のリーディングカンパニーの進捗は?
ちなみにもっともサスティナブル経営が進んでいる国内企業のひとつ「サントリーグループ」の「サステナビリティ経営」については以下が一部です。非常に詳細な行動計画ですね。
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株式会社フジテレビジョンHDは、今後、企業の在り方を厳しく問われるでしょう。
もはや、経営陣の引責総辞任だけで済む話では無くなってきていますね。
「民放連」や株式会社フジテレビジョンHDの株主構成や総務省資料
民放連が掲げる精神について一応、資料として貼っておきます。
(社)日本民間放送連盟と日本放送協会は、各放送局の放送基準の根本にある理念を確認し、放送に期待されている使命を達成する決意を新たにするために、この放送倫理基本綱領を定めた。
放送は、その活動を通じて、福祉の増進、文化の向上、教育・教養の進展、産業・経済の繁栄に役立ち、平和な社会の実現に寄与することを使命とする。
放送は、民主主義の精神にのっとり、放送の公共性を重んじ、法と秩序を守り、基本的人権を尊重し、国民の知る権利に応えて、言論・表現の自由を守る。
現在の理事はフジテレビジョン遠藤氏です。意味を為しませんね。
電波利権を持つテレビという装置は今後、日本で機能できるのでしょうか。株主・スポンサー各社はさらなる追及を続けて欲しいです。
世論が許しません。
公式サイトで一番目立つところに「違法だよ、あげる君」のCMについて記述されていました。
あれは民放連の放送なんですね。
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総務省の資料も貼っておきます。
株式会社フジテレビジョンの株主構成はこちらです。
大株主
株主名 持株数(千株) 比率(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 26,028 11.11
東宝株式会社 18,572 7.93
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 8,330 3.56
株式会社文化放送 7,792 3.33
株式会社NTTドコモ 7,700 3.29
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505001 6,154 2.63
関西テレビ放送株式会社 6,146 2.62
NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE SILCHESTER INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIONAL VALUE EQUITY TRUST 5,444 2.32
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(退職給付信託口・株式会社電通口) 4,650 1.99
株式会社ヤクルト本社 3,969 1.69
だいぶ昔の本ですが、お時間あれば読んでみるのもいいと思います。
by : 山崎みしえる
ღサスティナビリティ経営アドバイザー・会社顧問
✻渋谷区在住・人生に引っ越しが多過ぎた¿ღ
ღ
リクルート→東証スタンダード子会社社長→パソナღ都バスが好き過ぎ✰
Ж「SDGs12つくる責任 つかう責任」を一緒に目指しましょう♩
- ̗̀☁️ ̖́-
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「2030アジェンダ」は、ミレニアム開発目標(MDGs)が達成できなかった事業に取り組む一方で、三つの側面、すなわち経済、社会および環境における持続可能な開発をバランスの取れた、統合された方法で達成することを目指す。それは、国連の活動の三つの柱の目標、すなわち平和と安全、人権、そして持続可能な開発の目標を単一のアジェンダに統合するという、この種の合意では初めてのものである。それは、経済や社会の問題に個別に焦点を合わせるというこれまでの開発へのアプローチからのパラダイムシフトを反映している。また、ミレニアム開発目標に比べ環境により大きな力が注がれている。(国際連合広報センター公式サイトより