2021年映画ベスト11+1
今年観た映画の私的ベストを選びました。コロナ禍の中で今年は映画館に行く機会がぐっと減ってしまったので、劇場で観た本数も例年になく減ってしまいましたが、良い映画には出会えたと思います。
なんとか10本に絞りたかったのですが、どうしても絞りきれず、結局11作品になってしまいました。11本中6本がアジア映画です。ちょっとアジアに偏ったセレクトになってしまいましたが、今年もアジアの映画は素晴らしいものが多かったので、自然な結果ではないかと。50重音順、順不同で短い✍️を添えています。
『燃ゆる女の肖像』は山形での上映のタイミングが遅れ、本来は昨年の対象となるべきかもしれませんが、私が観たのは今年だったので、2021年に+1として加えました。
🎬『アメリカン・ユートピア』
2020年／アメリカ／原題：DAVID BYRNE`S AMERICAN UTOPIA
監督：スパイク・リー
出演：デヴィッド・バーン、ジャクリーン・アセヴェド、グスタヴォ・ディ・ダルヴァ、ダニエル・フリードマン、クリス・ジャルモ、ティム・ケイパー、テンダイ・クンバ、カール・マンスフィールド、マウロ・レフォスコ、ステファン・サンフアン
✍️ 音楽的興奮と映画的興奮が一体に。驚くべきダイナミズム。
🎬『春江水暖』
2019年／中国／原題：春江水暖
監督：グー・シャオガン
出演：チエン・ヨウファー、ワン・フォンジュエン、スン・ジャンジエン、スン・ジャンウェイ、ジャン・レンリアン
✍️ 中国の新鋭による、絵巻物のように美しく壮麗な、圧倒的映像美。
🎬『少年の君』
2019年／中国・香港／原題：少年的你
監督：デレク・ツァン
出演：チョウ・ドンユイ、ジャクソン・イー、イン・ファン、ホァン・ジュエ、ウー・ユエ、ジョウ・イエ
✍️ イジメという残念ながら不可避の問題を、鮮烈に描いています。
🎬『スウィート・シング』
2020年／アメリカ／原題：Sweet Thing
監督：アレクサンダー・ロックウェル
出演：ラナ・ロックウェル、ニコ・ロックウェル、ウィル・パットン、カリン・パーソンズ、ジャバリ・ワトキンス
✍️ 映画らしい表現がた〜くさん詰まった、愛すべき作品です。
🎬『チャンシルさんには福が多いね』
2019年／韓国／찬실이는 복도 많지
監督：キム・チョヒ
出演：カン・マルグム、ユン・ヨジョン、キム・ヨンミン、ユン・スン、ペ・ユラム
✍️ 映画愛に溢れたコメディ。レスリー・チャンの幽霊が忘れられない！
🎬『逃げた女』
2019年／韓国／原題：도망친 여자
監督：ホン・サンス
出演：キム・ミニ。ソ・ヨンファ、ソン・ソンミ、キム・セビョク、クォン・ヘヒョ
✍️ ホン・サンスらしい、何も起こらないけど色々考えちゃう映画です。
🎬『返校 言葉の消えた日」
2019年／台湾／原題：返校
監督：ジョン・スー
出演：ワン・ジン、フー・モンボー、ツェン・ジンホア
✍️ 台湾の「白色テロ」の時代を、心象的なホラー表現で描いています。
🎬『水を抱く女』
2020年／ドイツ・フランス／原題：Undine
監督：クリスティアン・ペッツォルト
出演：パウラ・ベーア、フランツ・ロゴフスキ、マリアム・ザリー、ヤコブ・マッチェンツ
✍️ 神話的な世界を現代の寓話に組み替えるのは欧州の映画ならでは。
🎬『MONOS 猿と呼ばれし者たち』
2019年／コロンビア、アルゼンチン、オランダ、ドイツ、スウェーデン、ウルグアイ、スイス、デンマーク／原題：Monos
監督：アレハンドロ・ランデス
出演：Julian Giraldo、Karen Quintero、Laura Castrillón、モイセス・アリアス、ジュリアンヌ・ニコルソン
✍️ 映像も音楽も、体感した事のない感覚に圧倒される映画でした。
🎬『楽園の夜』
2019年／韓国／原題：낙원의 밤／Night in Paradise
監督：パク・フンジョン
出演：オム・テグ、チョン・ヨビン、チャ・スンウォン、パク・ホサン
✍️ 主演の二人が素晴らしく良いです。悲しい色のコリアン・ノワール。
🎬『わたしの叔父さん』
2019年／デンマーク／原題：Onkel
監督：フラレ・ピーダセン
出演：イェデ・スナゴー、ペーダ・ハンセン・テューセン、オーレ・キャスパセン
✍️ 何かを変えることのみが決断ではない。欧州らしい静謐で美しい作品。
🎬＋１『燃ゆる女の肖像』
2019年／フランス／原題：Portrait de la jeune fille en feu
監督：セリーヌ・シアマ
出演：ノエミ・メルラン、アデル・エネル、ルアナ・バイラミ、ヴァレリア・ゴリノ
✍️ この上なく美しく、幻想的で文学的な、クィア映画の大傑作。
