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大阪シチューと私

先日SNSを見ていたら「大阪シチュー」の投稿がバズってました。


私は大阪生まれ大阪育ちで、親父様が早くに亡くなったり母親がログアウトしたりしたので、家の家事を早くに担っていたので、大阪の家庭料理はとても馴染みがあります。

なので、大阪のシチューも知ってますし、作れます。
よくあるレシピ本にも載らない野菜炒めとか家庭のカレー的な家庭料理なので、めちゃくちゃ懐かしくてよく知っている人と、そんな家庭料理は知らん人と極端なマイナー家庭料理かと思います。

と言うか、今どきの子は大阪の子でも知らんやろうなあって感想です。


さておき、みていたら懐かしくて作りたくなるので作りました。
そしてSNSに投稿したら、めちゃくちゃフォロワーさんから「どう作るの??」と質問されたので、料理と言えるレシピではないほどの家庭料理ですが、後世のために書きます。


大阪のシチュー

基本的な材料

=================
豚肉
じゃがいも
たまねぎ

胡椒
料理酒

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基本これだけです。

因みにこれは我が家(私)のレシピなので、例えば豚肉が牛肉だったり、鶏肉だったり、お歳暮のハムだったり、家庭によって様々です。
豚肉じゃないから違う!」とかそう言うのは一切ないです。
逆に「あの店のレシピと違うからニセモノ!」とかも一切ないです。
そう言う肩肘張ったちゃんとした料理じゃないんです。
テキトーに家にあるもんや安売りしてたもんで作る、テキトーな家庭料理なんです。


と言うと「作った事がないから目分量がわからんから、正確に教えて」と言われたので、私が先日作った時の分量を載せときます。

今回の分量

=================
豚肉
→(ロース切り落とし1パック全部)270g
じゃがいも
→(八百屋で安かった男爵1袋)360g
たまねぎ
→(家にあった小玉ねぎ2個)180g

→(伯方の塩1つまみ)2g
胡椒
→(テーブルコショウ多めに振る)2g
料理酒
→(鍋に傾けてドボドボ1回)200ml

→(灰汁が出る分多めに鍋に入れる)1.5L
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て感じですが、味見して物足りなかったら塩をちびちび足しますし、食べる時に追加でコショウ振りかけたりします。
本当にその時によって私も材料の種類や配合を変えるので、そこ迄厳密に考えないで下さい。

作り方

さて、久々に作っても手が覚えているもんですね。
さくさくと作りました。
そして思い出しました。
めっちゃ灰汁出るんやったと(何)

1.
豚肉をパックから取り出して切る。
切ると言っても切り落としなので、大き目の切り落としがあったら、一口大(3cm四方)くらいの長さに揃えるように切ります。
既に一口大か、一口大以下なら切らずにそのまま使います。
因みにこの時肉に下味はつけないし、粉もはたかないし、炒めたりもしません。
切るだけです。

2.
じゃがいもを水洗いして皮を剥いて一口大(3cm四方)に切る。
新じゃがいもの時は洗って、芽を取って、皮付きでもいいかもですが、基本皮を剥きます。
丁寧な人は面取り(角を削る)してもいいかもですが、煮崩れたって味は同じなので、そう言う事はしません。

3.
玉ねぎの皮を剥いて、芽と根を切ってからくし切りにします。
食べ応えを求めるなら角切りでもいいです。

4.
鍋に123の材料を入れてから、水を入れます。
料理酒をドボドボと注ぎます。
入れすぎたって後で加熱するから気になりません。
ここで塩と胡椒を入れます。

5.
鍋を火にかけます。
基本中火でコトコト水から煮込みます。
沸騰してきたあたりから、びっくりする程灰汁が出ます。

このぼわぼわって浮いてくる白い泡が
全部灰汁です。

6.
中火のまま丁寧に丁寧に灰汁をお玉ですくいます。
多少煮汁ごとすくっても大丈夫です。

ざっと灰汁をすくった状態
これくらいになればよしです。
そして肉と野菜だけで汁が白濁してきます。


7.
灰汁が取れてきたら、お玉で少し煮汁をすくって味見して下さい。
塩と胡椒だけなのに、めっちゃシチューの原型みたいな味がします。

たぶん一般的な現代の人にとっては味が物足りなく感じると思いますが、これはそういうもんです。
でもあまりにも薄すぎるとかだったら、塩と胡椒を追加して味を調えてもいいです。

味が決まったら、後は鍋に蓋をして、ごく弱火にしてじゃがいもに箸がスッと入る迄ことこと煮込みます。

8.
じゃがいもに箸(爪楊枝とか竹串でも可)がすっと刺されば、火を止めて蓋をしたまま食べる時間まで放置します。

煮物は火を止めている間に具材に味が染み込むので、煮終えたら火を止めて寝かせる時間を作る。
これとても大事。

9.
食べる直前に鍋を火にかけて中火で加熱します。
強火で一気に加熱してはいけません。
全体的に熱々になったら火を止めて、お椀とか深皿とかスープ皿になみなみとよそいます。

大阪のシチューの完成です。

食べてびっくり、これはシチューだって言われるとちゃんとシチューの味なんですよね。
まあよく考えると、牛乳とか小麦粉とか入れる前のシチューの原型、アイリッシュシチューの豚肉版みたいなもんなんで、そらシチューやなってなる一品です。

アレンジは無限大

さて、アレンジは無限大ですから、ここからはこの基本のレシピからのアレンジを色々書きます。

二日目
塩胡椒と料理酒を追加して、
豆腐を入れました。
とても美味い。
三日目
大根を追加しました。
流石に煮汁も少なくなって、
大根から水が出てくるので、
ようやくここにきて醤油を大さじ1程入れます。
醤油の偉大さを感じます。

と三日以上楽しんでいる大阪のシチューアレンジですが、シチューなので他にもアレンジがあるので、ここに書き出します。

角切りの人参を入れてもいいです。
物足りないからと、コンソメやブイヨンや鶏ガラや出汁を入れてもいいです。
汁多めでうどんを入れてもいいです。
ご飯にぶっかけてもいいです。
最初から醤油を入れてもいいです。
牛乳を入れてもいいです。
とろみが欲しかったら水溶き片栗粉を入れてもいいです。
寒いので生姜や葱を入れても美味いです。
これは本当に原初のシチューなので、お好みに併せてお好きにアレンジしてください。


フォロワーから聞かれた質問集

大阪シチュー作った端から、めっちゃリプライやDMで質問をもらったので、ここに書きます。

Q.
胡椒はブラックペッパーでもいいの?
塩は岩塩でもいい?

A.
何でもいいわい。
何ならコンビニとかに売ってる味塩胡椒でもいいわよ。
それでもうまい。


Q.
じゃがいもは何使ってるの?

A.
今回はたまたま八百屋で一袋百円と安かった男爵だけど、男爵は煮崩れしやすいし、気になるならメークインでもいいし、きたあかりでもインカのめざめでも、とにかくじゃがいもの品種は煮込めるなら何だっていいわよ。


Q.
出汁入れないの?

A.
私は塩胡椒料理酒以外何も入れてないけど、入れる家庭もある。
レシピもある。
コンソメ、ブイヨン、鶏ガラ、昆布だしと多岐にわたってるわ。
薄味に慣れてなくてどうにも物足りなかったら入れてもよし。


Q.
肉は豚肉だけ?牛肉は??

A.
牛肉使う家庭も、レシピもある。
牛肉でも鶏肉でももらいもんのハムやベーコンでもいいわよ!
だしがらが何であれ美味いわよ!(ぉぃ)


「みんな大阪のシチュー好きすぎか」ってなった質問集でした。


個人的アドバイス

大阪のシチューと銘打ってはおりますが、ようは各家庭のカレーみたいなもんです。
好きにアレンジしたらいいんです。
細かく考えんな。
前述の通り、食べる日により醤油も入れるし豆腐も入れるし大根も入れる私が言うのです。
間違いありません。

難しく考えるな、今すぐスーパーに行って材料買ってきて作れ。
そんな大阪のシチューでした。

おいしいよ?

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聖龍@どや乳 次回5/11文学フリマ東京40参加
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