顔見知りとの距離感

私は通っているカフェがある。
そのカフェのマスターやお客さんともよくしゃべるいわゆる「常連客」であることは間違いないだろう。

数日前にそのカフェにまた行った。
店に入るとその時間帯はお客さんが少なくて、時間が普段よりもゆっくりと進んでいるかのような感じだった。

4月ということもあり、カフェには新しいバイトの学生が増えていた。
ちょっと前からときどき会うことがあったので、相手も私のことを認知していて、顔見知りぐらいにはなれていると思っている。

その学生が店の人から教えられているのを見ながら、新しくてほほえましい景色を見ながらコーヒーを注文して、本を読みながらカフェでのひと時を楽しんだ。

マスターの機転から

本を読んでいるとマスターから、「何の本を読んでいるの？」ときかれた。
私は話す力が足りないな～と常日頃感じているので、その時は会話の本を読んでいた。
「会話の本です。」
と答えると、会話について話をしてくれた。

会話は慣れだとか、たくさんしてみないとうまくはならない的なことを言っていた気がする。(うろ覚えでごめんなさい、マスター。笑)

ふと、マスターからとあるバイトの学生Yさんに話しかけるとしたら、「何と話しかける？」ときかれた。そのYさんとも顔見知りだったのでいい機会だと思って、会話のきっかけを探した。

………でも、ぜんっぜん出てこない。笑

顔見知りと話すときって、何から話すといいんだ？と考えこんでいたら、
「遅い。」
とマスターから一刀両断された。
これ、皆さんはどうやってきっかけを作るんですか？

初対面の場合

例えば初対面の人の場合、私の場合は顔見知りよりかはずっとマシなほうで、

出身どこ？部活何してた？

的なことから始めて、共通点を探っていけばいい。というざっくりとしたテンプレートがある。

笑顔でとか、リアクションは大きくとか、感情増し増しでとか。
きっかけをつかめば、あとは勝手に話は弾んでいることもある。
これが初対面で通じる会話の仕方なんだと個人的に思っている。

じゃあ、「顔見知り」は？

出身がわかった、ざっくりとどういう人なのか、どういう距離の取り方なのかがなんとなくわかって、久しぶりに会いました。というとき、何を話せばいいのか全く分からなくなる。

例えば、バイトのYさんの場合の、バイトは慣れましたか？とかの質問。
いわゆる「最近どう？」の質問をされると私はすごく答えるのにこまってしまうので、あまり人にはしないようにしている。

となると、天気の話？
天気が悪いときに、
「今日は雨ですね。」
と話しかけられると、どうだろう？
雨ってちょっとネガティブな印象を持っていそうで、話しかけるきっかけとしてふさわしいの？とか考えてしまう。

じゃあ、
「お客さん少なくてひと段落な時間ですね。」
と話しかけたら、店に対してちょっと失礼にならない？とか考えてしまう。
逆にものすごく忙しいことを思い出させて、嫌な気分にならないかとかも考えてしまう。

そして何より、実際に人と対すると脳の機能がなくなったかのように言葉が出てこなくなってしまう。これが一番の問題だろう。

この「顔見知り」との会話の仕方に困ってしまうのがずっとコミュニケーションの課題だ。