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内的モチベーションで目標達成を加速する:『やりたい』を見つける方法


 新年を迎え、健康的な生活、体重管理、キャリアアップなどの目標を立てる方も多いでしょう。しかし、1か月もしないうちにその目標が忘れ去られるのはなぜでしょうか?

 その理由の一つは、私たちが目標設定に使う言葉や考え方にあります。「やらなければならない(have-to)」ではなく、「やりたい(want-to)」という内的モチベーションを活用することで、目標達成の可能性を飛躍的に高めることができます。

 この記事の内容は、心理学者でありキャリアモチベーションの専門家であるBryan Robinson, Ph.D.の考えに基づいています。彼は、「Chained to the Desk in a Hybrid World: A Guide to Balance」の著者でもあり、キャリアやライフバランスに関する豊富な知見を持つ人物です。



内的モチベーションと外的モチベーションの違い

 目標を達成するための原動力には、内的モチベーションと外的モチベーションがあります。

  • 内的モチベーション(want-to)
    個人の価値観や興味に基づき、自分自身の意思で行動する力を指します。たとえば、「新しいスキルを習得したい」「このプロジェクトを成功させたい」といった気持ちは、自然な意欲を引き出します。

  • 外的モチベーション(have-to)
    義務感や他者からの要求に応えるために行動する力を指します。「上司の期待に応えなければならない」や「評価を得るために仕事を終わらせる」といったプレッシャーが特徴です。

研究によると、内的モチベーションを持つ人は、外的モチベーションに頼る人よりも目標を達成しやすく、達成後の幸福感も高いことが分かっています。


内的モチベーションの利点

  1. 持続的な努力を促す
    内的モチベーションで動く人は、目標に向けた行動を長く続けられます。

  2. 障害を減らす
    自分の価値観に一致する目標は、外部のプレッシャーに左右されにくく、障害を乗り越えやすい傾向があります。

  3. 幸福感の向上
    内的モチベーションで目標を達成した場合、充実感や自己効力感が高まり、心の健康にも良い影響を与えます。


「やりたい」モチベーションを引き出す方法

1. 言葉を変える

 言葉には私たちの行動を形作る力があります。「やらなければならない」という強制的な言葉を、「やりたい」「選びたい」といった言葉に変えることで、自分の意識をポジティブに変化させられます。

:
「上司のために仕事を終わらせなければならない」→「この仕事を通じて新しいスキルを身につけたい」


2. 自己批判を避ける

 自分を責めるような言葉を避け、優しさを持って自分を励ましましょう。心理学者アルバート・エリスは、自己批判を「Musterbation(マスト化)」と呼びました。これを避けることで、より柔軟に物事に取り組めます。

:
「もっと頑張るべきだった」→「次回はもっと良い結果を出せるようにしたい」


3. 具体的な計画を立てる(If-Thenプラン)

 「もしXが起きたら、Yをする」という具体的な計画を立てることで、行動の継続性が高まります。

:
「重要なプロジェクトがあるときは、締切の1日前に完成させる」


4. 視点を微調整する

 目標や行動を肯定的に捉え直すことで、負担感を減らし、意欲を引き出します。

例:
「夕食を作らなければならない」→「家族と楽しい時間を過ごすために夕食を作る」


避けるべきこと:自己批判の言葉

「やらなければならない」という言葉を使うと、自分を責めるような思考が強まり、モチベーションを削いでしまいます。これを避けるために、ポジティブな自己対話を心がけましょう。

悪い例:「私はもっと効率的に働くべきだ」
良い例:「今日はよくやった。明日はさらに改善できるかもしれない」


最後に:『やりたい』を選び、成功をつかむ

 新しい目標を立てるとき、内的モチベーションに注目することが成功への近道です。「やりたい」という感情を中心に置き、自己判断を避け、ポジティブな言葉を使い続けましょう。進歩は直線的ではありませんが、一歩ずつ前進することが重要です。次回、新年の抱負やキャリア目標を考える際には、ぜひ「やりたい」をキーワードに、自分自身の成長と幸福を追求してください。

あなたも今日から『やりたい』を見つけ、目標達成への一歩を踏み出しましょう!

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