日々ノ記録 手帳との歩み編
今回は手帳のことを書きます。
私は『書く』ことが大好きです。
小学生の時から日々思うことを『ひみつノート』に書いていました。
両親に、特に母親に知られたくないことが、私には沢山ありました。
母は、私がおしゃれや恋愛に興味を持つことを極端に嫌いました。
「子供らしくない」
「ませた子供だ」
母は、私が微々たる小遣いで買った色付きリップを塗っただけで、父を伴い私に寄って来て、そう言いました。
父は、感情的になる母の気を逆撫でしないように、私に母の言う通りにするように説得するのでした。
こんなことが何度かあって、私は両親に、当たり障りのないことしか言わなくなりました。
しかし、私も人間です。どこかで本心をぶちまける場所が必要でした。
住んでいる場所は田舎。プライバシーなど、あってないような環境で頼る場所は、真っ白いページのノートだけでした。
それが私の手帳ライフの始まりです。
……ところが。
そううまくいかないのが、毒親を持つ子供という立場。
母は、あることから私のひみつノートの存在を知ります。
小学校5年の頃で、私は小学校で習った生理のことを忘れないようにノートに書き込んでいました。母と生理の話ができる関係ではないから、少しでも知識を持っておこうと、私は必死だった。
私が女性になっていくことに過剰に敏感な母は
「変なことばかり書いてるんじゃない!!」
と顔を歪めました。そこから、さらに私の所持物に対する母の監視が厳しくなりました。
私はひみつノートの書き込みのあるページを自ら破り捨てました。
聖域が侵されて、そこにはもう何の価値もありませんでした。
それでも私は書くという行為を止められず、日々さまざま募る思いを紙切れに書いては庭で燃やしました。(火遊びではないですよ。昭和の田舎はゴミを庭で燃やして処理してました)
私のひみつノートが復活したのは、就職して一人暮らしを始めてからです。
仕事用の手帳が最初に必要になって、次第にまたプライベート手帳も持つようになりました。
一人暮らしを始めた時点で、手帳を聖域化する必要がなくなっていたので、小学生の頃よりもずっと楽に手帳と向き合えるようになりました。
それからン十年。結婚妊娠出産転居など数々のライフステージを越えて、現在の手帳ライフに至ります。
(次号に続く)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?