なんてたって春休み
貧血気味のぼんやりとした頭で思い出を振り返る。春休みはずっと頭の中から考え事が消えなかった。
日程的にやっと頭を空っぽにできる日々が来た。
朝、頬にできた薄いシミが気になる。自分の所為なので甘んじて受け入れる他ない。
そのくらい最近の日差しは気持ちよくて、出不精の私を外に連れ出そうとする。
ずっと春だったらいいのに。
桜が垂れ下がる川も入学式だったであろう親子も連れ立って歩くしまうまも。春じゃないと見れない光景が疲れていても歩き続けるエネルギーをくれる。
やっと一年、されど一年。
あっという間に私にも社会にでるときが来る。
虎が鹿を追うように。最後の一年を大切にしないと。
そこで働くならしたい事は何かと問われたとき、パッと語れるような事はまだまだすぐには語れない。
この前、和菓子を前に話したことは自分でも少し納得できたし、インターンも無駄じゃないって背中を押されたような気がした。
家族ができるくらい大人になったって、職場の人間関係に悩む。こんなことに安心感を感じて良いのかわからないけれど、私には大人でも悩むのだと安心できた時間が春休みにはあった。
春休みに感じた色々な気持ちをまだまだ引きずりながら、4月を小走りしたい。