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あなたの言葉が誰かの希望になる

あなたは、
誰かの言葉に救われた体験って
ありますか?


私は先輩の言葉で
とても救われました。


看護師になって2年目の時のことです。
新人の頃から、看取りの場面に
直面することが多く、
精神的に重荷になっていました。

なぜこんなに人の死に目に
向き合わされるのだろう・・・。
とずっと思っていました。


この仕事は優しさだけでは務まらない
とも思うようになっていました。
自分の軸がグラグラしていると、
ブレてくるのです。


終末期の患者さん、
ご家族と関わることが多かったので、
それは仕事上で避けられないこと
でもあったのです。

息を引き取られた直後、扉を閉めていても
ご家族の泣き叫ぶ声が聞こえてきたり、
うろたえるご家族もいたり、
気持ちの整理が上手くつかない方も
おられました。


「どう声をかけてあげたらいいのか?」
私自身もとても悩んでいました。


もっと経験年数のある先輩だったら、
もっと気の利いた言葉をかけてあげたり、
もっときめ細かいケアもできるだろうに
・・・。
そう思っていました。


ある日、自分の心が限界になって、
その環境から逃れたいと
思うようになっていました。


そんな時に、
デスカンファレンス(病院や施設などで
患者さんが亡くなられた後に関わった
スタッフで振り返りを行う)の時間に
自分の胸の内を話したところ、
ある先輩の言葉で救われました。


「患者さんは誰に看取ってほしいか
人を選んでいるんだよ。
あなたは選ばれた人だから
経験年数がどうこうではなくて、
今あなたができることを患者さんに
精一杯して差し上げればいいんだよ。」


その一言で、私は仕事に
向き合う意識が変わったのです。


そこから逃れたいではなく、
今できることを精一杯させて
いただく。


そこから終末期看護について
本気で仕事に向き合う覚悟が
決まったのです。


やっと本当の意味での
仕事のやりがい、面白さというものを
知ることができました。


そのおかげで今があるといっても
過言ではありません。


今では先輩にその話をしても、
覚えていないと言われます。


あなたの言葉も知らないうちに
誰かの心に灯をともしているかも
しれません。


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