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「六花亭」と“坂本龍馬の夢”
北海道の人気お菓子メーカー「六花亭」。
私の父は北海道出身のどさんこなので、
私も小さい頃から北海道には馴染みがあるのですが、
ずーっと六花亭が好きです。
ここ数年のお気に入りは、
・マルセイバターサンド
・チョコマロン
・君が家(季節限定)
です。
皆さんのオススメはどれですか?
六花亭といえば、美味しいお菓子のほかに、
綺麗なお花の包装紙も印象的ですよね。
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可愛くて美味しいチョコレートです。
これを描いたのは、
「チョッコウさん」こと坂本直行。
釧路に生まれ、十勝で開拓農民をした後、
晩年に画家として活動した人物です。
ちなみに彼は花を描くとき、
植物学者・牧野富太郎の植物図鑑を参考にしていたとのこと。
そんな直行さんですが、
実は坂本龍馬の子孫にあたります。
歴史好きな人であれば、
「龍馬に子供はいないはず!」
と、疑問に思ったかもしれません。
龍馬には姉がいて、
その次男・直寛さんが、
直行さんの祖父にあたる人物なのです。
つまり、直行さんは、
龍馬の甥の孫
ということになります。
ではなぜ龍馬の子孫が北海道にいるのか?
坂本家が土佐から北海道へ移ったのは、
祖父・直寛のときでした。
直寛は、北海道開拓のため土佐で同志を募って移住。
後年は牧師として、キリスト教普及のために活動したそうです。
唐突な話にも聞こえますが、
実は北海道開拓を夢見ていたのは龍馬も同じでした。
龍馬は何度も北海道へ行こうとして、
失敗を繰り返していたのです。
龍馬が暗殺された慶応3(1867)年に
長州藩の友人へ宛てた手紙には、
こんな言葉が記されています。
小弟ハエゾ(蝦夷)に渡らんとせし頃より、新国を開き候ハ積年の思ひ一世の思ひ出ニ候間、何卒一人でなりともやり付申すべくと存居申候
「積年の思い」「一人になってもやり遂げたい」
という強い意志が確認できます。
残念ながら、龍馬本人は北海道へたどり着くことができませんでしたが、
甥の直寛がその“夢”を果たしたというわけです。
そして、その孫・直行の絵は、
今では北海道を代表するお菓子の包装紙となって
北海道の人たちに親しまれています。
これは龍馬さんも、満足してるのではないでしょうか。
坂本龍馬と北海道の関係についてもっと知りたい方は、
函館市にあるこちらの記念館にもぜひ足を運んでみてください。
そのときは「六花亭」のお菓子を食べるのも忘れずに♪