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自分まだしろくま食えます!行かせてください!

「鹿児島にしろくま食べに行こう。」

夏が始まる前に友達とそんな話をした。
それから夏が来て台風も来て、日が暮れるのがちょっと早くなってきて、なんだかんだしていたら月見商戦も始まって、秋である。
かき氷のシーズン、もしかして過ぎちゃった?

自分まだしろくま食えます!行かせてください!

鹿児島弾丸旅行計画とワクワク特急電車

電車で旅行がしたい。
というのを、今年の初め頃からほんのり思っていた。
私の地元民の多くは、鹿児島へ行くときは大体車で高速を利用して行く人が多い。
その程度の距離なので、あまり電車で行くメリットはないのだけど、ある時集まった友達2人に言ってみると「いいね!」となり、ノリの良い友達のおかげで電車旅行ができることになった。

ちなみにこの2人とは過去にムーミンバレーパークへも行っている。
私にとっては遠出が絶対楽しくなる安心安定信頼のメンツなのだ。

今回は特に旅行の計画は細かく立ててない。
とりあえず鹿児島でしろくまが食べたいだけだったので日帰りで考えていた。
朝9時に鹿児島に着いたら、その辺(どの辺か適当に考えていた)プラプラしてしろくまとか美味しいもの食べて、16時に鹿児島を発つ、という弾丸旅行である。

ワクワクで電車に乗り、ガタンゴトン揺られながら友達とおしゃべり。
職場のヤバいやつの話とか、昔こんなことあったね〜とか、時々窓の外を見て〇〇があった!とか。
た・・・楽しい!!!!!
この時点でめっちゃ楽しかった。
流れる景色を見てるのも楽しいし、電車で友達と食べるお菓子は美味しい。
電車の振動が胸のワクワクを掻き立て、電車旅行最高!電車を選んでよかった!!という気持ちで胸はいっぱいだった。

後にこの選択がハプニングにつながるとは思いもせずに・・・。

鹿児島中央駅と観覧車

めっちゃ雨。

鹿児島中央駅前の若き薩摩の群像

数日前から天気予報をチェックしていたので雨というのは知っていたけど、やっぱりちゃんと雨だった。
鹿児島中央駅を出るとなんかかっこいい銅像があった。
『若き薩摩の群像』という日本の近代化に貢献した留学生の像だ。
そして後ろには親の顔ほど見たイオンのマーク。
なかなかエッジの効いた組み合わせの景観を眺め、雨も多いし一旦駅に戻ることにした。
振り返ると・・・・

アミュプラザ鹿児島の観覧車

観覧車!?!?!?
アミュに観覧車あるのは都会すぎないか?
私たちは田舎者なので乗らない選択肢はない。
まだアミュプラザも映画館しか空いてない時間に最上階に向かい、1番乗りでゴンドラへ。

雨で白すぎるゴンドラで記念撮影

真っ白である。
「雨の伝った跡にカメラを合わせると景色撮れるかも!」という友達の助言を得て試すも、謎にイオンのロゴにピントが合うだけだった。

ゴンドラから唯一ピントが合ったイオン

ガチャガチャとか、子どものように楽しだものの・・・

「あ!ガチャガチャある!!」

ゴンドラを降りてアミュに戻ると、我らの目に飛び込んできたのはフロアの隅にあるガチャゾーン。
ガチャガチャ大好きな私たちは早速近くのゲームセンターで両替し、(戻る途中でカキの赤ちゃんのクレーンゲームに500円課金敗北し、)小銭を心で握りしめガチャゾーンへ踏み込んだ。

ガチャゾーンの近くには地元の子どもたちらしい雰囲気の小学生高学年くらいの女の子たちが集まっていた。
1人が「どうする〜?観覧車乗る〜?」と気怠そうに言うと、残りの子達は「う〜ん」と微妙な反応。
うち一人は夢中でスイッチでゲームをしている。
そうか、そんなもんか・・・。
この子達は生まれた時から駅に観覧車があるんだ。
当たり前の風景なのだ。
おばちゃんたち、湿気で曇ったガラスからイオン撮って大笑いしちゃったよ。
私は静かに膝を折りガチャを回した。

アミュプラザ鹿児島のガチャガチャでとったマアアさん。

マアアァアアアァ!

とりあえず、うめぇもん食おうぜ!ってな!

鹿児島旅行の主な目的はしろくまを食べることだったけど、せっかくだしお昼も美味しいもの食べよう!となり、アミュの中の黒豚料理がメインのお店へ。

お昼に食べた美味しい黒豚しゃぶしゃぶ

黒豚しゃぶしゃぶ〜!!!!と、友達の頼んだカツを少しもらった。
黒豚は臭みは全くなくしっとり柔らかくて、油もさらりとして食べやすい。
昨晩食べた安い外国産の豚肉(これも私は普通に美味いよ)との違いを噛み締めて食べた。
薬味のネギたっぷりのお出汁も美味しくて、シメのそばまで美味しくいただいた。

お昼に食べた美味しい両棒餅

そしてデザートには両棒餅(ぢゃんぼもち)!
タレのあまじょっぱい味は私好みだったし、きな粉の風味がしっかりあって美味しかった。
もちは外は香ばしく中はとろりと柔らかい。
ほぼ飲み物。
デザート前にお腹いっぱいだったので、食べれるか不安だったけど余裕だった。

それからアミュプラザをプラプラして、しろくまを食べるためアミュプラザ内の「むじゃき」へ!

アミュプラザ鹿児島 むじゃきのくまさん

ゆるかわいいクマさんが目印。
この手の動物のキャラで白目が描かれてるの結構珍しい気がする。
結構並んでいたので順番待ちの表に名前を書いて30分くらいアミュをねり歩き、またガチャをやったりして時間を潰した。

むじゃきのしろくまベビーサイズ

念願のしろくま〜!
まん丸のシルエット、フルーツと赤と緑の寒天がキラキラかわいい!
今回は食べ切れるか心配だったからベビーサイズにしたのだけど、十分大きい。
コクのあるミルク味のシロップは最後まで味が薄くなることもなく、美味しくて最高だった。

まだ行ける!長島美術館へ!

しろくまを食べ終えた私たちは、まだ少し時間があったので長島美術館で開催中の清水玲子原画展を見に行くことにした。
タクシーに乗り込み移動すること約10分で到着。
私が行ったときは雨で曇り空だったけど、景観も良い場所にある美術館だ。
私たちが乗った観覧車も見える。
外も面白い銅像がいっぱいで、楽しかった。

長島美術館からの鹿児島の景色

清水玲子原画展の展示内容は1〜2時間あれば見れるくらいのボリュームだった。
お恥ずかしいことに私はまだ清水玲子先生の漫画未読なのだけど、展示作品はどれも美しく見応えがあり、本当に見に行けてよかったと思う。
個人的には特に構図が勉強になった。
余白のバランスとモチーフの配置による視覚の誘導が上手く、見ていて心地のいいバランスで描かれているものが多いという印象を持った。

長島美術館 清水玲子原画展のタペストリー(撮影可)

ハプニングとお姉様方と

お土産を購入し、「少し時間余ったね〜」なんて言いながら余裕綽々で何気なく改札前に行くとホワイトボードが目に入り、私たちは立ち止まった。

「え・・・運休・・・?」

私たちの乗る1つ前に発車するはずだった同じ行き先の電車が、大雨の影響で運休になったと書かれている。
嫌な予感がする。
ネットで運行状況を検索すると、私たちの乗るはずの電車も運休となっていた。
窓口で詳しく話を聞くと、後の時刻に出発する電車に変更はできる、でも電車が出ても目的地変更して途中で降りることになる可能性があるとのこと。
悩んだ結果、我々は急遽鹿児島で1泊することになった。

私は思った『あれ〜〜〜?前にもこんなことあったな〜〜〜?』と。
そう、昨年末の福岡でも私は弾丸旅行に失敗している。

あの時は、便の変更もホテルの予約も全部1人でしないといけなかったので不安でいっぱいだったけど、今回は友達2人がいるからあまり不安にならなかった。
この記事書きながら以前弾丸旅行失敗した時の記事読み返したんだけど、そこでしてる反省は今回全然生かせてない。
まず旅行前に事前にホテル調べるとか全く考えもしなかったし。
電車楽しみ〜しろくま楽しみ〜ってことで頭いっぱいだったし。
私はそんな感じのアホなので、電車止まると知って普通に焦って、その後は2人におんぶにだっこ状態だった。
お姉様方が落ち着いててくれたおかげで心に余裕ができたアホの私は、ちょっとワクワクしていた。
2人には大変な部分を任せてしまって申し訳ないけれど、宿泊になった途端ちゃんと旅行って感じがしてきて楽しくなっちゃった。
心がガキンチョだから友達と外泊ってなるとワクワクしちゃうのだ。

みんなでドラッグストアでお泊り用のスキンケアセットを買ったり、GUでお揃いのTシャツを買ったりして宿泊の準備をした。
今回、GUのブラトップ初めて買ったんだけど、個人的に結構着心地好きだったからもう1枚くらい普通に欲しい。
それから駅近くのアパホテルへ移動し、夕飯は一旦みんな部屋で休んでから考えようということになった。

部屋に入り、自動でついたテレビを見てあることに気づいた。
キャストできるやん!!!!
アパホテルのテレビはキャスト機能が搭載されているのだ!!!
私たちは帰りの電車で食べようと思って買っていたさつまあげ、コンビニで買ったお惣菜やポテチ、飲み物を持ち寄って【バチェロレッテ2鑑賞会】をすることに。
みんなお風呂を終わらせ、アパホテルのルームウェアを着て私の部屋に集合した。
こ・・・これ・・・パジャマパーティーだ!!!
そう思うとなんか余計に楽しかった。
そして女たちはツッコミが止まらない。

「ミキさん肌綺麗〜マシュマロすぎる!」
「スキンシップ多いのは苦手かも」
「「「ぞうさんかわいい〜!!!!」」」
「みたらし団子の皿縦に持ってる!」
「あ〜・・・説教しちゃダメよね〜」
「なんでこんな池(湖?)の水緑なん?」
「ストールンローズどうやって決めるんだろ?ステゴロ?」

恋愛リアリティー番組って1人で見ても面白いけど、友達とワイワイ見るともっと面白い。
全部見るのは無理だったけど4話くらい楽しんで、それぞれの部屋に戻って休んだ。

そして翌日の朝、無事電車に乗って地元に帰ることができた。

鹿児島中央駅で買った豆乳クリームのあんぱん

1人でしない選択が楽しかった

ここ数ヶ月間、私は会社と実家以外で人に会うことをしてなかった。
夏の間、全てのことにほんのり疲れを感じる日々が続いていたので、1人でゆっくりすることに時間を割くことが多かった。
毎日なんとか1日分の疲労を回復させるのが精一杯。
遠出したのも久しぶりだし、友人と長い時間を過ごしたのも久しぶりのことで本当に楽しかった。

振り返ると、買い物(ほぼガチャ)あり、美味しい食事あり、芸術あり、楽しいお泊まりありで、大満足な旅行だった。
これで今年の旅行欲は満たされたという感じ。
ハプニングはあったものの、友達2人のおかげで楽しい時間になったと思う。

1人だったらここまで楽しめなかったと思う。
ただ適当に駅中を歩いて、しろくま食べて、腹ごなしに街をプラプラ歩いて過ごしただろう。
観覧車なんて1人じゃ乗らなかっただろうし、展示会もやってるの知らなかったから見れなかったかも。
お昼ごはんも1人じゃ並んで黒豚料理を食べようとは思えなかったかも知れないし、電車が止まったらもっとワタワタしてたし、もう適当な場所に泊まればいっかってどこか漫画喫茶かカラオケでオールしてたかも。
それもなんだかんだ思い出にはなったとは思うけど、書き出して自分1人だったらこうするかなってことと比較すると、2人と選んだことの方がより旅行を楽しむ選択ができていることに気づく。
ハプニングも含めて楽しく乗り切れたのは誰かと一緒だったことが大きいと思う。
曇ったガラス越しに撮ったイオンの写真を見るとまだ笑える。
こんな些細なこと(しかも意味わからん写真)も良い思い出だ。

1人が好きな私だけど、たまには誰かと長い時間過ごすのも良いなと改めて思えた旅行だった。
目的のしろくまも食べれたし全部楽しかった。
ああ、思い出すとしろくま、また食べたくなっちゃうな。

自分まだしろくま食えます!
またいつか行かせてください!