見出し画像

【無料テンプレ】ビジョンとミッションの作り方(ステップ3/6)

ビジョン・ミッションとターゲットのニーズをつなぐ

今回はコンセプト設計・ブランディングのためのワークシート3番目についてお話しします。
テーマは「ビジョン・ミッションとターゲットのニーズをつなぐ」。
ブランドのビジョン・ミッションとターゲットのニーズをつなぐことが目的です。では、それぞれの要素を詳しく見ていきましょう。

①ブランドのビジョンとは?

そもそも、ブランドのビジョンとは何でしょうか?
これは企業やブランドが目指す理想の未来像や長期的なゴールを指します。例えば、次のようなビジョンを掲げるブランドがあるとします。

例:「親子が安心して出かけることができる社会を実現する」
このように、ブランドが目指す理想の未来を考え、「何を成し遂げたいのか」「どのような社会的インパクトを与えたいのか」を簡潔にまとめることが重要です。
ブランドや企業が目指す理想の未来はどんなものでしょうか?
ぜひ、考えてみてください。

Point!

広義にビジョンを設定すると良いと思います。
なぜかというと、今はまだベビーカーだけかもしれないですが、将来的にはべビーカー以外にも、関連サービスや製品へと展開する可能性も視野に入れることができるからです。
ビジョンがパシッと決まれば、今後考えていくコンセプトもスムーズに作ることができるはずです。



②ブランドのミッションとは?

次にブランドのミッションです。ミッションとは、ビジョンを実現するためにブランドが果たすべき役割や使命のこと。

先ほど挙げた例文のビジョンに対するミッションを見てみます。
例文は「高品質で安全性の高いベビーカーを提供し、親子の快適な移動をサポートする。」でした。
ビジョンが「親子が安心して出かけられる社会の実現」であれば、そのビジョンを達成するために、何をすべきかを考えるのがミッションです。


③ペルソナのニーズを要約する

次に、ターゲット(ペルソナ)のニーズを整理しましょう。
ワークシート#2で考えたペルソナのニーズや課題を要約し、簡潔に箇条書きでまとめます。例えば、ベビーカーを例にすると、次のようなニーズが考えられます。

快適性・安全性:赤ちゃんへの振動や負担が少なく、寝たままでも快適に過ごせる設計
操作性・収納性:長時間使用しても疲れにくく、コンパクトに折りたためる移動時の利便性
デザイン性:夫婦のスタイルに合う洗練されたデザイン
価値観:価格よりも安全性・機能性を優先し、環境にも配慮した製品を選びたい

このように、ペルソナのニーズを明確にしておくことで、ブランドのミッションと整合性が取れているか確認しやすくなります。


④ニーズの解決方法を考える

次に、ペルソナのニーズに対する具体的な解決策を考えてみましょう。ここで重要なのは、単に「必要そうなものを提供する」のではなく、ペルソナが求める価値にどう応えるかを明確にすることです。

例:
快適性・安全性
• 振動を抑える高性能サスペンションを搭載
• フルフラットシートで赤ちゃんが快適に過ごせる

操作性・収納性
• 軽量で片手で簡単に折りたためる設計
• 電車やバス移動でも扱いやすいコンパクトサイズ

デザイン性
• シンプルで洗練されたデザイン
• 豊富なカラーバリエーションでライフスタイルに対応

価値観・環境配慮
• 耐久性の高い素材で長期間使用可能
• 廃棄時に有害物質を出さない環境に優しい設計

このように、ニーズを深掘りしながら解決策を出していくことがポイントです。


⑤ビジョンとミッションの重要性

今回のワークシートの中で最も重要なのはブランドのビジョンとミッションです。特にビジョンはブランドの根幹をなすもの。
ビジョンを明確にすることは、その企業で働く社員やそのブランドに携わる人たちが皆、「同じ一枚のビジョンを描けること」です。
私はブランディングの中でも一番重要な点だと思っています。

企業やブランドは誰のためのもの?

そもそも、企業やブランドの存在意義とは何でしょうか。
「社会に貢献するために存在する」ものだと私は考えています。
もし、「自分の利益のため」だけしか理由が出てこない場合、それはブランドとしての軸が弱いかもしれません。
ビジョンとは「誰のために、どのような影響を与えられるのか?」を考えることが大切です。
結果的に、多くの人の生活をより良くするようなビジョンを持つことで、ブランドの存在価値が高まると信じています
誰かを幸せにできるのなら、企業としてなんと素敵なことではないでしょうか。

こうした視点があることで、より説得力のあるブランドコンセプトを作ることができます。
理念が自己利益のみに基づく場合、共感を得にくく、成功しづらいことが多いと経験から感じています。

私のしているクライアントワークにおいても、クライアントが持つビジョンを丁寧に引き出し、言語化して、視覚化していくことがクリエイティブの役割だと捉えています。


⑥ミッションの整理

ミッションの整理は、ビジョンよりも比較的簡単です。なぜなら、ミッションはビジョンを達成するためにやるべきことを明確にするアクションだからです。何をしたらビジョンに近づけるかを考えます。

次のように自問してみてください。
このビジョンを達成するために何が必要か?
ビジョンの達成にはどんなサービスやプロダクトを提供すればいいか?
本当にこのミッションでビジョンを達成できるのか?

たくさん出てくるかもしれません。チームで意見を出し合って、取捨選択するのも良い方法です。
「このミッションで本当にビジョンを実現できるのか?」という問いを全アイデアに対してふるいにかけてみましょう。そして残ったものを書き出します。

ミッションの整理を進めることで、ブランドの方向性がより明確になり、今後のワークシートで考えるコンセプト設計にもつながっていきます。


次回は、ここまでのステップで考えたことに対して整合性が取れているかチェックしていきます。簡単なチェックシートがあるのでそれをアップする予定です。


本日のOMIYA🎁

今日は、WS#3のテンプレートPDF をアップします。
例文も使っていただけるようPDFに含めています。
是非ご活用いただけると嬉しいです♪


このPDFは以下のようにご活用いただけます。
• テンプレートとして自由にご使用いただけます。
 (ただし、ご自身が作成したものとして講座等で使用されたり、配布することはご遠慮ください。その場合は当方のクレジット表記をお願いいたします。)

それではみなさん
今日も、明日も良い1日を♪



東京でクリエイティブスタジオを運営しています
Miriam Tokyo


いいなと思ったら応援しよう!