D2C・DNVB・サブスクリプションモデルにはクラウドファンディングは必要か
クラウドファンディングとは
USの有名なクラウドファンドサイト から
kicksterter
INDIEGOGO
各々のプラットフォームの特徴や、クラウドファンディングの成功(成立)の実績などの違いはありますが、D2C(DTC)事業者にとって、自社の新商品のマーケットリサーチの場として活用をしていることには変わりはありません。
USAでは、Indiegogo と b8ta(閉鎖)がタイアップして、CTV的にプロモーションを展開していたこともあります。
*POP-UP Showrooming Store は重要な顧客購買体験ではあります。
と、言っても日本の実態はこれですので、果たして?
また、Shark Tank のような、のビジネスリアリティテレビシリーズなどでの成功も注目されています。
ここから、D2Cブランドとして成長しているケースも多々あります。
*追々追加していきますね。
これ、とても面白いですね。(マネーの虎のライセンスビジネスです。)
一方で日本では、既存ビジネスを展開している、大手企業から、中小企業、1次産業の担い手などが、2Cむけの市場開拓や、新規事業の立上げを目的として、購入型のクラウドファンディングを活用し、成功を目指していくケースが多くみられます。
まだまだ、成功のケース数は多くはありませんが、その後、コマース事業での成長を実現する事業者もあります。
*CAMFIREは、グループ力を活かして、ColorMeなどへの展開をしていますし
*Makuakeは、自社でマーケットプレイスをサービスしています。
新商品・サービスを市場にローンチするには、今までは、自己資金を持って、市場でマーケティングを展開する方法でした。(正式にコマース事業を展開する際は、同様に必要ですが)
そのためには、自己資金か、融資などの資金が必要であったのは論を持ちません。
クラウドファンディングを利用することで、支援者から資金を集めて、スモールスタートとマーケットリサーチを兼ねながら事業展開を図ることできるとも言えます。
クラウドファンディング3モデル
おさらいですがモデルについての確認だけしておきます。
1:購入型クラウドファンディング
「非投資型」の代表的なタイプですね。
なぜか、日本国内のクラウドファンディングの大多数がこれですが、本来とは違い大きな課題というか、問題・テーマがあるのことは後ほど解説します。
プロジェクト起案者:
商品・サービスの説明と、プロジェクト目標額と、募集期限を設定して、支援者を募ります。支援者:
リターンとしては、マーケットにはない商品やサービスを、所有、利用することで、今までにない、体験や体感を得ることが出来るという特典を得ることが出来ます。
2:寄付型クラウドファンディング
割愛
3:金融型クラウドファンディング
割愛
クラウドファンディングの資金決済方法
1:All or Nothing方式
2:All in方式
割愛
クラウドファンディングを利用する課題
クラウドファンディングのメリットとしては、一般的に
メリット1:資金調達の利便性
金融機関やベンチャーキャピタルからの出資を得るのが難しかった不確実なスタートアップ事業や、既存事業の企業内の新規事業で資金的に節約したい(そもそも論ではありますが)でも、資金調達の可能性があり、ビジネス第1歩をスタートすることができます。
メリット2:リターン設定の自由度
購入型などでは、支援者へのリターンは当然現金以外の自社商品・サービスが基本です。
ただし、プロジェクトの設計次第では、キャッシュアウトになる場合もありますし、内容に魅力がなければ、All-in型の場合は大きな事業リスクが発生します。
メリット3 完全成功報酬制
クラウドファンディングサービスを提供している会社のサービス形態は、原則的に完全成功報酬制です。
サイト利用してプロジェクトを公開して出資を募る段階
では費用(コンテンツ費用は誰かが負担は必要です。)や利用料金は発生しません。
利用申し込みに関する条件もないので、自己資金がない人や事業経験が浅い人でも申し込むことはできます。(審査に通るわけでは無いです。)
*ここが問題でもあり
20%前後の手数料を支払うこと自体は良いのですが、果たして効果があるのかです。
ましてや、オファーで価格弾性値をとっているわけではなく、単なるアオリの価格設定 (40%Offは●●人とかです)がどう顧客の育成につながっているのか不思議です。
メリット4 マーケティング・プロモーション効果がある
基本的に、D2C・サブスクリプション事業者が、クラウドファンディングを利用する最大の目的は、ここからだと思います。
自社が課題解決型や、情報発信型の、今の世界で、認知されてないサービスや商品の開発に取り組んでいる場合がほとんどですので、
クラウドファンディングのプロジェクトを公開することによってマーケティング・プロモーション宣伝効果が見込んでいることになります。
*これもとても怪しくて
そもそも、目標額を超えることが目的化されていて。
設定額を低め(最近は特に乱立しているので)にして、達成率200%とか、
●●日で達成などを、LPに展開するためだけに実施している事例の方が多いと感じています。
そして、購入者は知人・友人の義理購入だったりして。
間違っていたらご指摘ください。
メリット5 コミュニケーションを通じてファンとして繋がることができるかも
支援者は、プロジェクトに賛同してくれているので(期待でもありますが)、
商品やサービスが、本当にニーズにあっていて、満足度が高ければ、ファンとして追加・継続購入や、情報発信などの、意識をしない支援を続けてくれるはずです。(そうしてほしいし、そうなるようにコミュニケーションする必要があります。)
D2C・サブスクリプション事業として、ローンチを開始した場合にも、当然ながら、先行顧客になってくれる可能性も高いですね。
商品やサービスは、クラウドファンディング通じて、改良や改善を進めていくのは当然として、会社そのものの姿勢に共感して貰いファンになってもらう、コミュニケーションができていれば、事業のスタートアップのスピードへのプラス波及効果があります。
*ここは更に突っ込みどころ満載で、
商品が送られてきても、同梱施策がある、なしや
あっても、本商品の購入促進のための、LINEなどへの登録キャンペーンなどがメインです。
アンケートや、インタビュー依頼なんて聞いたことがありません。
メリットは、裏返せばデメリットでもあります。クラウドファンディングというマーケットプレイスと、コミュニケーションとタッチポイントがあり、そこの世界(プレイス)と、支援者という顧客を通じて、透明性(トランスペアレンシー)を通して、自社の思いを壁打ちすることが、購入型のクラウドファンディングだと言えます。
日本型のクラウドファンディングの問題点
D2C・サブスクリプション事業を目指す、スタートアップや、既存ビジネスを有する企業の新規事業者にとっての、クラウドファンディングの目的やメリットは、何となくご理解頂けたかと思います。
一方で、支援者の視点からみた場合から、問題点(起案者がしてはいけないこと)を考えてみましょう。
1:支援者を裏切っていないか
当然、テストケースですので、当初予定した趣旨の商品・サービスとして提供できない場合は発生します。
・採算ベースになるほど、支援者からの評価(リピート性や、顧客数)が得られないなど
・改良・改修の方向性(コストや、仕様、成分)が見いだせない
これは、致し方のないことで、真摯に向き合ってコミュニケーションが出来ることが重要です。
2:クラウドファンディングは、実はメインの販売の場になっていないか
購入型のクラウドファンディングの各サービスサイトを俯瞰いただくと良くわかりますが、
クラウドファンドが、その商品・サービスの唯一の販売の場にしている事業者が多々見受けられます。
今までの、オークションサイトなどの利用を変化させただけの事業者も多いのが現実です。
これは、クラウドファンドのシステム上判別が出来ないので致し方ないですが、早晩、支援者が離反していくかと思われます。
ドロップシッピングタイプも数多くありますね。
3:先行予約販売・売切り型になっていないか
2とも関連しますが、クラウドファンドのサービスサイトを見ると
●●商品 限定10件 10,000円 40%オフ 6,000円
限定20件 10,000円 20%オフ 8,000円
限定70件 10,000円 10%オフ 9,000円
追加決定
限定100件 10,000円 10%オフ 9,000円
などが見受けられます。
D2C・サブスクリプション事業を標榜されている事業者なら、お気づきの点も多々あるかと思います。が、如何でしょうか?
これで、1ステップや、2ステップ、ましてや、商品価格弾性値を得ることができるとは思えないのですが。
ほんとう?に?1:商品価格が、適性?(値引きありきで、価格付けしていない?)
ほんとう?に?2:30件しか支援者がいないけど、All-inなら受け取れるが、採算合わないのでは?
すでに製品化することが決まっていたりしない?ほんとう?に?3:目標金額が相当低いので、その目標金額に達することが商品化などを目的としていなくて、クラウドファンディングの成功や目的とはイコールでは無いのでは?
ほんとう?に?4:この商品作るのに、プロジェクト成立後、1か月で配送できるっておかしくない?
商品としてすでに存在しているものを発売する際にクラウドファンディングというプラットフォームを利用しているだけ?
コマースのマーケティングフルフィルメントコストと比較しても、手数料は問題無い範疇だし?ほんとう?に?5:逆に、途中で成立したのなら、商品を先行して制作しないの?(自社工場なら埋没原価で資金あるじゃん?)
ほんとう?に?6:目標額が、凄く低くない?これで顧客と商品の相性について検証できるの?
達成率1,000% ●●No.1 とかの宣伝材料にしたいだけ?
まだまだ、多くの課題が見つかるかと思います。
D2C・サブスクリプション事業を目指すみなさまは、Honest(オネスト)であるべきだと思っています。
良く顧客=市場とコミュニケーションしてください。それが目的で成功はプロジェクト成立後からが始まりです。
結論
いまの、日本型のクラウドファンディングは、D2C・DNVBには価値が無いように思っています。
(地域共同創造型とか、ニッチカテゴリーの食領域とか、ギア系は、価値があります。)
マニアと知人が購入するだけで、本当の顧客のオーディエンスにつながっていないです。
これは、従来型のデジタルエージェンシーが展開してきた、モニターパネルや、サンプルパネルと同様の結末になるとおもっています。
であれば、
SNSなどで、D2Cの基本であるコミュニケーション発信と、コミュニティの構築を3-6か月かけて実施した方がメリットあると考えています。
*ここで、Referrelプログラム走らせた方がDNVBとしては本質的なメリットあります。
POP-UPなどの情報を都度追加してきます。