誰かが提示するブロックは拒否したくなる?
認めたくない自分がいるということを実は認めてる
◆相談してくるけど、アドバイスしたら受け入れない人
こんな人、あなたの周りにいませんか?
正直、これ昔の私に当てはまっています。
素直に受け入れられるのは、私の、無知な領域の専門家からのアドバイスくらいでした。
それ以外は、何かしらのアドバイスをもらっても
『ふ~ん・・・。でもさ・・・』と言って切り返して受け入れることはせず、なんなら最後は自分の意見を通そうとするくらいの勢いでした。
どんなことに対してもこの調子でいたので、だんだん相談に乗ってくれる人はいなくなっていたと思います。(それすらも気づかない私でした)
鬱になってしまったときも、心療内科の先生のアドバイスは、ほとんど聞き入れていなかったと思います。
心の中で『え、それは先生がそう思うだけでしょ?私は違うのよ。私がこうだって言ってるんだから、なんで他の意見言ってくるの?』
なんてことを毎回思っていたと思います。
特に、私は自分が精神を病んでしまうことになった理由を、親だったり、会社だったり、他人に結びつけてしまっていたから、そこを覆されるような意見を出されると、断固拒否する!という姿勢でその場にいました。
今、私が相手の立場になったら
『聞かないなら、アドバイス求めてこないでよ(笑)』
って思うでしょうね。
◆私が持っていたブロックと欲求
先生とのカウンセリングでも、意見を受け入れられない私がいて、
どうして受け入れられなかったのか?と、掘り下げた結果、
『私の意見を受け入れてもらいたい、認めてもらいたいという承認欲求』
がありました。
そして、その欲求と共に持ち合わせていたのが
『誰も私の意見を聞いてくれない、受け入れてもらえないという思い込み(ブロック)』でした。
先生から
「あなたは誰もあなたの意見を聞いてくれないと思っているかもしれないけど、そんなことありませんよ?
あなたの周りにはたくさんあなたの意見を聞き入れてくれる人がいるはずですよ?」と言われても、ブロックが発動して、
『いえ、そんなはずはありません(笑)』とか
『誰も聞いてくれないなんて思ったこともありません』とか言って、
その指摘されているブロックに対しても否定するありさまでした。
そんなガチガチのブロックで身を固めている人のこと、一体誰がそのブロックを壊してまで入り込んで理解しようとしますかね?
そんな物好きさんなんて、いないですよね。
私は、ブロックがあることも認めたくなかったし、私の奥底に眠っている「認められたい欲求」も無視していました。
表向き、ツンとして何も問題なんてありませんけど何か?という雰囲気を出して完全に自分をかくしていました。
◆ブロックがある私はダメなのか?
ブロックは、過去の出来事とその時の感情が何度も結びついて、自分自身を守りたい気持ちから作られるものです。
似た出来事と、似た感情を味わうことを何度も経験すると、ブロックになってしまうということです。
どんな人にもその人なりのブロックがあります。
それが潜在意識です。
潜在的に持っているものを確認することから始まり、
ではそのブロックをどうするか?を自分が考えていくわけです。
ブロックがあって当然です。人間だもの(笑)
過去の意識が作ったブロックを、今後も持ち合わせて生きていくかどうか?は『今』から決められます。
ブロックがある私がこれからどう生きていくか?決めるだけの話です。
ブロックがあるからダメとか、ないからいいとかそういうことではないのです。
◆ブロックは誰かが気づかせてくれるもの
あなた自身の中にどんなブロックがあるのか?は、人とのかかわりの中で気づくことが多いものです。
何か嫌な感情を味わう出来事があったとして、その感情がどうして嫌なのか?を掘り出して行くと、
あなたの欲求と共に、満たせない理由になるブロックが発見できます。
例えば私の場合だと、食事に誘われて行ったけど楽しくなかったということがあったとして、
どうして楽しくなかったのか?を掘り下げていくと、
A.好きな料理じゃなかった
→前もってわかっていなかったの?
A.わかっていたけど、行ったほうがいいと思ったから行った
→どうして行ったほうがいいと思ったの?
A.断ると嫌われると思ったから
→『人に嫌われたくない欲求と私は好まれていないという思い込み』
に行きつきます。
では、そのブロックをどうするか?
そのまま持ち続けるか、手放して別の解釈を手に取るか?と、解決に向けて取り組むか?となっていきます。
確かに嫌な感情を味わう出来事ではあったけど、ブロックを発見できたという視点で見ると、その出来事は良き出来事であったりします。
このように、自分の持ち合わせているブロックは、誰かが気づかせてくれるものです。
あなたにはどんなブロックがあるでしょう?
最近嫌な感情を味わった出来事があればそれを思い出して、書き出してみましょう。
◆「ブロックがあることを認められない私」を認めている
私は、「ブロックを持っている私」が存在することを、しっかりと認めていました。
その私がいるから、その私を守りたい一心で他人のアドバイスを受け入れない選択をしていました。
そこで気づいたことは『なんだ、私って私のことすごく大事にしてるじゃん・・・』ということです。
どんな私のことも、私は無意識に守ろうとしてくれている。
自分自身に感謝の気持ちが生まれた瞬間でもありました。
あなたが理想だと思うような完璧な人間は存在しません。
あなたが気づかないような小さなブロックを、皆、持ち合わせていて、ネガティブになったり落ち込んだりしながら、上手く自分をコントロールしながらきっと生きています。
だから、あなたも完璧である必要もないし、むしろブロックがあって、不完全であることが完璧なんだと私は思っています。