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人材育成について考える

経営者や企業研修で管理職などに今年のテーマや課題は何かと聞くと、よく人材育成や教育を挙げる人が多くいます。

人材育成や教育は、組織や企業の競争力を高めるために重要な要素ですが、実はこの分野には明確でない点が多いのが現状です。

人材育成とは何か、教育とは何か、育てるとはどういうことか、育成するとはどういうことか、
といった言葉の定義が明確にされていないのです。

多くの人は、教育とは教えることや、できないことをできるようにすることだと考えています。
言い換えれば、自分のコピーを作るイメージで教育を行っている人がまだ多いのです。

私はまずは言葉の定義、意味を理解するところからが重要だと考えています。

人材育成をしていく上での大前提が共通言語と、共通認識です。

同じ言葉を使っていても、意味が違ったり認識が違うと
ミスコミュニケーションが生まれ、結果が大きく変わってきます。

まずは言葉の意味、定義を共通認識にするところから始めることをお勧めします。

ではまず「教育」とは何か?から考えていきましょう。
教育は一方的に教えることではなく、双方向で行うものだと考えます。
教育は英語で言うとeducation その語源は、ラテン語から来ており「人の持つ能力を外へ引き出す」という意味です。
ですから日本語の教育とは真逆の意味があります。

知らないこと、わからないことは教えてあげることは大切だと思いますが、
一番大切なのは学ぶ力をつけること。

疑問に思うこと、わからないことはともに調べ、学びレベルを上げていけばいいと考えています。

経営上時間も限られているのでそんな余裕はないといわれるかもしれませんが、あくまでもそういう意味を持っているということを
共通認識にしていくことをお勧めします。

次に「育成」とは何か?を考えてみましょう。
育成についても日本語的な意味は訓練、トレーニングの意味で理解している人も多いと思います。

これも英語の語源、ラテン語から考えると「栄養を与えて育てる」となっています。
この意味から考えると、育成は「足りないところを補い、育つ環境を整える」ことだと思います。
もちろん訓練やトレーニング必要ですが、それだけではないということです。

こういった意味を考えて、人材育成そのものの考え方を決めていかなければならないと思います。
次に人材育成を行う上で必要なことは、わが社が求める人材像です。

どのような人材に育てるのか、また育ってほしいのかという人材像を明確にすることです。

人材育成を効果的に行うには、まずは明確な人材像、それに合わせた教育プログラムを計画することです。
多くの企業では、個の人材像があいまいなこと、それに合わせた教育プログラムが作成されていない事です。

これを作成するには、人材育成マトリックスつくることをお勧めします。

時間がかかりますが、これをやらないと今の現状からは脱皮できず、足りないから人を採用する、採用しても育成プログラムがないので
育たない、辞めていく、悪循環となり採用自体も大変になります。

特にこれからは採用難の時代が来ます。
今からでも準備していくことをお勧めします。

人材育成マトリックスとは、横軸に入社時からの年数をとります
1年目から3年目、主任職、課長職、部長職などです、
縦軸は、マネジメントスキルとリーダーシップをとります。
マネジメントスキルは、従業員の目標や進捗を管理するための能力です。
リーダーシップは、従業員の信頼や協力を得るための能力です。

この表を埋めると、どのタイミングでどういった教育プログラムを実施していくか計画が立てやすくなります。

多くの企業が足りないところをスポット的に研修しているので
総合的に今どこを強化しているのかが見てわかるし、社員側も今学んでいること、この次に学ぶことが見えれば
でいる人はどんどん先を学ぼうとします。

人材育成は、従業員の知識や技能を向上させるためのプロセスです。人材育成は企業の価値を高めることです
教育の目的や方針を明確にするための計画してより良い会社にしていきましょう。


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