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日本踏破プロジェクト ~1日目~

仰々しいタイトルの旅行がとうとう始まった。

経緯は長くなるので、興味のある方はこちらからどうぞ。

最初に言っておくが、この旅は私の長い一人旅人生の集大成であり、人生で最後の無茶旅である(多分) そこのところを心して読んで……いや、いつも通り、この人またアホな事してるなとお気軽に読んで下さい。

※結構長めです。


8/12(月)

鈍行旅行の朝は早い。

お盆期間に入ったとはいえ、7時台、8時台の電車は混んでいるだろう。ヘタレとはいえ30年一人旅をしてきたので、旅に関する様々な状況を予測するだけの経験値は積んでいる。

朝5時に起きて、6時17分発の熱海行きが記念すべき(何を記念するんだ) 最初の電車に乗り込む。これなら熱海まで乗り換え無しで行ける。早めに駅のホームに着いて前の便である小田原行きが来た。かなり空いている。ほら、やっぱり私の予測は当たっていた。

その電車に乗っても良かったが、手前である小田原までしか行かない。ここはスルー。

そして、その判断が大きな誤りだった事に気が付いたのはその8分後。

到着した熱海行き、そこそこ混んでるじゃん??

普通に座れない。逆にさっきガラガラだったのは何なの?  考えうる原因を挙げてみる。

  • この電車はさっきの電車と違いフルの15両ではなく、10両編成。

  • 乗客の荷物から判断すると、恐らく私と同じ旅行者なので、熱海まで乗り換え無しを狙って乗っている

挙げてみるって言っておきながら2個しか無かった。

結局、東京駅でゴソッと同じ旅行者と思われる乗客が降りて何とか座れた。

そうだよね、みんな早くて快適な新幹線で移動するよね!!

上尾から熱海、いや更にその先の先の滋賀まで鈍行で行こうなんてモノ好きな奴は私しかいないよね。

そんな事を思っていると、熱海行きの電車は横浜に到着。6時17分に出て7時28分には横浜に。いつの間に横浜まで1時間強で行けるようになったんだ、近過ぎるだろう、ブルーライトヨコハマ (私より一世代前のギャグ) 

鈍行列車の旅なんて暇過ぎて、人間観察くらいしかやる事は無い(風景見ろよ) とは言いつつ、あまり周りの人をジロジロ見ると、不審者になるのでこうして淡々と旅行記を書いている。Switchを持ってくれば良かったか。

戸塚駅で駅のホームに入っているのに急停車しますってアナウンス入って、これはしばらく停まるのか?とビビったが、調整的にスススと前に進んで無事にホームに再停車。ご迷惑をお掛けしました的なアナウンスが入ったが、何だったんだろう。トラブルが何も無かったのなら良かったが、単純に運転手さんが不慣れでホームへの停車位置の少し手前で停めてしまったのだろうか。

それでなくとも在来線は30キロから90キロで走行していて、常に定時に駅に停まるように運転するという良く考えればかなり無茶な事を毎日毎日確実に行っている鉄道会社には頭が下がる。

そんな事を書いているうちに、茅ヶ崎。茅ヶ崎といえば湘南、サザン。海無し県の埼玉から出発して、もう海の近くだ。計画の段階では何十駅も通過する鈍行旅なんて過酷過ぎる!と思ったが、座りさえ出来れば意外に楽なのかも? 

しかし、この旅の目的は日本踏破だが鈍行列車移動であり、旅行記ならではの旅先グルメや風景がなかなか撮れない事に気が付いた(遅いよ)

電車の中で感じた事を書くのがメインの旅行記ってなんだろう。私は別に乗り鉄では無かったはずだが。

乗り鉄っていえば、大昔に付き合った元彼がガチな乗り鉄だった。若い頃は、この18きっぷで鈍行列車でしか移動しなかった彼の事を散々「何でわざわざそんな疲れる旅をするんだろ。変な人だなぁ」と思っていたが、それが30年の時を経て特大ブーメランになって戻ってきた。きっとその彼とは出逢う時期を間違えたんだろう。人の価値観は年数を重ねると変わる。

妙な感傷に浸っていたら、「南海トラフ地震の臨時情報により、熱海までの区間で速度を落として運転する為、遅れが発生する恐れがあります」との車内アナウンスが流れた。当然、その事は折り込み済みで計画を立てている。ホテルのチェックイン時間も、2時間も余裕を見て連絡してあるし、明日乗る予定の唯一の新幹線も急遽スマートEXで1時間早い便に変更した (泊まる予定のホテルのチェックインが21時までの為)

旅で大事なのは、予測不能な事態を想定して常に時間の余裕を持って計画を立てる事。

常にやらかしがちな私にとっては、それは最低限のリスクヘッジである。

8時半、電車は小田原に到着。

お腹が空いている。朝早かったのでまだ朝食を食べていない。熱海で乗り換えなので、一旦駅から出て軽く食べようとは思っている……って、横浜からもう1時間経っていた事に驚愕した。

こうやってダラダラと旅行記書いているうちに滋賀なんてあっという間に着いてしまいそうだ。鈍行とはいえ、電車はやっぱり原付と違って早い (当たり前だ)

根府川駅に着く寸前辺り。海から近い。

根府川駅で特急待ち。
鈍行列車とは常に特急及び新幹線に抜かれる運命にある。

あれ、まだ最初の乗り換えの熱海に着かないのに既に2000文字超えてるし。

今日の目的地は滋賀県の琵琶湖。まだ3分の1すら進んでいない。

しかしながら、旅行記を10、20も小分けにするのもアレなので1日目が終わるまでこのままダラダラと書いていく。

そこで丁度熱海到着のアナウンス。早い早い。とりあえずお腹が空いて思考回路も回らないので食べよう。

18きっぷの良い所は乗り降り自由なところである。乗り換えのタイミングでこうして少し観光気分を味わう為に途中下車。

熱海駅
熱海 平和通り

とにかくお腹が空いていたので、何か食べたかった。

駅を出て真っ先にマクドナルドの看板が見えた。もちろん、旅先でマックなんて有り得ない。地元で食べられる物を旅先で食べる事ほどもったいない事はないと思っている。

平和通りをウロウロしていたら、まだ9時という微妙な時間でお土産店は開いていたが、飲食店は開いていなかった。

そういえば、基本はデビットカード払いだが、旅先では現金払いのお土産屋さんが多いので、平和通りにある郵便局に寄った。

ATMから出てきたのは、新札でピン札の北里氏。初めてお目にかかった!

新1000円札

無事にお金を下ろしたので再びウロウロ。ホッケや金目鯛の開きを干している店を見付けて、そこでイートインしようと思ったんだが、まだ準備している段階だし、誰もイートインしてなかったので断念 (小心者)

結局は磯揚げを。

磯揚げ たこ天・チーズ天

出来たてで温かくて美味しかった (食レポする気なし)

そんな事よりモタモタしていると、どんどん目的地への到着が遅れる。鈍行旅はそんなタイムアタック的な要素もある。

熱海駅に戻って、再び今度は浜松行きの鈍行列車に乗る。

え、これ鈍行列車??

どう見ても作りが特急列車。間違えて特急に乗ってないかを何回も確認。これを普通運賃で乗れるなんて嘘のよう。

ところで、話は全然変わるけれど、長い一人旅に必須なアイテムはなんなのか。

もちろん、モバイルバッテリー。

モバイルバッテリー×3

今までの旅行で、充電切れには散々な泣かされてきた。

MAPや旅先の情報収集はもちろんの事、一人旅というのは当たり前だけれど、話し相手がいない。

今回は特に延々と電車移動をするので、原付の旅よりも更に手持ち無沙汰の時間がある。

こうして旅行記をスマホでダラダラ書けるのも、この3台のモバイルバッテリーのお陰である。

そうこうしている間に掛川。
今日の目的地は、滋賀の琵琶湖なのでやっと半分くらい来ただろうか。

程なく浜松駅到着。2回目の乗り換えである。

浜松駅
出世大名家康くん

私は旅行中はあまりお腹が減らない。さっきは朝を全く食べていないから空いていただけで、昼間の時間帯はそんなに。

でも、一応お昼の時間帯だし、何かお腹に入れておこうかと駅を出てすぐの遠鉄百貨店という典型的な大型デパートに行ってみたが……。

レストラン街に前に行った静岡限定のローカルハンバーグレストラン「さわやか」もあったが、当然混んでいるのは分かっている。他も軒並み行列。そのまま諦めて移動する事にした。

あとで「さわやか」のサイト見たらこうなっていた。160組待ちって……。

浜松といえば、昔、ネトゲの男友達が浜松に住んでいて遊びに行った事があった。浜松湖パルパルという遊園地に行ったが、あまり記憶にない。婚活パーティーで萬田久子似の彼女を見つけて結婚したと聞いて以来、縁が完全に切れたので今はどうしているか知らない (10年以上前の話)

どうでも良い話はこれくらいにして、次の乗り換えは豊橋。豊橋から先のルートを改めてYahoo路線情報で追っていたら、昔捨てられた元彼の住んでいる地域付近をニアミスするルートが出てきたので、回避方法を考える(これこそ本当のどうでも良い話だが) どちらにしろ名鉄使う区間なので18きっぷを使えないし。

岐阜経由ならJRのみで行ける。少し遠回りになるがこれが私の最適ルートだ。呪いの地は近付きたくない。

そう思っていたが、フタを返してみれば、JR東海道本線の続きは回避どころか、もろに元彼が住んでいる最寄り駅にガッツリ停車するらしい。途中駅まで調べなかった詰めの甘さが露呈する。

いや、考えてみればあの人、お盆だから今頃実家に帰省しているだろう。そもそも、あれから4年も経っているし、まだ呪いの地に住んでいるかも分からない。

段々、無駄に旅行記から恋愛エッセイに移行しそうな勢いなのでこの辺で。

目的地の琵琶湖には17時過ぎには着きそうだ。先にチェックインして夜ご飯は近江牛でも食べたい所だが……。

大垣駅に到着。

大垣駅

忘れかけてるかもしれないけれど、この旅は今まで私が日本で踏破していない地をコンプリートする為であり、過去の恋愛トラウマなんぞ掘り起こしている場合ではない。

という訳で、岐阜に初上陸。

今日は降りて少し歩いただけ。最後にまたこの大垣に訪れて宿泊する。

ひとまず、岐阜が通過の水色から訪問の黄色にレベルアップ。しかし……。

こう地図を見ていると……佐賀ガチで遠いな!!!

もし、佐賀がなかったら2泊3日で充分だった。

仕方ない、佐賀も恋愛トラウマ絡みで行けてなかったんだから (私の人生そんなんばっか)

しかし、この旅を計画した時点であのタチの悪い佐賀トラウマは克服したと言えよう。もちろん佐賀という土地は全く悪くない。

本当は米原まで行く予定が、ふと気が向いて急遽途中下車。こういうのが18きっぷの醍醐味。

関ヶ原駅

別に私は歴女でもないし、戦国時代の知識なんて学校の授業と「信長の野望オンライン」「戦国無双」だけだし。でも、何となく気になる。関ヶ原なんて今後来る機会もないだろう。

早速降りようとしたら無人駅。
オペレーターに繋いで、青春18きっぷで降りたいんですけどと言ったら、駅員さんとのビデオ電話で、18きっぷを置いて日付確認。

昔は無人駅はそのまま通れたよね (確か)

早速、駅前のお土産屋さんに。

福島正則可愛い。いや、でも私の中の福島正則さんは……。

戦国無双3 福島正則

このヤンキー武将でイメージ固定されてるからな。

せっかくなのでお土産も買った。

チケットホルダーと小早川秀秋さんのうらぎりサイダー。

まさか、小早川秀秋さんも400年以上経った後世で裏切りをイジられているとは思わないだろう。

歴史上の出来事なんて後世だと都合良くカッコイイ武勇伝になっているけれど(大河とか)、実は結構お粗末だったオチもあるみたいだし。

関ヶ原を後にして、米原経由していよいよ今夜の目的地、琵琶湖へ。

結構、電車が混んでいる。岐阜に入ってから全然座れないと思って、ドアの近くに立っていたら、後ろにいた若い男の子が私の肩を叩くから、何だよと思って振り返ったら、おもむろに近くの座席の後ろに付いていた補助席(?)を引っ張り出した。

無言だったので、どうしたらいいか分からなかったが、2人分席があったから座っていいのかなと思って座ったが、もしかしたら椅子を引っ張り出すのに私が邪魔だったから肩を叩いたのか。座って良かったのかも分からなかったが、一度座ってまた立つのもアレだし、男の子にお礼を言ったらぶっきらぼうに軽く頷いた。つか、座席の後ろに補助席なんてバスでもないのに初めて見た。これ、地元民じゃないと分からないよね。関東にこんな形式の座席はない。

どうやら、JR西日本の新快速の車両にこの補助シートが採用されているらしい。

座席後ろの取っ手を引っ張ると椅子になる

何はともあれ、立ちっぱで疲れていたのでオバサンは助かったよ。ありがとう、滋賀ボーイ (ケンミンショー風)

石山駅に着いた。

石山駅

そういや、大河で紫式部やってたね (観ていない)

そうそう、滋賀も初上陸

ホテルにようやく着いた。長かった……。

琵琶湖が部屋から見える。
お昼を食べていないので、とにかく何か食べようとホテルを出て、駅前(びわ湖浜大津)に繰り出す。

駅前に飲食店がイマイチ少ない。居酒屋さんがあったので入ってみた。

地酒飲み比べ
牛すじ煮込み
鶏刺し
 鶏から

いやー一日中電車乗って疲れたし空腹に染みる染みる。どれもこれもビックリするくらい全部美味しかった (肉しか食べてないけれど) 特に鶏からがボリューミーでジューシーで最高!

私はそこそこ(?)お酒が強いので地酒飲み比べもお手の物。ただ、味の違いは良く分からないので利き酒は出来ない。

突き出しって言われて、あー関西にいるんだってちょっと感動した (関東はお通し)

カウンターの隣の3人グループが酔っ払っていて面白かった。滋賀弁ってやっぱり京都に近い?  「ほかす」とか「~しはる」ってテレビで聞いた事ある。

地酒でいい感じに酔っ払った。でも、呑みの時は1人は寂しいね。こういう時、コミュ力があれば知らない人に話しかけるんだけど。

たまたま入った居酒屋さんが超当たりで良かった。

ホテルに戻ってグッタリ。
いや、1日目長いな! この調子で5日分書くと結構なボリュームになるが大丈夫だろうか……。

そんな不安を抱えつつ、1日目終了。

2日目に続く。


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