「経営コンサルタントに、なりたいんです」
そうだ、今日は文化の日。
読書も学びも、文化ですね。
「先生!」
授業終了後に、スルメクラスの
さわやかくんその1くんが呼びました。
「この文章の文法をチェックして
頂けますか」
差し出されたスマホには
日本語がびっしり。
読んでみると、大変美しく
難解な文章でした。
しかも、経営の専門用語ばかり...。
ま、まーけてぃんぐ、学んでおいて
良かった...😅
大学院入試のための
レポートだそうです。
そう、専門学校というのは
こういうことが起こります。
つまり、専門学校は腰掛けで
より高度な教育機関に合格次第、
退学していく学生が
いるのです。
スルメクラスでは夏前に
3人、退学しました。
彼らは全員
難関大学や大学院に
入学していきました。
志の高い、若い者は
我々のような専門学校での授業を
馬鹿にすることがあります。
ここは私の居場所じゃない、って
思うんでしょうね。
でもこのさわやかくんその1くんは
日本語能力試験、最難関のN1を
取得済みなのに、
この学校の授業でさえ熱心で
誠実な人柄も魅力です。
「経営の勉強をしたいんですか」
「はい、私は経営コンサルタントに
なりたいんです」
けいえいこんさるたんと...。
この方を思い出しました。
タルイタケシさん。
私は青猫さんにも
脳内で話しかけますが、
特に本のことになると
タルイさんにも話しかけている
危険人物です。
「そう、じゃあ、
たくさん本を読んで
がんばって勉強してくださいね」
タルイさんが読書家だからこそ
出た、ただそれだけの
薄っぺらいアドバイス💦
学びが足りないな、と思います。
経営コンサルタントになるために
何が必要なのか、よく分からない。
彼の書いたレポートが
文法、文字語彙的には
チェック出来ても、
内容の濃淡についてまでは
アドバイス出来ない。
先日、こんな本を読みました。
教養は誰かに「教わる」のではなく、
自分で「獲得」しなくてはいけない。
教養をどこまで獲得したかによって、
問題の解決能力が左右されることになる。
私は、まだ問題の解決能力がまだ、
足りないんだ。
もう少し私に教養があったら
彼にもっと良いアドバイスが
出来たかもしれないのに。
教養とは、決まった目的があって、
身につけるべきではない、と言ってもいい。
いつ役に立つのかわからないものを、
いつか役立つ日のために、
日頃から少しずつ蓄積していくのです。
まだ足りない。
私は教師だから
学生により良い情報を
与えてやりたいし、
やる気に火をつけさせるために
模範となっていたい。
専門学校の教師だからって
馬鹿にされるような人となりでは
いけないと思う。
若いというのは
ときどき残酷で、
年上の者がレベルが低いことを
許せない。
だけど、一方で彼らは
濁りのない純粋な心で
彼らが認めた者の助言ならそれを
大きな原動力に変えて
跳躍することがあります。
留学生は
経済の問題もあるため、
日本人なら難関大学に
進学するような学生も
専門学校に来ます。
彼らの模範となるように
常に学び続けて
自分を磨いていたいです。
教養を身に付けるのはなぜか。
それはまず、自分の喜びのため。
そして、人々と手を携えて、
より良い社会を作り出すため、なのです。