ヘリオス 外伝 第10話
ピラニアのような目をした報道陣の前で、俺は続ける。
「私は、この会見で知人にさえも言うことが憚られるようなプライバシーに関わることを、包み隠さず話すつもりです。ですからどうか、今後私や川崎流に関係する全ての方に、張り込みやインタビュー、撮影などについての過度な行動を慎んでは頂けないでしょうか」
「またそうやって自分だけを生贄にして、収めようとするな」
川崎さんは俺の方に身体を向け、今度はマイクを通して低い声で待ったをかけた。それから体勢を直し、報道陣に諭すように続ける。