みおいち@着物で日本語教師のワーママ

8歳男児の母です。自称28歳の自称USCB(ウルトラスーパー超絶美女)。 日本語教師&着付講師(看板免許)。advanced marketer。TOEIC910点。霊感は今はお休み中。 専門学校で、着物で留学生に日本語やマーケティングなどのビジネス科目を教えています。

みおいち@着物で日本語教師のワーママ

8歳男児の母です。自称28歳の自称USCB(ウルトラスーパー超絶美女)。 日本語教師&着付講師(看板免許)。advanced marketer。TOEIC910点。霊感は今はお休み中。 専門学校で、着物で留学生に日本語やマーケティングなどのビジネス科目を教えています。

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【創作】ヘリオス 第1話

血脈というものを、日々考えている。 私の大きな目や顔立ちは父譲りで、背格好は母に似ている。ストンとおちる癖の無い髪は祖母と同じだとよく言われる。 この血がくれたものは、外見だけじゃない。継いだ能力は、残念ながら、自分で努力をして身に着けたものより、代々引き継いできた血に恩恵を受けたものの方が大きいと思っている。 この血脈を止めてはいけない。受け取った能力を更に大きくして、次代に必ず継いでいかなければならない。それが自分の責務だと、小さい頃から強く自覚している。 「先生

    • 日本での外国人差別

      昨日、あるクラスで 「日本人は冷たいから  早く国に帰りたい」 と、言われました。 留学生を相手にしている 日本語教師の皆さんなら 慣れたことばかもしれません。 社会人対象の先生だと 大人はそういうことを あまり言わないので 馴染みがないかもしれませんが。 私も新人の頃から 「日本人は冷たい」と 何度も言われて来ました。 昨日は1人の子がそう言い出したら クラス中が同調して 大変なことになりました。 「日本人は電車で席をあげません」 これも、もう耳にタコが

      • ヘリオス 外伝 第12話(最終話)

        「ああ、それなら心配ない」 「そんなもん?」 話しながら稽古場へ着くと、大勢の撮影陣や出版社の担当者がいるのがまるで気にならない様子で、凪先生が箏を準備していた。 「優成くん、出て来られたんだね。良かった」 花のような笑顔を俺に向ける。 「凪先生、凪先生も大変だったでしょうに、いろいろと本当にありがとうございました」 俺は近くへ行き、心を込めて頭を下げた。 「どういたしまして。私はほんの少しのことしかしてないの。晃輝さんとか昴くんとか、男性陣が頑張ってくれたから

        • 【介護】すまスパPRO介護編に出演させて頂きました。

          プ、プ、プロですか? わたくしが? えっと、 私が介護業界を辞めたのは 何年前だったかな。 2012年から日本語教師になって その前に日本語教師になるための 学校も通っていたから......う〜ん。 特養にいたのは アメリカ同時多発テロの前だなあ。 25年くらい前かしら。 だとしたら私、自称28歳なので 3歳の頃ですね😆 介護系日本語教師を しなくなってからも、 10年は経っているかなぁ。   私ね、最後、 介護業界を嫌で辞めたんです。 当時、勤務先が 不正請

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          ヘリオス 外伝 第11話

          次の日は快晴だった。柔らかな朝日が部屋を温めている。新聞を取りに行き、一華と一緒にざっと目を通す。何枚かページを捲ると、見慣れたロゴが目に飛び込んできた。 「一華」 俺は一華に注意を促した。 Proofreaderのロゴの隣にennuiのものもある。それは一面丸ごと使われた広告だった。そのページを開けて目を奪われる。冒頭には見事な筆書きの文字が目立っていた。 その下には読みやすくも筆文字のようなフォントで、文章が書かれている。 サインはまた筆書きでしてあった。 「

          香害

          ペットボトル飲料は 買いません。 8歳チビが大きくなった時の 地球が心配です。 リサイクルすれば良い、 と言っても リサイクルの過程で 膨大なCO2が発生します。 どこにでもマイボトルを 持ち歩いています。 旅行の時も持って行って ホテルでお茶を沸かし、 宿泊する夜に マイボトルをきれいに洗って お茶を入れて持ち歩きます。 だけど、 絶対、ではありません。 マイボトルを忘れたら ペットボトルを買いますし、 夏の暑い時の旅行でも 冷たいのを買ってしまいます。 他の

          ヘリオス 外伝 第10話

          ピラニアのような目をした報道陣の前で、俺は続ける。 「私は、この会見で知人にさえも言うことが憚られるようなプライバシーに関わることを、包み隠さず話すつもりです。ですからどうか、今後私や川崎流に関係する全ての方に、張り込みやインタビュー、撮影などについての過度な行動を慎んでは頂けないでしょうか」 「またそうやって自分だけを生贄にして、収めようとするな」 川崎さんは俺の方に身体を向け、今度はマイクを通して低い声で待ったをかけた。それから体勢を直し、報道陣に諭すように続ける。

          ヘリオス 外伝 第9話

          必要な仕事を終わらせ、定時に上がって帰宅すると、もう一華は食事を作ってくれていた。 「一華、大丈夫だった」 「うん。私ね、明日はお休みしなさいって」 「そう。明日だけ?在宅勤務は?」 「分からない。リモートは不可能だって。状況を見てまた連絡くれるみたい」 俺は嫌な予感がした。女性というのはとかく職場において立場が弱い。 「そんな顔しないで。私、有給たくさん残ってるし、明日はテレビの前で応援してるから。ご飯できたから、食べよう?」 一華は自然に笑って配膳を進めた。

          ヘリオス 外伝 第8話

          「どうしてこんなタイミングで」 俺は放心してコピーをテーブルに放り投げた。これでは一華に想いを伝えても、この記事の言い訳のようになってしまい信じてもらえない。 「私、優成くんとキスしたことなんてない!」 凪先生が傷ついたような、必死な声で叫んだ。 「正確に言うと、俺は凪先生の額にキスしたことはありますが、それも一度だけです。それ以上のことは何もありません」 川崎さんの目を見つめて弁解すると、その堂々たる男は言った。 「俺はこの記事を読んで2人の仲を疑った訳じゃない

          歌舞伎を見に行きました。

          ヤバイな。綺麗すぎる。 昨日、明治座で歌舞伎を見て来ました。 無料のチケットが手に入ったというので 母に突然誘われました。 歌舞伎を生で見るのは 久しぶりです。 昔はちらほら 見ていたのですが、 チビが生まれてからは 初めてかもしれません。 歌舞伎を見ようにも 通じゃないと 演目の選択が難しいですよね。 初心者はあまり難しいのは かえって嫌になるので ダンスが派手なものや 笑えるものが 良いのでしょうが、 じゃあどれがいいんだって そもそもそれを知るのが 困難な

          ヘリオス 外伝 第7話

          一月の刺すような香りを運んで来る風が、俺は好きだ。川崎家からの帰り道、いつも小さな手を繋いでいる手が今日は空いている。一華は友達の家に泊まりに行ってしまった。一華と付き合う前、俺はどうやって時間を使っていたんだろうか。今週末は時間があるのに会えない。 一華は俺と付き合っていて苦しくないんだろうか。一華の性格から考えて、心がない相手が恋人だなんて辛いに決まっている。勝手だよな俺は。ただ今は、どうしようもなく一華に会いたい。 携帯の音で目が覚めた。一華から電話だ。 「一華?

          ヘリオス 外伝 第6話

          師走はお互い忙しかったから、クリスマスはどこも行かずに俺の部屋で過ごした。一華に貰ったプレゼントを開けると、見覚えのあるロゴが目に入った。 「これは、ennuiの?」 「そう。私のとペアなの。重いかな」 そう言って一華は自分の首に飾られているネックレスを指にかけて、前に引いて見せた。リングのかかった同じデザインだ。 「重いなんてことはない。嬉しいよ、ありがとう。ただ……それも、開けてみて」 俺は一華に渡した箱を指さした。一華が慎重にリボンを解いて中を見てみる。 「

          日本人が忘れてしまったこと。

          快晴で涼しい日でした。 午前中は授業が無かったので 着物でのんびり勤務校へ行き、 優雅に授業のない先生とお話しながら 採点をしていました。 そのうち、とある先生が 大騒ぎしだしたので 何かと思ったら、 鳩が講師室に入って来ていました。 天井スレスレを バサバサと滑空しています。 ここには窓がなく、 右側にあるドアから出るしか ありませんが、 鳩はまっすぐにしか飛べないので 教師数人が追い立てても 前に飛んだり 後ろに飛んだりするだけ。 そのうち先生方が 「あまり

          日本人が忘れてしまったこと。

          ヘリオス外伝 第5話

          「昴君とその彼女さんに会えるのは、とても嬉しい」 一華は簡単にOKしてくれた。その日、一華を迎えに行って2人で準備していると、まだ明るいうちに昴と香織ちゃんが来た。 「優、久しぶり!ストーカーで変態のアンタにも遂に春が来たか!」 「久しぶり。香織ちゃんは相変わらず酷いな」 香織ちゃんは俺と昴の大学時代の同期だ。歯に衣着せぬ物言いが心地良く、裏表がない。 「こんにちは、初めまして」  「うお〜、まじこの子優の彼女?めっちゃ可愛いじゃん、ヤバいって!鼻血出る!」 「

          ヘリオス外伝 第4話

          稽古が終わって帰ろうとしたのを狙ったように、東雲さんが稽古場に入って来た。ちょうどいい。俺も言いたいことがあった。 「君はennuiで何をやった」 東雲さんは開口一番に、そんな質問をぶつけて来た。 「相当、気に入られたようだな。担当のカメラマンが、また君を撮りたいと言ってきたそうだ」 「......俺は、あの広告の表情に他意はありませんから」 それだけ伝えると、東雲さんはその彫刻のような顔で暫く思案する表情をした後、分かった、と言った。この人は察しが良い。 「山田

          想像していなかった未来にいるけれど。

          「みおいちちゃんは子どもの頃、  毎週家族で『世界・ふしぎ発見!』を  見ていたんでしょう?  それが大人のみおいちちゃんに  どう影響したんだろうね」 ダンナに聞かれました。 そうか、 私が世界や異文化に興味があって、 様々な国を旅行したり 米国留学や英国で働いたりしていた 理由の一つに、 あの番組の影響があるのかもしれない。 教師になろうなんて 更々思っていませんでした。 教育実習をしている 友人の話を聞いて、 もの好きだな、程度にしか 思っていなかったし、 も

          想像していなかった未来にいるけれど。