歌舞伎を見に行きました。
ヤバイな。綺麗すぎる。
昨日、明治座で歌舞伎を見て来ました。
無料のチケットが手に入ったというので
母に突然誘われました。
歌舞伎を生で見るのは
久しぶりです。
昔はちらほら
見ていたのですが、
チビが生まれてからは
初めてかもしれません。
歌舞伎を見ようにも
通じゃないと
演目の選択が難しいですよね。
初心者はあまり難しいのは
かえって嫌になるので
ダンスが派手なものや
笑えるものが
良いのでしょうが、
じゃあどれがいいんだって
そもそもそれを知るのが
困難な気がします。
かつて6月頃に毎年
初心者向けの
「歌舞伎鑑賞教室」というのをやっていて
それに何度か行っていました。
※今もやっているようです。
これは初心者でも
見やすい演目にプラスして
若手がMCを
面白く分かりやすく
行なうのです。
歌舞伎のメイクの仕方やら
女形の立ち居振る舞いやらを
紋付羽織袴の素顔の若手
(だいたいイケメン)が、
丁寧に実演しながら説明してくれるので
とても分かりやすく
楽しいです。
そういえばチビをかつて
雅楽の子ども向けコンサートに
連れて行ったことがあります。
この時も若手のイケメンが
紋付羽織袴で、
クイズを出しつつ
楽しく雅楽について
説明してくれました。
私は今、noteに
「ヘリオス」という
お箏と恋愛の長編小説を
投稿していますが、
この外伝で主役の男の子を
お箏の演奏会のMCに登場させているのは
ここにルーツがあります。
イケメンが和装で
しゃんとした姿勢で
分かりやすく爽やかにMCをするんですよ。
もうこれだけで来場者激増じゃないですか、
ふっふっふ。
話が逸れました。
今回は
花形歌舞伎、ということで
鑑賞教室ではありません。
あら〜、大丈夫かしら、
私には難しいかな。
演目は2つ、
鎌倉三代記と
お染の七役でした。
鎌倉三代記は
ちょっと難しかったですが、
中でも中村勘九郎さんがお見事。
演奏の方の掛け声と
息ぴったりの大迫力でした。
お染の七役は、題名通り
中村七之助さんが
ひとりで七役をこなすんですね。
これがすごい。
女性から男性に変わるのは
何となく
身ぐるみ剥いでしまえば(?)
良い気がしますが、
ほんの数秒で
男性から女性へ、
女性から男性へ。
また
若い子からおばちゃんへ。
おばちゃんから若い子へ。
えっ、今どうやったの?
と、ハテナマークが
頭に並んでばかりです。
それから
恋人役を男女とも
七之助さんがやる、ということで
2人は一緒に出てこないのかな、
と思ったら、
男性が後ろを向いている隙に
女性から男性に、
女性が後ろを向いている隙に
男性から女性に、早変わり。
あれ?あれ?
と思っているあいだに
2人が後ろを向いている間に
今度は別の女性になっていました。
これがね、7役分
声や仕草まで違うんですよ。
かっこいい女性は
かっこよく、
か弱い女性は
か弱く、
イケメンは
イケメンに、
おばちゃんは
おばちゃんらしく。
この人、本物の天才だ。
見どころは
早変わりだけじゃなくて
笑える場面も多く、
最後の立ち回りがまた迫力があり
派手で華やかでした。
これは、
オタクになる人がいるの
分かるなぁ。
母は興奮して
「今はね、歌舞伎と言ったら
中村屋を見なきゃ駄目なのよ!」
と、蘊蓄を語っていました。
近くの席に
「成駒屋!」
「中村屋!」
と、合いの手をかける方が
2人いらっしゃって、
この声がまた、腹の底から出ていて
絶妙のタイミングで素晴らしいんです。
客が舞台の一部を作る。
すごい文化ですよね。
衣装もまた豪華で
それを見に行くだけでも価値があります。
感動しました、歌舞伎。
日本人で良かった!
ありがとうございます!頂いたサポートは美しい日本語啓蒙活動の原動力(くまか薔薇か落雁)に使うかも?しれません。