0874.彼のこれからの人生を永遠に照らして守っていくための、そういう時間
地区選抜オールの公式戦(子どもの野球ね)のため、4時半に起きて6時に出発。今回は会場となるグラウンドが遠いのと、開会式に出るためチーム全体が7時に現地集合なので。
なんでこんなに野球って朝早いのぉ……と、行きの車の中でぼやいていたら、同じチームのよっちゃんのママである元プロゴルファーのママ友に「いやいや、ゴルフも早いよ~。野球だけじゃないよ 笑」と言われた。
スポーツやるひと、みんな朝早いよなあ。
で、ピカッと晴れた河川敷のグラウンドに、朝の7時から夕方の4時までずっといた。ずっと、ずっと、ずっと、いた。時間を数えてみたら、正味9時間もいたことになる。く、く、九時間?って思った。
地区のオールの選手にかんくん(小6息子)が選ばれてうれしかったけど、なんかこう、むちゃくちゃ忙しくて大掛かり、かつ親がかりだなあ。
すべての試合が終わったのが夕方だったのでまたもやヨレヨレで、「これが”ほうほうのてい”っていう状態なんですね!」と見たひとがいっぺんでわかるくらいの”ほうほうのてい”ぶりで、なんとか帰路についたのだった。
予選リーグに無事に2勝したので、明日からの決勝トーナメントに駒を進められて嬉しいんだけど(まあかんくんはベンチメンバーなんだが)、帰ったらユニフォームはそっこうで洗濯して干さないとだし、決勝トーナメントは第一試合からなので、さらに集合時間が早まって、明日はなんと5時半に出発するのである。
5時半だよ? 5時半に起きるんじゃないのよ?
5時半に出発するのよ?笑
てことは4時台に起きるのよ? 夜明けとともに……。漁師か女子アナか野球少年の母しかきっと起きていない時間帯。くくく。
これもみんな、見えない仕事。あ、イヤだから言ってるんじゃなくて、なんか、尊いから言ってる。
これは見えない仕事だよ。そして尊い。
決してアウトソーシングできないし、しても意味のないことだ。だって、かんくんは、アウトソーシング先の見知らぬ派遣員に野球を見守ってほしいわけではない。
他でもない、パパに、ママに、家族に、応援されて注目されてサポートされて、
見てるよ。すごいね。がんばってるって知ってるよ。
あなたがそこで輝いていて、パパもママも幸せだよ。
いつも応援しているし、味方だし、とっても誇りに思っているよ。
という、声とまなざしを送られるということ自体が、12歳の小さな男の子の人生にとって、とてもとても大切な瞬間なのだ。そのまなざしと声援のひとつひとつが、彼の心と身体と瞳を健やかに輝かせる糧なのだ。
だから、この夏のわたしのヨレヨレでへとへとな野球少年母の日々は、かんくんのこれからの人生を永遠に照らして守っていくための、そういう時間なのだと思っている。
かんくんが大人になり、いつかなにかにチャレンジしたり立ち向かったりするときに、彼の心の中に「大丈夫だよ、応援しているよ。かんちゃんならきっとできるよ。あなたがいつもベストを尽くしていることを、ちゃんと知ってるよ。」という声がいつでもそっと、やさしく響くことを、いつでも願っている。
なので「明日も4時起きかよ~」は、ええと、決して愚痴ではなくてですね、喜びの声ということでひとつよろしくお願いします。てことでもう寝なくっちゃ!あんにょん!
*
*
*
*