0679.雑記 / Gと強度
須藤さん(すどう式筋トレの講師であり、おともだち)と筋トレの話をしていたとき「なんで筋トレが必要なのか」という話になった。『乙嫁語り』のアミルやアゼルたちのように、厳しい自然の中で日々獲物を追いかけたり羊の群れを率いながらの暮らしであったならば、筋トレは必要ない。
筋トレが絶対的に必要なのは宇宙空間ですよね。と彼が言ったのを聞いて「超なるほど!」と思った。宇宙空間に滞在する宇宙飛行士たちは必ず毎日2時間ほどのトレーニング欠かさないそうだ。そうしないと食物の消化に関わる内臓筋以外は、どんどん衰えていってしまうから。
骨だって重力による圧縮刺激がなくなると必要な成分はどんどん溶け出し排泄されて、骨自体がもろくなっていく。わたしたちは自然と重力による負荷が与えられているので宇宙空間にいるよりは筋力も骨もある程度の強度が担保されているのだ。
「でもじゃあさ、地球でこうして立ったり歩いたりしているだけで良くない?Gの作用だけじゃダメなの?」
「それにしてはちょっとGが足りないんですよね」
Gが足りないて(笑)。
わたしたちはとにかく「身体をできる限り動かさないでありとあらゆることを可能にしていく」という方向性の進化を遂げているものの、身体そのものはそういうふうにはできていないということなんだね。
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わたしが歩いていける距離でのスーパーは近場にひとつ、そしてちょっとだけ遠くに足を伸ばせばいけるところにもうひとつ。どの程度歩くと一万歩になるのだろう?という興味がまだ続いているので、今日はもうひとつの少し遠くにある駅ビルの地下に行ってみることにした。
ついでにブックオフもあるので、そこで古本も売ってしまおう。本屋とスーパーのはしごでどれだけ歩けるのか。という実験をしたところ、今日は約6000歩といったところだった。ふむ。一万歩というのは日々の習慣に入れ込むには不適切な指標だということがわかった。むりなんだな。
でも5000〜6000歩くらいはなんとなく日々の習慣にできそうなので、意識して歩くことにする。
ただの散歩だとこの地球での現代人としてはGが足りないせいで強度不足なので、強度をあげるために負荷をかけるといいということを学んだ。
というわけで、買い物帰りということである程度の重い荷物を持つことがひとつ。あともうひとつは、最近ちっとも歩いてなかったので日の目を見ていなかった「MBT」のウォーキングシューズをひっぱりだして履くことにした。
ちなみに「MBT」ってこんなのね。
要するに、バランスボールが靴になったようなやつなんだよね、MBTって。底がローリングしているので、立っていると不安定。スラックラインをやったことがあるひとならわかると思うけど、あのラインに乗っているのって相当不安定でゆらゆらしているので、ものすごーく体幹を使わないと乗っている状態をキープできない。
MBTも底面が不安定だから、重力に抗うために筋肉を使わざるを得なくって、バランスを維持する筋力が自然に育まれるっていう、不安定さによる強度というものが生み出される仕組みになっているわけ。
なので、数キロ分もの荷物を持って、足元がぐらつくスニーカーで姿勢を維持しながらの5000歩なのであれば、Gの足りない地球でも強度がプラスされているということになるので、筋トレの理にかなっていると思うのだけれどどうだろう。
「ちょっと遠くまで歩くか。歩数を稼ぎたいしな」と思ってはじめた”ちょい散歩”という習慣の副産物として、Bluetoothイヤホンをつけての音楽を聴く時間というのが生まれた。1時間近く、けっこうたっぷり。
これがなかなか幸せで、ここ数日のマイ幸福指数が爆上がりしているのもこのせいだと思う。家のリビングで音楽をかけるのが好きだったけど、子どもたちがオンラインになり旦那さんも在宅だったりすると、音楽を控えることになりがちだったので。
超ひさしぶりに聴いたJIMMY EAT WORLDとか、なんたるエモさよ….!とおののくほどだった。明日も歩けるといいな。すきな音楽を聴きながら。夜ごはんはなににしようかな、とか考えながら。
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