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日本人には代わりになるものが必要
私が骨盤底筋トレーニングの生徒さんによく聞く質問「和式トイレ使えますか?」
皆さんはいかがですか?
実は和式トイレをはじめとする和式の生活様式、和式スタイルは、私たちの健康に大変役立っていたのです。この文化がなくなりつつある今、代わりとなるものを見つけないと足腰、そして骨盤底筋はどんどん弱っていき、今は当たり前と思っている日常生活が送れなくなる可能性もありますよ。
和式トイレは高度な運動
和式トイレは入るたびに深いスクワットをし、しゃがんだ状態で尿・便をコントロールするという高度な運動です。
【和式トイレで求められる柔軟性、筋力】
しゃがむ → 足首、膝、股関節の柔軟性
排泄する → 骨盤底筋力
立ち上がる → 足腰の筋力
この高度な運動を「排泄」という日常動作で行ってきた和式トイレの文化は、私たちの下半身の柔軟性や筋力を保つ、何より骨盤底筋力を維持するのに大変役立っていました。
和式スタイルは絶好の下半身&体幹トレーニング
和式トイレだけでなく、和式の生活はしゃがむことが多いですよね。
昭和生まれの方は小学生の頃雑巾掛けをしませんでしたか?食事や団欒も床に座るスタイルが多く、立ったり座ったり。日本人はお風呂に毎日入り浴槽の外で体を洗う文化がありますので、浴槽、床、壁、と毎日きれいに掃除するにはしゃがむ必要がありました。
しゃがむことで足腰の柔軟性が保たれ、立ち上がる時には足腰の筋力が鍛えられるだけでなく、スムーズに立てるように自然と骨盤底筋を始めとするインナーユニットを働かせて上半身を支えるなど、和式の生活スタイルでは見えない微妙なトレーニングが行われていたのです。
しかし和式から洋式の生活様式へ、そして便利さを追求した世の中に変化。洋式トイレ、椅子の生活、掃除は掃除機やモップ。床にしゃがんだり、座ったりすることはほとんどなくなり、日常での家事労働は激減。デスクワークが増え、座った状態が多く、運動不足、骨盤周りの血流の悪さなどから骨盤周りの不具合を訴える女性が増えてきました。
和式 VS 洋式ではない
「和式スタイルは膝や腰に負担がかかるからやめた方がいいとお医者様が言っているので、しゃがむ、正座は足腰に良くないのでは」という質問が必ず出ます。私も膝下O脚になったのは子供の頃の床に座る生活のせいだと思っていますし、母が膝が悪く人工股関節手術をしているので、一時は洋式スタイルが一番!と思っていました。
しかし、何事も正しく行うことが大事。私が膝下O脚になったのは座る姿勢が悪かったから。母も座る・立つ姿勢を若い頃から気をつけていたら膝や股関節はそこまで悪くならなかったし、膝や股関節を痛めた後もしっかりとリハビリをして動かしていたら今ほど悪くならなかったのではないかと思います。(今は私の手には負えないほど骨格が歪んでしまっているので・・・)
膝、股関節、腰などを痛めたら負担のない生活をすることは大事ですが、体は動かさなければどんどん動かなくなっていきますので、痛めていても無理のない範囲で動かしていくことは重要です。
※専門家の元で正しく動かしてください
70代後半でも動かしていたらだんだん痛みが改善して動くようになるという明るい希望をいただいた方 ↓
【70代後半から整美体ヨガを始めた生徒さん】
「膝が痛くて正座ができなかったけれど、整美体ヨガを始めて少しずつ膝を曲げるようになったら、だんだん膝の痛みがなくなり曲がるようになってきた」とお喜びの声をいただきました。
今から和式スタイルを取り入れるというのは難しいと思いますので、雑巾掛けやお風呂掃除をしゃがんで行う、正座をしてみる、外出先で和式トイレがあれば使ってみるなど、できる範囲で和式スタイルを思い出して体を動かしてみてくださいね。
和式スタイルの代わりに何をする?
現在しゃがんで掃除をしたり、床に座る・立つを繰り返す生活習慣を送っている方はそんなに下半身の衰えを感じていないのでは?そういう方はさらに意識してしゃがむ、座る、立つを日常の掃除などに組み込んでいけば、家が綺麗に、体が健康になり一石二鳥!
それが難しいという方は、和式スタイルがなくなりつつある今、その代わりになる以下の3点を満たすような運動が必要です。
・足腰の柔軟性を保つ
・足腰を鍛える
・骨盤底筋をはじめとするインナーユニットを鍛える
ヨガ、太極拳、フラダンス、辺りは無理なく全身の柔軟性、筋力を保てる運動ですが、好きな運動でいいと思います。
ただ、まずは骨盤底筋を上に引き上げるイメージを体に覚えさせてから行うことが大変重要!!!ぜひこちらの記事を読んでください!!
こちらの記事を読んだらとりあえず和式トイレにチャレンジしてみようかなと思ったのでは?そこでご自身の下半身力がどのくらいか分かりますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
渡部 美菜子(わたなべ みなこ)
49歳で乳がんになったことをきっかけにヨガ講師に転身
現在、都内の女性専用ヨガスタジオAGNIYOGAで週4本のレッスン、オンライン、高齢者施設での指導などを通して、20代から80代までの女性の体と心の健康をサポート。 2024年からは旅するヨガ講師として世界中の日本人女性の体と心を整える活動をスタート。 5月NYセントラルパークヨガ、NJ骨盤底筋トレーニング
1971年生まれ、男子2人の母、元外資系CA
「骨盤底筋が目覚める毎日」
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フランス式膣トレ公認インストラクター
整美体ヨガ認定講師
メディカルヨガインストラクター