ゆっくりのんびり人を育てる。
職場で人を育てるって難しいですね。人それぞれだと思いますが、これは50歳手前で転職し、改めて新人経験をした私がが思ったリアルな心の声。
とは言っても、今から述べるような事をちゃんとやっていても、転職したい人はするし、しない人はしない。そんな世の中で「ある人の目線」だと思って読んでいただければ嬉しい。
長い目で見て欲しい。育てようと思って接して欲しい。*
新人さんを受け入れる時に、上司や周りがどういう視点で見ているか、は非常に大事である。「長い目で見よう」と思ってくれているかどうかは、すぐに相手にも伝わる。
「もしかして、私を辞めさせたいの?」などと相手に思わせるような発言は避けた方がいい。そしてもし万が一、そんな発言をしてしまったのなら、それを繰り返さない方がいい。
入社したての新人は、生まれたばかりのよちよち歩きの赤ちゃんだ、くらいに思ってもらうと良いかもしれない。
ハイハイからようやく立ってフラフラしながら歩き始めた赤ちゃんに、いきなり100メートルダッシュをしてみて!なんて言っても、まぁ無理だものね(笑)。
私自身も、教育する側の立場も経験しているので、これだけははっきり言える。
「仕事はゆっくり覚えればいい。」
採用に至るまでに、さまざまな理由があるはずだ。前任者が辞めたから、年配の方が定年前に仕事を引き継ぐために、など、「一緒に働いて欲しい」という意向で人材を募集したわけで、だったら大切に大切に育てればいいと思う。
*まずは毎日出社する事が目標*
入りたての新人さんは、まずは1ヶ月、毎日会社に来るだけでも喜ばしい事だと思う。ハードル低すぎますかね?笑
でも実際、最初の1ヶ月は、毎日職場に来られたら大拍手だと思う。残念ながら、その間に辞めてしまう人も実際にいるわけだし。
体や生活自体を新しいサイクルに慣れさせて、毎日そこへ行き仕事をして帰る、というルーティン化するのに、やはり1ヶ月くらいはかかる方が多いと思う。ましてや交代勤務などがある場合は、もう少し日にちがかかるかもしれない。
まずは1ヶ月、そして3ヶ月、次は6ヶ月、やったぜ1年!と、そうして1段ずつ階段を登っていけるように、周りが導いてあげて欲しいと思う。
*退職理由から学ぼう*
私は割と圧の強い言動にも耐えてしまうタイプなので見逃しがちではありますが、知人の勧めもあり、然るべき時に提出できるよう、パワハラに値するであろう上司の言動は、全てメモしていた。
それが使われる日が来ない事を祈りつつ、何かあれば全てを提出しようと思っていた。パワハラに関しては、このマイナスのループを繰り返す事は、日々成長を目指す会社にとって、大きなダメージになってしまう。
スーパーなどでもそうだが、クレームを言うお客さんというのは、その会社を潰したいなどという思いからではなく、もっとこちらに寄り添って欲しいからとか、また行きたいからとか、お店のために言っている事が多いそうだ。
もうそのお店に行かないなど、顧客として離れる方が簡単なのだから、離れると決めた人は何も言いわずに離れる。クレームを言う人は「また来る人」なのだ。
退職を考えている人、または決めてしまった人たちにヒヤリングした退職理由は、宝の山だと思う。100%思った事を言ってくれる事はないかもしれないが、その後の会社のために生かさなくてはいけない。
せっかく言ってくれた事なのだから、その後、同じ思いで辞めてしまう方が少しでも減るように、しっかりと対処すればいい。改善すればいい。
*費用、経費を考えてみて欲しい*
例えば1人の人を採用し、その人が半年以内に辞めてしまった場合、会社として一体どのくらいの費用が水の泡になっているのかも考えた方が良い。
採用に至るまでにも費用はかかるし、採用が決まってからも費用が発生する。入社後には、同じ持ち場の人たちが時間をかけて教えるという労力も必要で、それなのに、結果パワハラなどの理由で離職するというのは、会社にとってデメリットでしかない。
せっかく入ってもらった新人を大切に育てていくという視点で、まずは見て行って欲しいと思う。今はもう昔とは違う。10〜20年前とも、職場環境は格段に違ってきた。
採用でしっかり採算を取ればいい、たったそれだけの事。「いつか凄い人が入ってくるだろう!凄い人以外は要らない!」そんな気持ちで採用している訳ではないと思うし、そこは経営者側の気持ちになって経費を無駄にしない、と考えると良いのかなと思う。
周りの育て方と、本人の気持ちで、将来の姿は全く違ってくると思う。ぐんぐん育つ方もきっといるはずだから、長い目で見て、ゆっくりのんびり育ててみて欲しいと思う。
極端な話、自分の配偶者や子供が就職してきたと仮定して、考えてみるといいと思うのだ。教育する、部下を出世させる事は、管理職としても大切なスキルなのだし。
これから働ける人口が減る一方である事を考えると、せっかく入って来てくれた方をゆっくり育てて行く方が、いろんな意味で効率的なのではないかと思う。
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