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「自分で学ぶ力」をつける

第2話で「子ども向けプログラミング教室は限界的」と書きましたが、「そこはやり様、持っていき方次第」というのが、第3話でお伝えしたいことです。


子どものタイプ


10年を超えて東京と近郊でプログラミング教室を運営していると、いろいろなタイプの子どもに出会います。中には小中高と通い続けて、大学生になって講師をやってくれる子も登場しました。

当然、子ども観察を通じていろんなことを感じたり考えたりするわけですが、「教える - 学ぶ」の関係でスムースなのは、① Quick learner(飲み込みの速い子)です。一言えば十理解する(三理解するでもOK)みたいな。

② ゲーマータイプの子には2種類います。反射神経だけでプレイしている子と、脳内でパターン学習を上書きしながら腕を上げていく子。

あとは、③ 言われたことをその通りになぞる子。このタイプは「なんでも好きなものを選んで」と言うと困ってしまう子が結構多いです。

集中力がなかったり(多動)、コミュニケーションが苦手だったりといった④ 発達障害っぽい子もいます。

学校が窮屈だったり事情のある ⑤ 不登校の子も楽しく通ってくれています。



子どもの特性をどこまで細かく見てあげるか


多くのプログラミング教室は、ステップアップ式の教材があって、これを誰もが同じように学習していくスタイルと思います。講師いらずのオンライン教材を導入しているナンチャッテ教室も増えています。

何事も基礎知識を学ぶにはルーティーン的なステージが必要ですが、ここで一番大事なことは、

基礎学習のステージにおいても
上記のような子どものタイプを意識しながら
子どもとの接し方を変えたり、ヒントの出し方を工夫すると
子どもの輝き方が変わってきます。



プログラミングを通して「独学力」を磨く


このあたりはコーチングの話になりますが、どうしてそんなことまでするのかというと、

子ども一人ひとりの興味とやる気を見ながら、その子に合った学習スタイルを見つけていく。

という狙いが1つ。そしてもう1つは、

対話を通じて、子どもの特性や強みをその子にも自覚させて「得意を磨く」
「自発的に学んでいく」「必要な知識や情報を独力で引っ張ってくる」
といった『独学力』をサポートする。


プログラミング教室で、ここまで子どもの力を引き上げることができるところは強いです。

「面白い」「ためになる」だけのプログラミング教室は、教材とPCと場所があれば誰にでも始められます。ただ早晩、少子化トレンドと家計のリバランスの中で競争に埋もれていきます。



共感を得られる家庭に受け入れてもらう


15歳未満人口(2023年で14.2百万人)15年後に9.2百万人にまで減少する予測がある中で、こうした良質のサポートに力を入れるプログラミング教室が出てくることは間違いありません。

しかし、この超大切なKey factorをきちんと評価できる家庭は、まだごく一部です。

相変わらず東京の多くの家庭は「プレミア学歴」を目指して受験競争に労力とお金をつぎ込んでいます。地方は英語がようやくブーム化してきたステージです。


そう考えると「子どもの独学力をフォーカスしたプログラミング教室」は、学歴や受験競争と距離を置いた(あるいは、その先を見ている)子どもと家庭を対象に、その有用性とインパクトを発信するのが良策と思われます。



プログラミング教室⭐︎12年目の浮気』 〜第4話に続く〜



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