カラス。
怖かった
仕事中、ある用事で外出することに。
職場から車を駐車している駐車場へは少し距離がある
車通りの激しい道路ではあるが、辺り一帯は田んぼ畑と、すぐ先には森が広がっている。
歩道には数メートル間隔で街路樹が植えてある。
この少し生い茂った歩道を通らないと駐車場へは辿り着けない。
道を歩いていると数メートル先でカラスが群がっていた。
数にすると地上には数十羽ほど。
頭上にも数十羽以上飛んでおり、何やら騒がしくしている。
私は超絶ビビりな人間だ。ビビりだからこそなのか、危険察知能力には優れていた。
まず第一にカラスという存在自体が怖い。
何故かと問われると、真っ黒だし意外と大きいからだ。
あと鳴き声が大きいのも怖い。
一羽でも存在感が凄いのに、それが群れとなって目の前にいるのだ。
街路樹の下でカラスが何やらパーティーをしているかのようだった。
「うわ…あそこ通るとかマジ無理…」
突然のギャルであるが、危険察知能力がうまく発動していた。
車通りは激しい道だが周りに歩いている人はいない。
「どうしよう…」と思いつつも、カラスを一掃するために業と大きい足音を立てながら勢いよく走って通り抜けようと思った。
だがふと疑問に思った。
何でこんなにカラスが集まっている…?
街路樹の木の根元に何か落ちているのか?
だとしたら人間の落とした食べ物か生ゴミ、或いは秋の果実か何かを落としたのだろうか?
色々と気になることはあるが、時間もない。
意を決して私は走った。
大きな足音を立てながら地方のOLが走って来る。
カラスは「カァカァ」と大きな鳴き声を鳴きながら一斉に近くの木の上へと飛び立った。
恐怖に怯えながら走って通り抜ける。
走りながらもカラスが集まっていた木の根元に目をやる。
やはり何に群がっていたのか気になるものだ
すると何かが横たわっていた。
そう、あれは
間違いなく
「たぬき」だった。
「え、、カラスってたぬき食べるの…?」
という疑問を抱きつつ、お亡くなりになっていた野生のたぬきさんを偲んだ…。(心の中で)
つづく。
え?つづくんですか?w