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おうち英語、こんな「伴走サービス」が欲しかった

おうち英語(英語育児)で何より必要なのは、英語のインプットをとにかく続けることですが、親としては、ここがいちばん苦労するところでもあると思います。

少なくとも数年、長ければ10年(!)近く、子どもの成長と生活の変化に合わせながら、英語コンテンツ(音声、本、動画)を与え続けるのです。

共働きでとにかく時間のなかった私は、LeahとLucasが小さかったころ、この「英語環境づくり」が止まりそうになっては再開する、を繰り返していました。そして、良い方法はないものかと、頼れる先を探していました。

問い合わせたり体験を受けたりしたスクールやオンラインサービスは数知れず。でも、自分が求めていたサービスは見つかりませんでした


トップ画像は、Lucas(小3時)のルーティンノートより
(学校の漢字と計算、読書(日本語)、リトルフォックス(英語の動画)、ラズキッズ(英語の音読)、ピアノ練習など、取り組んた日にシールを貼っていた)




親のための「伴走サービス」

私が求めていたおうち英語のサービスとは、いま改めて考えると、次のようなものでした。

(1)取り組みメニュー作り 
(2)習慣化のサポート 
(3)定期的な振り返りとメニューの見直し 

つまり、特定の教材やカリキュラムに限らず、おうち英語の環境づくり全般について、親と同じ目線で考え、継続を支援してくれる、「伴走者のような存在を求めていました。


「何を使うか」より「いかに使うか、いかに続けるか」

おうち英語のコンテンツ選び(音声、本、動画)については、ほとんど苦労がありませんでした。選択肢が豊富にあり、少し探せば、気に入るものがすぐに見つかりました。(今なら、生成AIという強力な味方もいますね)

しかも、少しお金を出せば、良質なものが簡単に手に入りました。(10年前でもそうでした)

でも、道具を取り揃えたら終わりではありません。一番の課題は、何を使うかではなく、選んだコンテンツをいかに使い、いかに続けるかでした。


欲しかったのは、専門的な指導でも、英語会話の相手でもなく、「継続のサポート」

というわけで、私がサポートしてもらいたかったのは、次のようなことでした。

(1)取り組みメニュー作り
たくさんのコンテンツをやみくもに使うのではなく、数を絞り込む。家庭の方針に基づいて、目標を立てて、その目標に照らしたメニューを作り、日々の取り組みに落とし込む。

(2)習慣化のサポート
取り組みのペースメーカーとなってくれる。行き詰まったり、習慣が続けられなくなってきたとき、親としての対応を一緒に考えてくれる。

(3)定期的な振り返りとメニューの見直し
こまめに振り返りを行い、子どもの日々の小さな成長に目を向けさせてくれる。方向性が目標から逸れていないか確認し、必要なときに内容の見直しを促してくれる。

このようなサポートがあれば、おうち英語がいつの間にかフェイドアウトしていたり、私が心折れて断念したりということが防げそうだと考えていました。

思えば、私の英語育児は、特に初めのころ、本当に孤独でした。そのため人一倍、伴走者を必要としていたのだと思います。

家族の賛同があったり、協力を得られたり、励まし合う仲間が持てたら、心の支えになるのは、おうち英語(英語育児)に限らないですね。


高額な英語コーチは要らない

さて、「伴走者」というと、大人向けの「英語コーチ(英語トレーナー/英語コンサル)」を連想されるかもしれません。

でも、その多くは、本人のモチベーションに働きかけるもので、高額で短期集中型のものが多い印象です。これはおうち英語には合いません。

子どもの英語習得には、じっくり時間をかけることが必要ですし、子ども本人のモチベーションはなくても問題はないのです。親が淡々と環境づくりにいそしむことが大切なのです。

中学受験の体験記『下剋上受験』で、著者の桜井信一さんは、

「親が一番考えなければいけないこと。(中略)我が子をなんとしてでもやる気にさせることこの方法を必死で考えないといけない。」

と書かれています。

これをおうち英語に置き換えると、「親が一番考えなければいけないこと。我が子のやる気は関係ない。なんとしてでも ”続ける” こと。この方法を必死で考えないといけない」となります。

もちろん、子ども向けにも、ハイスペックなコーチ・コンサルは存在します。ただ、たいていの家庭にとっては、基礎作りの方が先です。そして、その基礎づくりは、家庭で日々の取り組みを続けることで実現すると思います。


子どもの英語習得に必要なことは、目標にかかわらず同じ


ここで余談ですが、私が身近な人とおうち英語(英語育児)の話をするとき、必ずと言っていいほど受ける反応があります。

「お母さんが英語得意で、子どもに教えられるからいいね」
「お母さんが帰国子女で英語がしゃべれるから、子どももしゃべれるようになるね」

しかし、おうち英語の実体は、英語を教えることでも、英語で話すことでもありません。私の英語育児が簡単だったかのように言われるのは不本意です。

長年続けてきたことを、まず認めてもらいたい気持ちがあります。何といってもそれが一番大変だったのですから。

たとえ、親にスキルがあっても、素晴らしいアイデアがあっても、それを実行し、継続できなければ、何の意味もないのです。


ついでに、もう一つ、よく言われることがあります。

「うちは、子どもに楽しみながら英語をさせたいから…あまりガッツリやるつもりはない…」
「うちは、子どもが英語を好きになって、少し会話ができるようになってくれればいいなと思ってる…」

私とあなたは違う、という反応です。

家庭によって、目標、優先度、コミット度合いが違うのは当然です。

しかし、子どもが英語を習得するためにやるべきことは、本質的に同じではないでしょうか。地道なインプットを続ける期間が必要なのです。これは誰がやるにしても同じなのです。

わざわざ線引きして区別するのは、子どもの可能性にブレーキをかけることになりかねず、もったいないと思います。


結局、伴走者の代わりとして、頼りにしたのは

話を元に戻します。結果として、伴走者の代わりに私が頼ったのは、このようなものでした。

1.DWE(ディズニーのキャラクターを使った英語教材)
WFC(ワールドファミリークラブ)のCAPシステムが、我が家の乳幼児期のメインコンテンツ兼ペースメーカーでした。
(これについては、別の機会に詳しく書きたいと思っています)

2.ラズキッズ(アメリカの小学生向けの英語多読アプリ)
毎日音読する習慣が続いたのは、RazKidsがあってこそでした。

3.英語アフタースクール
こちらもペースメーカーの役割を果たしてくれました。カリキュラムの内容を家庭でフォローするという形をとりました。

1と3については、もし親身な「伴走サービス」が得られていれば、必ずしも必要はなかったと感じています。

4.オンラインコミュニティ
Lucasが小学校に上がり、日々の取り組みが停滞気味だったころ、おうち英語の仲間を持てたことが、大きな励みになりました。

5.帰国子女向け英語スクール
Leahが小学校高学年から通いました。帰国子女の英語保持のために作られた家庭学習カリキュラムは、我が家にとって夢の「伴走サービス」でした。しかし、その恩恵を受けられたのは、家庭での基礎作りが完成していたからこそだと思います。
このような体験は、子どもそれぞれにふさわしいタイミングがあると思います。Lucasの方は、中学・高校で、また別の形で体験が得られることを期待しています。


「続ける」ための情報収集

理想の「伴走サービス」が得られないとき、自分であれこれ情報収集することになると思います。

そのときに注意したいことは、自分のおうち英語を「続ける」手掛かりやヒントを得ることを目的にするということです。

おうち英語に関する情報では、「おすすめ教材」の類ばかりが注目されることに、違和感を感じます。

例えば、おうち英語で”成果”を出している人が「何を使っているか」という情報です。参考になりますが、より重要なのは、その人がその教材やスクールを「いかに使い、いかに続けているか」の部分ではないでしょうか。

どんなに優れた教材やスクールでも、「続けることができなければ、意味はないのです。

余計な情報に惑わされず、おうち英語を細く長く継続するためにこそ、情報を活用したいものです。



以上、10年前の私が、喉から手が出るほど欲しかった、おうち英語の伴走サービスの話でした。


まとめ

  • 英語環境づくりについて、親と同じ目線で考え、継続を支援してくれる伴走者が欲しかった

  • 何を使うかよりも、いかに使うか、いかに続けるか

  • どんなにスキルやアイデアがあっても、優れた教材やスクールがあっても、継続できなければ意味はない

  • 子どもの英語習得に必要なことは、目標に関わらず同じ(地道なインプット)

  • 情報収集の目的は「続ける」ため


お読みいただきありがとうございました。
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