見出し画像

岡山蒜山 伝統工芸がま細工 プロジェクト 〈ZINE編〉 vol.3

こんにちは!
レベルフォーデザインでデザイナーをしている山下です。
「岡山の蒜山(ひるぜん)の伝統工芸がま細工プロジェクト」の第3弾です。

<第1弾はこちら!>

<第2弾はこちら!>


ZINE制作真っ最中なのですがその制作過程を少し書いていこうかと思います。

まずZINEはサイズも紙も内容も規定が何もなく、全て自由。
自由すぎて逆に迷うので、まずは世の中のZINEにはどのようなものがあるのか調べるところから始めました。

ZINEのお店を巡る

都内でZINEを取り扱っているところを探してみました。
明治神宮前、都立大学、吉祥寺など…。多くはないですが都内にいくつかZINEのお店があり行ってみました。本屋さんの一角にZINEコーナーがあるところや、ZINEのみの専門店、外国のZINEを多く取り扱っているお店もありました。

中にはかなり古いZINEもありました。
ZINEについて詳しく知らなかったのですが調べると1930年頃から作られているようでZINEの歴史は100年近く…。思っていたより歴史が深かったことに驚きました。

他にもデザフェス(※1)や、ZINEフェス(※2)にも行ってみました。
※1)デザインフェスタ。東京ビッグサイトで行われるジャンルを問わないアートイベント
※2)ZINEフェス。全国各地で開催されているZINE販売のイベント

吉祥寺のZINE FESTはその名の通り、ZINEが沢山売られていてとってもおもしろかったです!装丁が凝っているもの、複雑なつくりのもの、超簡易のもの…。
旅行記や、写真集が多い印象でしたが、中には漫画や、作者の超プライベートなお話などもありました。その場で作者の方が売っているので制作のお話を聞きながら購入できます。

色々と行ってみてわかったことはZINEは本当に自由!で、作者の顔が少し見えること。本人の写真であったり、見ている風景、一冊全て作者の手書きだったり、個性があふれているものだったり、クセが強いものだったり…。何となく作り手の温度感というか気持ちが伝わる気がしました。

ZINE FEST@吉祥寺


どんなZINEにするか?

制作するにあたってサイズや内容など、どんなZINEにするかを決めていくのですが、まずはターゲットをどうするか、誰に向けてつくるかを決めます。

●がま細工を買った人 ●買ってなくても少し興味がある人 ●全く知らない人 ●岡山県内の人 ●県外の人 ●若者層 ●年配の方 など………

私は最初「がま細工が廃れるかもしれない」と思い現地以外のがま細工を知らない若者層向けにつくり、少しでも興味を持ってもらい、知ってもらおうと思いました。若者向けとなると、そもそも伝統工芸は興味がないかもしれないのであえて伝統工芸感を薄くしてポップなデザインにしたり、派手なカラーや今っぽいデザインにしようかと考えました。

でも、何か違うというか。蒜山ぽくないというか。
このZINEは都内以外に、真庭市内や蒜山に置いていただこうと思っているのですが、何か浮くような、馴染まない気がしました。
…ということを振興会の方のところへお邪魔したときに思いました。
派手でポップなデザインのZINEをこの振興会の方が見て喜んでくれるのか?
振興会の方がターゲットではないですが、「なにかよく分からん派手なものだなぁ」「文字もよく読めないなぁ…」と思われるのは違うのではないか?と思いました。

そして実際振興会の方にお話を聞くと、後継希望者はすでに居て、現在頑張っている後継者にしっかり繋いだあと、その次に繋いでいく、ということをおっしゃっていました。
※もちろん後継者不足ではありますが、少しずつ進めていくというお話でした。

なのでターゲットは
●真庭市内、蒜山に訪れた方
●がま細工を知らなかったけど興味を持った方、購入したい方
(もちろん既に購入済みの方も)
●30代以降の方
(※実際の購入者は40代以降の女性が多いとのこと)
にしました。
とはいえ、興味を持って手に取ってもらえたらどなたでもいいなぁ…と思ったり…。

目的としては、色んな方に知ってもらいたい!と思っていますが、まずは振興会の方々に、喜んでもらいたいなぁ…と思っています。


制作に入ります

具体的な仕様は、気軽に手に取って最後まで読んでもらいたいので手に取りやすく、持ち帰りやすいサイズで、誰でも読みやすい文字サイズ、と受け入れやすいデザイン。文字ばかりだと途中で飽きるかもしれないので写真も多めに、と決めていきました。

そしてZINEならではの手作り感や、温かみを出したく手描き文字や、書き起こしたイラストを入れることにしました。これは一部ですが実際に書いたもの。

ここからインタビューの書き起こしや、がま細工の作り方などをまとめて、
どんどん進めていきます。
普段イラストを描いたり、インタビューをまとめたりすることはあまりないのでむずかしいですね…。

完成形は次回にて!
続きます!


⚫︎この記事を書いた人
山下 めぐみ(やました めぐみ)/ L4D / デザイナー
岡山県出身。企業・地域・教育系など幅広いデザインに携わる。手書きのものが好きで書道やハンドレタリングなど挑戦中。今後地元岡山とつながりたい!
Facebook:https://www.facebook.com/megumi.yamashita25/
Instagram:@l4d_megumi





▼みんなのデザイン進化論のサイトはこちら

▼レベルフォーデザインのサイトはこちら