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わたしの宝物 第9話 この物語、ずるい

TOCA マスターの店、だいぶ営業妨害されている気がするんだけど、売上大丈夫か…←そこ?

どう転んでも、この状況からの正解は出せない物語なんだけれど、どうすれば1番マシな結末になる?
美羽がまだ冬月に愛情を持っているのならば、彼と結婚してほしいと思うんだけどね。
(そうは、ならなそうだけれど)

この物語、どうしてズルいと思うのか。

1.栞ちゃんが、まだ物心ついていない
2.お母さんが亡くなってしまった

このふたつの設定で、美羽はいろんな選択がしやすくなっていると思う。

ひとつ目について。
栞ちゃんはまだ宏樹との愛着をつくるに幼過ぎて、離婚したら宏樹のことは忘れてしまう。もし、冬月と結婚したら、冬月をお父さんとして認識するだろうし、血のつながらない宏樹のことをなかったことにもできる。
これが、栞が5歳ぐらいになって宏樹を父親だと十分認識した後に、托卵が判明したら、今の比ではない修羅場が来ただろう(そして、栞がかわいそう)

ふたつ目について。
無理してモラハラ宏樹と一緒にいたのは、お母さんの医療費を全額負担してもらっているところが大きかったはず。
美羽は、母子家庭の貧困にコンプレックスを持っていたから、宏樹といればお金の心配がない、というのは結婚生活のバリューだったはず。ここにきて、都合よくお母さんが亡くなってしまい、お金の面での自立はしやすくなった。

そこが、ちょっとズルい設定だな…と思ってしまう。
まあ、だからこそ、美羽には、栞と自分ファーストの選択をしてほしいと思う。

美羽の気持ちが誰にあるのかも、あえて描かないで物語が進んでいるところもズルい。おかげで、どこに着地するのか予想しにくくなっている。

美羽が、冬月も宏樹も好きじゃないんだったら、一人で育てればいい。冬月に気持ちがあるなら、栞のために冬月と一緒になったらいいのに…、と思ってしまう。(ただ、経済力にはかなり難ありだから、心する必要あり笑)

そう思いながら、1話見直してみた。
冬月と関係持ったのも、将来の約束したのも、宏樹から逃げたかっただけ。美羽の、気の迷いだったように見えた笑
もちろん美羽の苦しさは十分理解できる。でも、冬月のことがものすごく好きだったかといえば、そうでもなさそう…。甘酸っぱい思い出の域を出てなかった。

そうか、それならもう、覚悟決めて一人で栞を幸せにしてやってくれ。
栞から、父親二人を奪ってしまうことにはなるけれど。

美羽のズルいは、もうひとつ。
6話で宏樹がたずねた、”なんで俺の子って嘘ついたの?”には、ちゃんと答えていない。
托卵です〜。
とは、さすがに言えんのか?
栞の名前のことよりも、托卵しちゃお!って思ったことの方が罪深いと思うんだけど、そこうまいこと誤魔化して話したよね。
托卵がテーマなのに、曖昧にしておいていいのか。

*  *  *

宏樹について、
美羽には愛情はなく、栞だけが大事なのでは?と、ずっと思っていた。
そうしたら、7話で言ったんだよね。
”俺、自分が栞抱っこしている時よりも、美羽が栞抱っこしているのを見るのが1番幸せだった”と。

なるほど、美羽にも気持ちがあるのか。それならば、なんとか夫婦を続けていけるかも。
ところが、9話までみると、やっぱり宏樹のこだわりは栞だと感じる。栞への愛なのか、それとも執着や依存なのか。分からないが、ちょっと怖い。

そんな宏樹が下した決断は、栞には会わないということ。栞に示した最後の愛の形がそれだったことは、痛々しいけれど、宏樹にとっては良かったのではないか。
宏樹は美羽のそばにいると、モラハラ気質が治らない気がする。
ひとりになった方がいい。

冬月、もうちっと主体的に動けないのかな。いつも、受け身で判断している。自分の子どもかもしれない、と思ってそこを曖昧にしちゃえるのが驚きだ。
彼は彼で、”夏野”しか見えていない。栞のことなんて考えちゃいない。ピーターパンボーイ。
あと、融資のことは自分から断ってもいいぐらいでは?

真琴、余計なことをしないと言いつつ、余計なことを言う。”関わらないであげてください”も、余計なことなんだよ。
っていうか、あんなことがあったのに、真琴と仲良くできる美羽が怖い。彼女しか友達がいないのか。友達はいざという時のために、たくさん作っておかないと、ああなるという制作側からの忠告なのか?

莉紗、何も知らないまま逃げ切らせたくないな〜笑
自分の嘘のせいで、冬月は大切なもの何個も失っているんだけれど。
しもはら弟に話して、自分だけスッキリしてるんじゃないよ。しもはらお節介でほっこり、じゃないんよ。キレイな思い出にしようとしているのは、他でもない、莉紗じゃないのかい。

* * *

うん、なんか、悪口ばっかり言ってる気がしてきた笑
別にこの話、ツッコミたいけど、嫌いなわけじゃないよ。取り返しがつかなすぎて、何を伝えたいドラマなんだろう…と考えてしまうだけ。

取り返しがつかない人生なんてないはず
だから、最終話では、美羽と宏樹には幸せになる方法を、うまいこと見せてほしい。
世の中的には不倫した人が幸せになるのは許せないのかもしれないけれど、栞が幸せになるために、美羽には幸せになってほしいと思っている。

初回放送で冬月が言っていた。
多分夏野は宝物をなくしてたんだよ。
宝物がちゃんと心にしまってあると、ちゃんと痛がったり喜んだりできる。

5話放送で、美羽は言った。
おかえり、と言ってくれる家族。私が選んだ私の宝物。

9話ではマスターが言っていた。
(大切なものを)ここ(胸)にしまっておいてもダメージ食らうし。

最後に美羽に残る「わたしの宝物」は何になるのか。
美羽の出す結論、気になる。

5話、宏樹(田中圭)が尊すぎたころの感想はこちら

わたしの宝物ノベライズが出ています

こちらはサントラ

ふたりともかわいい。この二人なら、栞を幸せにできそう笑


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