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経験はスパイスになる。

これ、帰り道でふと思いついたタイトル。

こういうことわざ的なのって存在するのかな。

我ながらうまいこと言えてると思うんだけど。

さて、何でこんなことを思いついたのか。

それは緘黙の生徒に対して今取り組んでいる

ことを整理していたときに今自分がやっている

ことは過去の経験から今のその生徒にも

使えそうなことを取り入れているから。

意思表示カードについては今回初めて取り入れる

ものだし、元は旧担任が試そうとしていた

ことの一つなんだけど、そのカードを作るに

あたってどういう使い方をさせるかについては

正直ネットとかで参考になるような情報も

なければ、自分で考えるしかなかった。

前に緘黙の生徒を受け持っていた同じ学年の

職員も取り入れようとしかけたことはあった

みたいだけど、その時は実際作ってはみた

けど本人が拒んで実践したことがなかったと。

じゃあ本人が使いやすくて、自分ら周りの

人間にもある程度意思が伝わりやすそうな

何かないかと考えた時に思いついたのは

信号機のような3色のカラーカードを用意

してかつ以下のようなルール設定。

赤・・・体調不良(NOの意味も持つ)

黄・・・忘れ物など何か意思を伝えたい時

青・・・とくに問題ない(YESの意味も持つ)

本人にも一応確認を取った上でこの使いわけを

させていく予定。このルール設定の背景

には過去の本人の行動にある。

まず赤については前年度パソコン室に移動

して授業を受けているとき、何の前触れも

なく嘔吐したことがあったらしい。

そして黄色については今のところ忘れ物

をした時に自分から伝えられないという

出来事が何度か起こっているから。

それ以外にも使い道はあるのかもしれない

けど、基本体調不良でヤバいって意思表示

以外の何か伝えたいことがある時に活用

してもらえたらなと言う思いがある。

青はおまけにしかすぎないけど、最近は

頷きでYESかNOか分かるときもあるけど、

一番本人への聞き込みに取り入れやすい

YES、NO要素も入れておいて良いかなと

思って用意してある。どれも担任として

2ヶ月弱見てきた中で蓄積したデータから

生み出されたもの。これだけ頑張ったんだから

本人もしっかり活用してくれると嬉しい。

それから、この子の保護者は仕事が相当

忙しいみたいで何か話をしたくてこっちが

電話をかけても折り返しをくれない。

今後は進路関係で大事な話をしていくことも

あるからなるべく保護者との繋がりをと

思った時にすぐ浮かんだのは連絡ノート。

これは前年度発達障害と診断された子の

保護者とやりとりしていた過去があったから

こそすぐに実践できたこと。しかも、今

その連絡ノートとして使っているノートは、

最後の三者面談でその発達障害の子の

保護者からお返しでもらったもの。

全く同じ対応を今相手にしている生徒たちに

使えるかっていうとそういうわけではない

し、その都度その子にあった支援案を考えて

いく必要はあると思う。でも、やっぱり

どっかで過去の経験が生きてくる、もしくは

その過去の出来事を思い出して新しい何かが

生まれることもある。そうやって考えると

過去に経験してきたことって何か次に

行動を起こすきっかけになるし、その

きっかけこそが料理の味に広がりを

持たせてくれるスパイスのような

ものなんじゃないのかなあって思うわけ。

周りには自分とは違った経験値を持った

職員がたくさんいると思うし、時には

自分の頭だけで考えていても仕方ないこと

もあるんだろうけど、まだこうやって

過去の経験から新しい手立てを考えられる

自分のこの発想力をあてにしてみたい。

直接こんな評価をしてくれる人なんていない

けどさ、いずれは「よくもそんなに個々に

応じた支援策を考えられるよね」なんて風に

誰かから認めてもらえる日が来ることを

期待して頑張りたいところ。

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