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2023年5月の記事一覧
【小説】もう少しだけ
花の枝に顔を寄せる彼女を見るとまるで世界がピンクに色づいたようだった。
コンテスト用の絵のモデルをお願いしたら快く承諾してくれた私の友人。
彼女の写真に撮ってから取り組もうと思っていたが、その美しさはカメラに収まりきらない。
その柔らかさの伝わる唇はとても魅力的で。
美しく、柔らかで。
こう言うのを世の男はエロいとか言うのだろうか。
それはあまりにも言葉が足りていないなと思う。
それくらい、
【小説】なんやお前。
我が家の猫は撫でられるのが好き。
撫でるのをやめるとこの顔。
「なんで止めるの。」
とでも言いたげ。
憎たらしくて可愛い。
あとどれくらいこの可愛い顔が見られるのだろう。
君ももうお年寄りだから、もしかしたらもうすぐ終わってしまうのだろうか。
液体のようなニャンコを抱き上げる。
近づく別れは不安になる。
でももう離れることもできない。
「ずっと一緒だよ」
もふもふの体に顔を埋めながら
【小説】独身一人暮らしにて。
初の一人暮らし。
感想。
「家事って大変」
マルチタスクすぎる。
細かすぎる。
多すぎる。
人手不足すぎる(1人だからね)。
思ってるより時間かかりすぎる。
できてないと不便すぎる。
洗った食器がヌルつくと、
調理済みのものが美味しくないと、
洗濯物が乾いてないと、
ゴミを出し忘れると、
単純にキレそう。
でも、経験してみて、
机片付いてると料理しやすいとか、
脱ぐ時に洗濯ネットに入れ済だ
【小説】うちのピアノ
我が家にはピアノがある。
縁側をリフォームして広げた時に、知り合いから貰い受けたらしいが、割とキレイなピアノだ。
普段は、家に着くとランドセルを放り捨てて母の居ぬ間にテレビを見るのだが、今日はなんだかピアノが目についた。
硬いピアノ椅子に腰掛け、鍵盤の蓋を開く。
そして、ピンクのような赤のような紫のような布を外すと白黒の鍵盤が姿を表わす。
ピアノはなんとなく習う気にならず、弾けるのは指も定か