看護師として、本当に役にたっていると思える仕事とはなにか?
看護師として、本当に役にたっていると思える仕事とはなにか?
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こんにちは。
私はフリーランスで看護師をしたり、助産師として健康指導したり、kindle作家として執筆業をしたりしています。
プライベートでは4人の子どもの母でもあります。
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私は週に1~2回だけ、
デイサービスでパート看護師として働いています。
フリーランスの看護師の私は、日々いろんな職場でいろんな仕事をしますが、
正直、ここの仕事が私にとって一番、大事な仕事をしているな、
という実感があります。
それは何かというと、
「話し相手と爪切り」
デイサービスでは、看護師は具合が悪くなった人がいたときが出番なので、
平時はそれほど決められた役割はありません。
その分、ゆっくり利用者さんと関わることができます。
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高齢者さんが困っていることの一つに、
爪切りがあります。
高齢者の方の爪はびっくりするほど硬いことがあり、
手元も見づらくなってくるし、力もないし、
とくに足の爪は変形してくるし、
自分では切れなくて困っている人がたくさんいます。
爪は髪の毛のように伸ばしっぱなしというわけにもいかなし、
定期的に切らなくてはいけない。
たかが爪切り。
でも、本当に感謝されます。
感謝されるためにやっているわけではもちろんないけれど、
善意の押し売りではなく、
本当に必要な、大切な仕事をしているなと、
思える仕事でもあります。
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そして、これも別に看護師じゃないとできないわけではないけれど、
とても大切だなと思うことに、
「話相手になる」というものがあります。
誰でもできることだし、
やってもやらなくても、だれにもわからないし、
どこにも成果が残らず、ただ流れていく時間ではあるけれど、
本当は一番大事な時間ではないかと思っています。
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効率を重視して、自由な時間を奪われてしまった、
『モモ』に出てくる大人たちのように、
現代社会でも、みな時間に追われて、
人とゆっくり話をする余裕などないように思う。
地域で暮らすお年寄り、施設に入っているお年寄り。
いろんな生き方をしている高齢者が周囲にたくさんいるけれど、
一人で暮らしている人もいるし、
家族と住んでいても孤独を感じている人もいる。
私も含め、施設で働く職員だって、
やらなければならない仕事に追われて、
ゆっくり話を聞いてあげる暇などない。
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だからこそ、話相手になる。
それだけが仕事として成立している時間というのは、
とても貴重で、私にっては貴重で、充実した時間でもある。
これをただ、楽をしているだけの怠惰な時間にならないよう、
話し相手を求めている人の役にたてるよう、
時間を有意義に使っていきたいなと思う。
私の2冊目の新刊です。