疲れが吹っ飛んだ瞬間
あーあ、閉店間際に2組も来るとは…。
受付時間終了前だから、どっちも受けないといけないやん。そして1人で対応してたらいつもの電車乗れないやん。
帰り道とぼとぼと歩いていると、ちょっとブルーな気持ちになって、母に電話する。
ごめん、家着くの30分後だわ。
『そうか、そうか、帰ったら野球見よう。今やってるけど帰ってもまだ終わってないから。』
プレミア12を楽しみに見てるので、その言葉は嬉しかった。でも、家に着くまで体力が…。
すると聞こえてくる、パタパタという音。
母に音の正体を聞くと、インコちゃんが紙の上を歩く音だった。
私はインコちゃんに声をかけた。
「インコちゃ〜ん、今日はどんな日だった?」
『あーー、なんちゃらかんちゃら!ゴニョゴニョゴニョ、んふふふふ、〇〇だった?』
これはあくまでもイメージだが、電話に向かっていっぱいしゃべってくれた。
電器屋さんとか、家族以外が家に訪問すると人見知りをしてしゃべらないので、電話の向こうの人=私ということがわかっているようだ。
『いつも通り、ママが寝てる間も飛び回ったよ、テレビも観たよ。』みたいなことを言いたいのかな。
「めっちゃしゃべるやん。そうか、楽しかったんだね。お姉はつかれた…」
『ゴニョゴニョ、〇〇したか?〇〇だ!あーあ!』
口が止まらないインコちゃん。
何だか、『そんなこと言ってないで早く帰っといで。』と言われているみたいだ。
「うん、早く帰る!何か疲れ吹っ飛んだよ!」
ペットのパワーは無限大だ。