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4年前の約束を名刺に

名刺を作りました。

現物はこの下に住所と電話番号、E-mailアドレス記載
手元に届いて嬉しい

このnoteで♡を押してくれた方はこの絵を見たことあるかも知れませんが、このイラストは2020年にイラストレーターのおさないまことさんに依頼して描いていただきました。

おさないさんの絵はずっと昔、私が20代の頃に神戸の元町にあるギャラリーvieさんで販売していた本で出会いました。

ずっと捨てずに持っています

この本は自分で書き込んでいく本。「ONE UBIQUITOUS LOVE 愛のコレクター」というタイトルで、表紙に書いてる言葉をそのまま書くと「あなたが今 こよなく愛するモノ・コトについて書き綴る本。世界に1冊だけの自分の本」。

その解説通りに、自分が「あぁ、コレは愛だなぁ」と感じたり思ったことを書いていく。当時の私は愛が何なのかわからなかったし、自分に愛があるのかもよくわからなかった。正直、今もよくわかってない。世間の人が認識してる愛と、私が認識してる愛は違う気もする。今は自分に愛があるのかないのかなんて気にならないけれど、20代の私には大問題だった。愛がわからないし、愛されない私に価値なんてないと真剣に悩んでいた。確かな愛が欲しくてたまらなかった。そして1番私を悲しませたのは、愛されている女の子の存在。愛されてる人は自分が愛されてるか自分に愛があるかなんて気にすることなんてなくて、当然のようにあるものとして生きてるんだと思い知らされる。欲しがるものじゃなくて当然に持っているし、あるもの。私がどんなに欲しがっても手に入らないものを、「あれが欲しい!」と言えば簡単に手に入れている。私が散々考えたり迷ったりしている間に、「私やで?」という当然さで持っていく。

ずっと羨ましかった。今でもたまに羨ましくなる。そして、そういう屈託のない女性が周りの人をもしあわせにすることも知っていて、何で私はそうなれないんだろうと悲しみつつ、それを認めたら自分が惨めだからバカにしたように見ていたところもあった。嫉妬してた。

全然名刺の話じゃなくなってるけど、その当時、人に嫉妬しているだけの惨めな自分から抜け出したくて、自分の中にもあるって信じたくて、手を伸ばしたその本の表紙やイラストをおさないまことさんが描いていました。

それから20年近く経ち、知人から勧められたギャラリーvieの個展が何とおさないまことさんの作品展。そこでおさないさんご本人にお会いすることができた。私が買った本のこと、どういう気持ちで書き込んでいたのかをお伝えすると、とても喜んでくださった。そこから交流を持つようになりました。

そんな中、2020年の流行り病の到来で私は突然仕事を解雇されます。同時に母が入院したり、いろいろ大きな渦に巻き込まれるような出来事が重なり、「私はどうやって生きていくのか? 雇われる仕事ではダメなのかも知れない。これを機に自分が好きなことや夢中になれることをして生きていきたい!」と、このnoteを始めたり、歌を活かせないか考え始め、その時に応援してくれたひとりがおさないまことさんだった。音楽活動をしていく際に使えるイラストを描いていただいた。もちろん有料で依頼して。その時のことをnoteに残しています。

そして当時、私を応援してくれた友人のひとりに写真やデザインの仕事(もっと多岐に渡る仕事をしてるけど)をしてる方が居て、彼女に名刺のデザインを依頼しました。

「峰ちゃんは、歌う人なんだから、こんなことをしたらいいんじゃないか?」と、たくさんアイディアを送ってくれた。だけど私はなかなか思い切りがつかなかったり自信がなくて、そのアイディアを試してみようとは思えなかった。大変な状態の癖に自信がないなんて、今思えば余裕あるんやなと思うけど、それが当時の私の精一杯。結局職場のレクリエーションで歌を活かすことにした。


今年に入って塩屋で月1の「流し場 -NAGASHI-BAR」を始めたり、友人の紹介でイベントで歌うことになり、「名刺はないんですか?」と聞かれることが増えた。そしてやっと今、あのイラストを使って名刺を作ることにした。私の活動を応援してくれる為に描かれたイラストと、私の活動を応援しようとたくさんアイディアをくれた友人のデザインで名刺を作ろうと。

おさないまことさんにイラストの使用許可をいただき、友人に私が名刺で伝えたいことを話して、何パターンもデザインを見せてもらって決めました。



名刺を作ったから仕事が舞い込む訳ではないし、私が動かなければただのおままごとみたいになってしまうだろうけど、自分が喜んで持てる力を出し切っていこうという決意の形でもあります。それは名刺のデザインを作ってもらった友人の姿勢から学ばせてもらいました。

友人はとても仕事が好きで、人の役に立てて嬉しいと常々話していて、私は仕事で疲れることが多かったからそれまでは理解できなかった。でも、私の意向を聞いて作ってくれたデザインに対して、さらにいろんな思いを伝えていく中で、私が思っていた以上のアイディアや伝わるにはどう見せるかを考えて作ることを喜んでやってくれているのが伝わった。本来、仕事ってそういうものなんだということが理解できた。

私は今まで「仕事って自分が好きか嫌いかではなく、ただお金をもらう為に人の役に立たないといけないものなんだ」と思っていた。役に立ってお金をもらえる自分になる為に何かを身につけたり、価値ある人にならないといけないんだと思ってた。そして疲れていた。ぜんぶ間違えてた。この感じは、愛が欲しくて愛が何かを書き込んでいた頃の私と似てる。愛もお金も、実は似たようなものなのかも知れない。

もうそんな風に思い込む必要はなくて、私にあるものだけを喜んで差し出していけばいい。周りに合わせて自分に無理させなくていい。できることを喜んで最大限やる。そういう自分になろうと名刺を作りました。

どこかでお会いした際にはお渡しします。
よければ受け取ってください。


おさないまことさんが表紙絵を描いていた「ONE  UBIQUITOUS LOVE」という本について、過去に書いたnoteがあるのでご興味ある方はそちらで読んでみてください。


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よしだみねこ
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