【面接対応】エンジニア採用の面接で実際に使っている質問を紹介します
EM(Engineering Manager)をしています、みね(@mine_take)です。
※本記事は個人の活動による記事であり、会社の公式見解とは異なる場合があります。
これまで、自社事業の立ち上げや、事業拡大のフェーズでエンジニアの採用に多く関わって来ました。
エンジニアの採用面接をする際には、履歴書や経歴書、Githubやnote、Qiitaなど事前に知り得た情報を確認して、こんな事を聞きたい、確認したい考えながら、どんな質問をしてその話を聞いていくのかを考え、ネタ帳のようなものを用意をしていました。その事前に用意していた質問リストをちょっとだけ公開します。
面接官の方、面接を受ける人、双方に事前に有用な内容かと思ってます。
エンジニア採用の面接をするときに用意しておきたい質問リスト
色々と知りたいのは勿論ですが、その人を理解するための完璧な1つの質問はないので、いくつかの質問を組み合わせて、その人を理解していくのですが、面接の時間は限られています。
また、募集ポジションや、志望動機によって聞きたい内容は異なりますので、事前に質問リストがあると準備も楽ですし、複数人で面接の担当をするときでも、質問とその意図を共有していることは有意義だと思っています。
自社サービスのエンジニア、PdM、ディレクター、WEBコーダー、WEBデザイナーの面接で使っている
実際に使っている質問リストの一部の内容をここで挙げていきたいと思います。
主に、自社サービス(WEBサービス)のエンジニア、PdM、ディレクター、WEBコーダー(HTML)、WEBデザイナーの方と面接をした際に使っている内容になります。
これから面接を受ける人や、面接をする人の参考になればと思います。
フィードバックや、コメントも頂けると嬉しいです。
全体的な質問
汎用的な質問で、回答もしやすいので、導入としては使いやすい。
その人を知る上で、深堀りをするためキッカケとして使う。
Q. 前の会社で何をやってきましたか
行動面接に繋げるための流れつくり。過去のプロジェクトからそのときどんな問題が発生したか、それに対してどうやって対応してきたかを知ることができる。
Q. 転職理由はなんでしょうか。
どういったときに転職しようと考えるのか、入社後の転職リスクの確認ができる。
会社に対して何を求めているか、重視しているのかを確認できる。
Q. 将来はどのような道に進みたいでしょうか。
入社後の志向、組織にフィットするか。深堀りすることで、どこまで考えて行動しているか、努力をしているの確認できる。
Q. 会社に求めるものはなんでしょうか。
入社後の志向、組織にフィットするか。
アトラクトするときの大切なネタ作り、求めているものを提供できるのかを確認できる。
Q. どういったタイプの人と仕事をしたいと思っていますか。
Q. どのようなチームで仕事をしたいですか。
どんな働き方をしたいのか、どんな組織で働きたいのか、組織やチームに対しての視点の確認もできる。
Q. 仕事で気をつけている点はなんでしょうか。
回答に個性が出やすい質問なので、個性の確認ができる。
気をつける点として「気をつけている=気をつけないとできない、自分が課題だと思っている」となっている可能性もあるので、受け取り方も大切です。
Q.(回答の後に)つまり一言で言うと?
物事を短く説明するためには、抽象度をあげて捉える必要があり、具体←→抽象の変換がスムーズできるかで、地頭の確認ができる。
行動に対しての質問
今までの行動や実績に対して、どの様に考えていたのか。書類上ではわからない考え方や、行動原理を確認するために使います。
Q. チーム/会社を良くするために主体的に行った行動はありますか。
主体性が求められていないような立場の人だと別の実装方法を提案したという回答が多く、個性が出づらい。
Q. 過去1年間にあなたが上司にした提案を2つ教えてください。その案はどういう経緯で出てきたのですか。その後の経過はどうでしたか。
Q. 過去2年間にあなたが仕事上で成長するためにやったことを、3つ挙げてください。
Q. 技術や知識を最新に保つためにどのような努力をしていますか?
Q. もし自分が上司ならどんな提案をしますか。
Q. あなたにとっての理想の仕事とはどのようなものですか?
Q. もしも可能であれば、今までの経歴にかかわるどの決断を取り消したいですか?
Q. 過去の仕事の中で一番頑張ったものはどれですか?
どんな問題があってそれをどうやって解決したのか。経緯や、具体例まで深堀りが出来るとより良い。
相手の一番得意な土壌で戦うの相手も話しやすく、良い印象になりやすい。
Q. 過去のプロジェクトで一番失敗したと思うのは何でしょうか?
失敗を認めない(人のせいにするなど)人は良くないケースが多い。自責他責の考えをどう持っているのかの確認もできる。
Q. その失敗に対してどのような対応をしましたか?今そのときに戻れるとしたらどうしますか?
何かを行った後に、ふり返りや改善をしているかを確認できる。
Q. 今過去のプロジェクトに戻るとしたら何をしますか。
Q. 仕事上でこうすれば良かったと思ったことはありますか。
何かを行った後に、ふり返りや改善をしているかを確認できる。
観点1. 過去の経験に対しての質問
経歴書や話の中であがった経験について深堀りしていくための使います。
Q. どんなサービスを作ったのかを簡単に説明してもらう。
関わったサービスへの理解度、役割(コミットメントやスタンス)を確認できる。
はじめて聞く人に概要が分かりやすく説明出来るか、日本語スキルを確認できる。
Q. その内、一番自信のある期間やプロジェクトは?どんなメンバー?その中で担った役割は?
候補者を知る、深堀りする話題を抽出ための流れつくり。
はじめて聞く人に概要が分かりやすく説明出来るか、日本語スキルを確認できる。
Q. 特に上手く問題解決出来た点は?何が問題?なぜそのアプローチ?何が成果?なぜその問題の優先度が高かった?
どういうプロセスで問題解決するのかを確認できる。
例えば、課題特定→解決策検討→意思決定→実行→振り返り事業や会社の成長まで考えて動けるのか、やったことだけではなく、必要なことを考えられているかを確認できる。
Q. 解決が困難だった課題に対して、どの様なアプローチを行なったか?なぜその手段?改めて考えて更により良い方法は?
どれだけの難易度の問題を対応してきたかの確認ができる。
Q. 成果が出た中で、周りに助けてもらったことや、環境が良かったと感じたことは?
環境要因とその人の成果を分けて理解ができているかを確認できる。
Q. 組織の中のどこで能力を発揮できる人か?どのようなサポートが必要だと考えているか?
自分の能力が発揮されるポイントを理解しているかの確認ができる。
成果で、どの様な環境要因があった深堀りができる。
Q. リスクを取ってみたが上手く行かなかったことは何か?何を学んだ?
ふり返ることが出来ているかの確認ができる。
Q. 一番大きな権限や責任を持っていた内容は何?その権限の中で最大の意思決定は?なぜ?効果は?反省点は?
与えた権限の中でどのような意思決定が出来るか、どこまで任せられるかを確認できる。
Q. 過去の意思決定で、矛盾の中で正しいかどうか最も判断に困った内容は何か?どう感じたか?どんなプロセスで決まったか?過去に戻れるとしたらどうするか?
矛盾に対してどう向き合うのか、どんな考え方、行動をするのかを確認できる。
観点2. 専門的な質問(深堀り系)
専門スキルを必要とするポジションの場合、その分野で得意なスキルの確認と苦手領域を確認するための質問と、その内容を深堀りをするために使う。
WEBエンジニアの場合
Q. 使ってきたプログラム言語(クライアント側、サーバー側)、サーバーの構成は?なぜその構成?もっと良い方法ある?現在の課題は?
webサービスで必要な得意領域や、苦手領域の確認と、サービスへの関わり方、考え方の確認ができる。
技術的な向上や理想形を考えられるかの確認ができる。
Q. 出てきた技術単語についてwhat?why?
設計や実装方針や技術選定への候補、メリット&デメリット(なぜ良いか、何が解決されるか)、導入理由の深堀りできる。
どんなプロセスで判断をする人か(どれだけ任せられるか)を確認できる。
Q. 設計、開発をするときに大切にしている思想はあるか?絶対にぶれないことはある?なぜ?具体例は?それでの成功例と失敗例は?
学びを体系化できるかを確認できる。
思想だけじゃなくて、どこまで行動に移せているのか確認ができる。
マネージャー・リーダー職の場合
Q. プロダクト/プロジェクトマネジメントで大事にしている思想は?なぜそれ?具体例は?それでの成功例と失敗例は?
学びを体系化できるかを確認できる。
思想だけじゃなくて、どこまで行動に移せているのか確認ができる。
Q. 権限はどこまで?KGIは?KPIは?今の経営/事業/プロダクト/技術の戦略と課題は?なぜ?どうすべき?ピンチの時はどうする?
どの範囲まで任せられるのか、どこまで考えられるのかを確認ができる。
観点3. 具体的な知識を確認する質問
専門スキルをより具体的に確認をするための実技試験に近い様な質問となり、質問をした方(面接官側)の知識や考え方が必要とされるケースの発生する。
Q. xxx.jpのURLをブラウザから叩いてページが表示されるまでに起きていることを出来るだけ詳細に説明してください。
webアプリケーションの得意領域、苦手領域の確認ができる。
Q. xxx.comの表示が遅いのが気になる、想定される問題と解決のアプローチを考えうる限り教えてください。
問題解決能力の確認ができる。
webアプリケーションの得意領域と苦手領域の確認ができる。
Q. 飲食店がECサイトを作る場合のデータモデル、ワイヤーフレームを簡単に(ホワイトボードを使って)説明してもらう。
設計周辺の得意領域、苦手領域の確認ができる。
Q. 自社プロダクト/新規事業の立ち上げ/開発組織で現在こんな問題があって、あなたに任せたいが、どうやって解決する?必要な情報は可能な限り伝えるので聞いてください。
問題解決のアプローチを確認できる。
どこまで組織やプロダクトに具体的なイメージを持てるかを確認できる。
観点4. 人間面に対しての質問
企業文化を作っていく、チームビルディングをしていく上で、人間面はとても大切になります。スキルよりも、ここで重視している企業も多いのではないでしょうか。
Q. イラッとする時は?モチベーションが下がる時は?どう対処する?どうしても無理な時は?
自分の事を理解しているのかの確認ができる。
組織とのマッチングを確認できる。
Q. モチベーションが上がる時は?具体的には?やっていた良かったと感じる時は?
自分の事を理解しているのかの確認ができる。
組織とのマッチングを確認できる。
Q. なぜ転職を考えた?今の会社はなぜ入った?今後どういう観点で企業を見ている?
仕事観の確認ができる。
転職へのモチベーションの確認ができる。
Q. 今後、何がしたい?どんなサービス?どんな技術?なぜそれ?
キャリアの方向性の確認ができる。
組織とのマッチングの確認ができる。
Q. 今後、何がしたくない?どんなサービス?どんな技術?なぜそれ?
キャリアの方向性の確認ができる。
組織とのマッチングの確認ができる。
技術的なスキルの確認は、より具体的な質問で確認を行うことが必要ですし、プロジェクトの話や、マネージメントの話も、深掘りをするためには具体的な内容の確認をする方がより良いと思いますので、ここで挙げた質問リストを参考に深掘りをしてみてください。
エンジニア採用はエンジニアがどう関わるかが、とても大切です。
エンジニアは誰と、どの様に仕事をするのか、どの様な環境で働けるのか。気になるので、採用フローにはエンジニアが関わってもらう必要があります。
ですが、エンジニアは採用や面接のプロではないので、この様に質問リストを事前に用意しておくことで、面接で確認したい観点のすり合わせが出来ると良いと考えています。
プロダクト開発や、エンジニアリング、チームビルディングの記事を書いていますので、フォローして頂けると嬉しいです。