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8月に本を出版します。「やめられない!を手放すマインドフルネス・ノート」(日本評論社)。書くことは・・○○でした。

「今の自分の知りえるアディクションとマインドフルネスについての智慧と経験をまとめた本」

こんにちは。マインドフルネス心理臨床センターの小林亜希子です。2年前から書いていた「やめられない!を手放すマインドフルネス・ノート」が、8/18に日本評論社から出版になります。

内容は、理論編と実践編からなります。

まず、アディクションとは何か、などの基本的な所を神奈川県立精神医療センター副院長の小林桜児先生に書いてもらっています。その後、なぜマインドフルネスがアディクションに効果的なのか?についてまとめています。桜児先生の前著、「人を信じられない病」の続編とも言えるアディクションへの理解も書いてあります。

■「モノ」と「コト」への欲求
タバコ、お酒、パチンコ、お菓子、スマートフォン、洋服など、世の中には 人の欲求をかきたてるような「モノ」があふれています。「モノ」だけでなく、 スマホでSNSを「見たり書き込んだりすること」や、ゲームを「すること」、異 性と「出会うこと」など、「コト」も欲求の対象となります。資本主義の世の中 なのだから、何かの「モノ」や「コト」に欲求を感じ、お金を払って消費しても らわなければ、経済が回らないのは当然でしょう。消費して、満足を感じ、生 活がうまく回っているなら、何の問題もありません。でもたぶん、このペー ジを開いているあなたは、心のどこかで何か引っかかるところがあるのでは ないでしょうか?

やめられない!を手放すマインドフルネス・ノート


正直マインドフルネスがアディクションになぜ効果があるのかなかなかうまく言語化できなかったのですが、2021年の研究と私たちの理解をまとめてあります。

その後、実践編では、MBRP(マインドフルネスを用いたアディクションへの再発予防)やMBSR(マインドフルネスストレス低減法)で用いる基本的なマインドフルネスに加えて、どのようにやめられない!を手放していくかのワークを各章に掲載しています。順番に、実践し、記入していくだけでも、かなりご自分の「やめられない!」に対する気づきが増して、手放しやすくなります。

ここに書いた内容は、知識だけではなく、MBRPや、それを参考にしたマインドフルネス・プログラムを実際に私がアディクションを抱える人々に教えてきた体験および、自分自身のアディクションに対して、いかにマインドフルネスが役立ったかについてなどを交えて書いています。

誰に向けて書いたか?

本書の対象となる人々の例は以下の通りです。
・喫煙、スマートフォン依存、SNS依存、ゲーム依存、アルコール・薬物 依存、過食、動画を見すぎる、買い物をしすぎる傾向など「日常生活の アディクション」のある人で、それを手放したいと思っている人
・ストレスを感じており、新たな対処法を学びたい人
・アディクションからの回復過程にあり、従来の治療や支援に加えて、
もう一つの選択肢が欲しい人
・アディクションの初期治療(解毒など)を終えて、回復を続けたい人
・12ステッププログラムを実践している人々。ステップ11の練習の強化
となります。
・アディクションへの支援に関わっている援助職の人々(心理、医療、福祉関係者)。セルフケアおよび臨床実践への足がかりとなります。

やめられない!を手放すマインドフルネス・ノート


本の表紙

帯にもあるように、さまざまな「やめられない」「日常生活のアディクション」からトラウマのある方までを対象とした本になっています。アディクションのある方はトラウマがある方が多いので、トラウマ・センシティブなマインドフルネスや、安全ガイドなどをかなり丁寧にかきました。
そのため、臨床家の方が、トラウマやアディクションのある方へマインドフルネスを教える際にも参考にしていただけると自負しております。

というわけで、よろしければお手にとってみてくださいませ。


アディクションへと向かわせる力は非常にパワフルです。そのエネルギー は強く、小手先の技術では太刀打ちできません。マインドフルネスは、その パワフルさに匹敵する何かを教えてくれるものです。世界の見え方がガラッ と変わる、そんなシフトが起こります。

やめられない!を手放すマインドフルネス・ノート

(早く画像がつかないかしら汗)


本を書くという行為は自分にとっては・・・恐怖だった

「本なんて書けるわけがない」

ずっとそう思ってきました。ただ、5年前から趣味のブログをはじめある程度の人に読んでもらえるようになり、不特定多数の人たちにむかって「何かを書いて、訴えていくこと」「体験を共有すること」が少しずつ慣れていったように思います。でも、匿名記事でしたからね。

アメリカの作家であり、依存症当事者であり、リカバリー・コーチをしているローズマリー・オコナーにコーチングセッションを受けた際には、「本はとにかく書いていれば、そのうち書けているのよ」「あなたは、当事者であり、専門家なんだから、何も怖いものはないわ?」と勇気づけられました。

たとえば、この上の記事も書いたときは、1週間くらいお腹が痛かったです(笑)でも多くのいいねをもらったり、フォロアーさんが増えて、書いてよかったなーと少しずつ思えるようになったのです。

また、出版となると社会的な責任が大きく違います。プロの編集者がついて、企画から、編集・校正まで、いわば「大人の仕事」「大人の責任」になるわけです。それが、なにより恐ろしい(汗) いやー本当に日本評論社の植松様にはお世話になりました。

あとは自分の「アディクション」の部分を書くことに対する抵抗感もありました。こんなこと書いたらもうおしまいだ・・と何度も真っ青になったり。たいていは、いわゆる「自己中妄想」(自分を中心にした恐れの妄想)なんでしょうが。

私はMBRPの研修にアメリカ・シアトルに行った時に、多くの専門家であり回復者である人たちが、専門家であり、リカバリーして何年だということをオープンに話しているのに感銘をうけたことが、オープンになるための勇気になりました。

多くの海外のマインドフルネス講師がしているように、セオリーだけでなく、自分自身のマインドフルネスでの実践や気づき、心模様も書いています。できるだけ多くの智慧を盛り込みました。

「書くのはすごく楽しい、でも時にすごく恐ろしい。」

そんな思いを抱きながら、書き続けるために、役立った動画や、本をいくつか示しておきます。



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