3年前にシアトルにマインドフルネス留学(MBRP講師養成講座)してきた話
こんにちはー。1/3(火)note連続投稿3日目、今日は回想記事になります。毎日note書こう!と思った時に、「私って何が書きたいんだろう?」と自問自答してみたところ、その一つに「アディクションからの回復とマインドフルネスについて特に書きたい」がありました。まず、その思いを強くした、マインドフルネス留学の件を書きたいと思ったのです。
コロナ流行前、2019年6月に5日間アメリカ・シアトルにおいて開催されたMindfulness-Based Relapse Prevention(MBRP)の講師養成講座に参加してきました。カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部マインドフルネスセンターの正式なトレーニングになります。ちなみにMBRPの講師養成講座が受講できるのは、ここのセンターだけです。現在はオンラインでの講師養成講座が提供されています。
講師養成講座が開催されたのは、シアトルから車と船で1時間ほど郊外の島のCamp Burtonというリトリート施設でした。こんな素晴らしい景色で、感激!
MBRP講師養成講座の様子
リアルでマインドフルネスを教わる機会が初めてだったので感激でした。トレーニングは写真のように、椅子と前にヨガマットを敷いて、知識についてはパワーポイントなどは使わず、小さなホワイトボードを多少使う程度。あとは、基本的に、瞑想やワークの体験とその気づきの分かち合い・話し合いになります。今ここで起こっていることを、体験し、気づき、腹に落としていきます。
マインドフルネスの講師養成講座はここが一番大切だと感じます。マインドフルネスを教える上で一番大切なマインドフルな空間・体現それを体験することです。
私が受講した回の講師は、Neha ChawlaとJoel Grow先生。お二人ともマインドフルを体現されている穏やかで笑顔の素敵な先生でした。そしても、もちろんアディクションをよく理解しています。
MBRPなので、マインドフルネスだけでなく、アディクションへの理解は気づきも深まりました。渇望はいずれ時間と共に消失していくことなど。
トレーニングは、MBRPで使う瞑想やエクササイズを前半受講者として体験、中日は1日サイレント・リトリート(参加者同士で喋らず目もあわせない)、後半は教えるためのトレーニング。参加者同士で教え合う。最後は、呼吸瞑想のガイドを全体でやらせてもらったりしました。
事前に、2冊のRequired Readingと8冊程度のSuggested Readingがあり、知識はそっちで学んでおいてね、トレーニングでは実践を行います的なトレーニングでした。
必須なのが、このMBRPの講師用のマニュアルです(英語では第二版が出ています)桧原先生が翻訳してくださっています。
その他にも、MBCT(マインドフルネス認知療法)・MBSR(マインドフルネスストレス低減法)の本もできたら読んでおいてねという感じです。下記の本は日本語がでていたので、読んでから参加しました。
ちゃんと読めていない文献もまだあるので、改めて読んだりしてみようかしら・・
で、英語は大丈夫だったの?
この留学のさらに数年前にキャンプで瞑想中に「英語を学べ」という気づきが降臨したことがあり(汗)、それから英語のミーティング(12ステップ)に週1回くらい参加し、オンライン英会話を50回ほど受講してから留学しました。
一応帰国子女なので(高校3年間)多少は話せるのですが、今回は日本人1人でほぼ1週間英語だけだったので、そりゃまあ、大変だったし緊張しました。特に、脳が疲れる夕食時に、みんなが盛り上がってベラベラと風水がどうとか、ロードオブザリングの内容とかに話が及ぶともう気が遠くなって、ほとんど何も聞lきとれず、一人解離してました(爆)
ただ、世知辛い高校時代(変な英語をしゃべるとは?といわれて無視的な場合も)と違い、アディクションやマインドフルネスに関心があるという共通項がある大人の世界は、思ったよりも皆様フレンドリーで優しく、思ったより仲良くなれました。また、瞑想を長時間共にすると独特のアタッチメント(愛着)が生まれるのでトレーニング終了時は皆さんで連絡先を交換したりと盛り上がっていましたよ。
I'm in recovery for ◎◎years.(私は回復して〇〇年です)
参加者は、医師、研究者、大学講師、心理、ソーシャルワーカー、ヨガ講師など、多岐に及んでいました。そして、自己紹介の中でその中の何名かが、私自身もアディクションからの回復者で、回復して〇〇年経ちますという自己紹介をするのが印象的でした。それも、「サラッと」いうんです。爽やかに。
日本で、アディクションの当事者だと公に自己紹介する方って、DARCや依存症回復施設のスタッフの人たちのみで、専門家が自分が当事者だと名乗っているケースは聞いたことがなかったのです。これには感激しました。そのため、私も正直に、「心理師でアディクションからの回復者で、回復して8年経ちます。」と自己紹介できたのです。そして、日本に帰ってもこれは続けよう!と思ったのです。
そして、この上の景色と海を見ながら瞑想していたら、アディクションに苦しんだこと、高校時代のアメリカでの経験、マインドフルネスとの出会いこの3つの点が結ばれて、今私はここにいるんだなと気づいたのです。
私のミッションの一つは、「日本のアディクトにマインドフルネスを伝えることだ!」と実感したのです。
まとめ
留学してよかったです。2019年3月まで勤めていた上智大学の任期を5年で終え、せっかくだから、何か新しいことを学びたいと思い急遽留学を決めて「えいや!」と実行してきたみたのですが、その後の運命を変える留学体験となりました。
体は緊張し続けていました。体はずっとガチガチに緊張して、顎を食いしばり、頭痛もひどく、まったくついてこれなかった「体さん」(汗) でももう、楽しくて、刺激的で、たまらない!そして興奮して眠れない!そんな1週間でした。
瞑想でピースフル&ハッピーになり、帰りはやたらと人が愛おしく感じたり、と思ったら、免税店で抑えていた煩悩が炸裂して爆買いしたりしながら、娘が待つ日本へと帰国しました。
MBRPを正式に教えられる講師は日本では、今のところ私だけの模様です。そう遠くない将来日本語でも講師養成講座が提供できるよう調整していきたいと思っています。
MBRPについては下記記事で紹介しています。
マインドフルネス心理臨床センターの講座
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