心は強くしようとしてはいけません/メンタルトレーニングの実践
たとえば、スポーツの現場で・・・
「心が弱いからまた負けた」
「心を徹底的に鍛えなければだめだ!」
という声を見聞きしませんか?
・・・
・・
・
メンタルトレーニングという言葉があります。
トレーニングというくらいだから
「心を鍛える」というイメージがありますが、
私の経験上、それでは逆効果になります。
心は強くしなければならないと思った瞬間
あるいは言われた瞬間に
弱くなってしまいます。
心は鍛えるものではありません。
感じてみてください。
あなたの上司でもいいでしょう。
あなたの友人知人でもいいです。
「お前は心が弱いからなぁ」
「もう少し強くなれないのか?」
そう言われたとします。
あなたの心はどんな感じがしますか。
あなたの心は元気になりますか。
そうは思うけど・・・
「なかなか難しいだよなぁ」・・・
とあなたの心は委縮?してませんか。
そうなんです。
心は強くしようと思ったとたんに弱くなってしまうのです。
では、どうしたらいいのでしょう。
まずは心の性質を理解しましょう。
1、心は自由です。
2、心は完全無罪です。
3、心は無意識が90%です。
(心の構成については別頁にていつか書こうと思います)
心の三原則についてはこちらも参考にしてください。
心は自由に時空を超えてどこにでもいけます。
心で何を思ってもあなたを誰も罰することはできません。
そして心は構造的にほとんどが意識できない領域です。
そんなものを鍛えようと意識しても土台無理な話なのです。
スポーツにおいて、
いや、あらゆる日常の場面において、
個人のパフォーマンスを向上させるのが
メンタルトレーニングの目的です。
心と身体、
現代において今更「心身二元論」ではありませんが
個人のパフォーマンスは心のあり方に大きく影響されます。
それはスポーツだけじゃなく人生にさえ現れます。
自分が気持ちの良い状態で何かを行うか、
マイナスの感情や恐怖でそれを行うか、
どちらがパフォーマンスがあがるかは言うまでもありません。
パフォーマンスの向上は、シンプルに言えば
所詮、あなたがどんな気持ちで行うかなのです。
とてもシンプルですが
メンタルトレーニングの目的は心の整理
と言った方がピンとくるでしょう。
「リラックスと集中状態」とよく言われますね。
「ゾーンに入る」ともよく言われます。
あとは心へのアクセスの仕方(手段)があるのみです。
それには前述した心の性質を理解した上で行うのが効果的なのです。
錦之亮がみなさんにおすすめしている
心へのアクセス方法はいくつかあります。
今すぐできるエクササイズ
・一点集中残像トレーニング
・呼吸法
・遠近注視法
・五感法
・集中作業法
・単純リズム作業法
・ルーティン(儀式)法
・つぶやき(口癖)法
・一時中断法
・自律訓練法
時間をかけて中長期的に行おう
・マインドフルネス
いわゆる「瞑想」ですが難しいことはありません。
・心理カウンセリング
定期的に心の掃き出しをする習慣をつけましょう。
・ワーク
シンプルな四つの質問から本当の自分を発見しましょう。
・交流分析
自分の性質・他者との交流・生きやすい人生の実現に有効です。
それぞれについては詳しくまた別頁にて書こうと思います。
【ワークの実際例】
正式にはザ・ワークといってアメリカのバイロン・ケイティさんが考案したものです。ここでワークの簡単な私自身の今日の課題についてを紹介しましょう。
ワークはとてもシンプルな四つの質問に答えていくものですが
これはとてもパワフルな効果、発見、苦しさからの解放を生み出してくれるものです。
「心を強くしようと思ったとたんに心は弱くなる」
このことを発見するにいたった錦之亮自身のワークです。
「心は強くするべきだ」
(質問1)それは本当だろうか?
本当のように思えるけれど、
現実はどうだろう。僕の心はそんなに強くない。
だから、強くありたいと思うから答えは「イエス」
(質問2)それは絶対に本当だと断言できるだろうか?
本当だを現実だに言い換えてみよう。
現実はそうじゃないのに、
もっと強くしようと言うのだから、
この考えは現実と言い争う単なる考えであって、
それは現実だ(本当だ)とは言えない。
(質問3)その考えを信じたらどう反応する?
僕の心はストレスとか、プレッシャーとかを感じる。
そうだと思う反面、自分の心は弱いからダメだと自分に駄目だしをする。
その状態で何かに向かって頑張っても、いい状態で夢中になれない。
自分には厳しくなり、心は開放されず固くなってしまう。
周囲の人には頑張る姿をみせなければならない、
くじけてはいけないと片意地をはっている自分になってしまう。
・その考えを手放した方がいい理由はみつかるか?
(手放す必要はありません)
心を強くするべきだと考えれば考える程、
そうでない自分を感じて心は苦しくなる。
・その考えを持ち続けてストレスにならないことはあるか?
ない
(質問4)「心は強くするべきだ」という考えが
全く浮かぶこともない自分、考える能力すらなかったらどうなるのか?
少なくとも心にストレスやプレッシャーはない。
過去も未来にもあるがままで生きていく自分がみえる。
心がもともと強いとか弱いとか考えなければ、
逆にその時々のことに集中していけるような気がする。
自分に厳しさはなく自分をいたわる感じがするし、
他の人には自分を大きくみせる必要もないから、
あるがままに接していけるし、
気軽に本音で会話する自分がみえる。
心は常に平和でいられる。
・考えがあればストレスとプレッシャーがあり、考えがなければ心は平和。
どちらが心が丈夫なような気がするか?
考えがない方
●最初の考えをひっくり返してみる
「心は強くしようとするべきではない」
「心は強くない方が平和で常に自分でいられる」
・それは「心は強くするべきだ」という考えと同じかそれ以上に本当のことのおうに思えるか?
とても思える
・具体的な例を三つあげてみる
1.心を強くしようとすれば、
心はストレスとプレッシャーで弱くなってしまう感じがする
2.自分が自分自身にダメ出しをしてしまう
3.周囲の人に対して本来の自分ではいられなくなる
・あなたにとって本当のことを発見しましたか?
はい。私にとっては「心は強くするべきではない」が本当のことのように思えます。
ご質問やご相談はお気軽にどうぞ。
錦之亮
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