匂いがきつくなく、味は濃厚でまろやか――おすすめ!台湾のピータン
独特の風味から、中華料理の「珍味」とも称される「皮蛋」。
アヒルの卵を発酵させるため、独特の匂いが生まれます。この匂いが苦手で食べられないという人もいるようですが、わたしは「皮蛋」、大好きです。
一般的に、台湾の「皮蛋」は中国のそれに比べ、匂いがきつくなく、それでいてお味は濃厚且つまろやかなので、お薦めです!
さて、この台湾「皮蛋」――もちろん、いろいろなブランドがあるのですが、今回包装にビビッと来て、買ってみたものがおいしかったので、ご紹介したいと思います。
それが、こちら!
──「溫泉鄉 松花 皮蛋」!
赤と金。中華世界のお正月(旧正月)っぽい色使いの包装に惹かれたわたし(笑)※台湾は旧暦でお正月を迎えます。
さて、パックを開けてみましょう。
値段は1パック130NTD(日本円換算約622円)でした。1個あたり約22NTD(約105円)。台湾の物価基準からすると、ちょっと高めです。
ひとつ、取り出してみます。
早速殻を剥いて、切ってみましょう!
「松花皮蛋」の「松花」というのは、タンパク質(普通の卵で言えば「白身」の部分)の表面に浮かぶアミノ酸の結晶が、独特の模様を描く状態を指します。
「松」という字が使われますが、実際には「樅の樹の葉」の形状により近いです。
その模様もお見せしようと思ったのですが、今回は模様がうまく撮れませんでした(汗)
「皮蛋」のおいしさというのは、タンパク質(白身)の部分のぷりぷり感と、黄身にあたる部分の濃厚さ、そして舌の上でとろけるまろやかさにあります。
ですから、黄身の部分はあまり小さく切らないようにした方がいいと思います。レストランでは、更に縦に切って四分割することもありますが、わたしはいつも1/2カットです。
台湾の家庭での一般的な食べ方は極めてシンプル、これに「醬油膏」というソースをつけるだけです。わたしはいつも、「屏大薄鹽醬油膏」というブランドのものを使っています。
「皮蛋」に醤油はちょっと合わないと思います。醤油というのは、匂いを消さないんですよね。だから、新鮮なお刺身などには醤油がいいわけですが、「皮蛋」にはやっぱりソース!
「醬油膏」というのは日本のとんかつ用の中濃ソースよりももっと濃厚で、且つ甘味があります。
日本人で「皮蛋」が苦手という人は、もしかしてこのソースがないせいなのではないかと、わたしはひそかに(?)思っています。
もし台湾の「皮蛋」をご家庭でお召し上がりになる時には、台湾の「醬油膏」も一緒に購入してみてはいかがでしょうか。