伝統文化レポートPart5.本藍染めは日本の環境考慮型サステナブルファッションだった2
前回、アップしました記事の続き・・・
https://note.com/minamusugohan/n/nd2ad12ec980b
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なぜ江戸浴衣がサステナブルファッションなのか?
◆藍の染料をはじめ長板中形を作る工程で使用する材料も天然素材であり地球にも人(肌)にも優しいエコ素材
前回、長板中形の「型(絵柄)」をつける「糊」などに「お米」が使用されている記事をアップいたしましたが
浮世絵からみる夏の風物詩である日本の浴衣
浮世絵にも描かれているように
浴衣の布地自体が綿や麻など夏の蒸し暑い季節に
江戸時代でいうところの「Tシャツ代わり」と言いますか
お風呂上がりの夕涼みなどの浮世絵などにも描写されているように
気軽に洗濯したり汗を吸う日常着の1つでした。
現代はプリント技術が普及しておりますが
江戸時代では、藍染めの浴衣が出来上がるまで
藍を発酵させ独自に染料を作ることから始まり
長い反物の両面に絵柄を1ミリもずれることなくつけることを考えると
おそらく通常の型染め着物の2倍の作業がかかっている計算になるので
作業工程を知るほどに気軽に日常着と呼ぶにはおこがましく思えてきます。。。
そんな見えない努力と職人のこだわりが詰まった結晶の江戸の浴衣ですが
江戸時代こそサステナブル文化であった証明として、着る側(購入者)も浴衣を最後まで無駄なく使う文化習慣があり、今こそ改めて見習いたいと思った。
そんな気軽に着れて庶民に親しまれてきた浴衣ですが
着古してきたら寝巻きとして活用。
↓
寝巻きとしてもボロくなったら
布をほどいて赤ちゃんのオシメに活用。
↓
更に、雑巾にしたり、その雑巾もボロボロになったら
釜戸の灰として→最終的に藍染め用の灰汁に・・・と無駄なく循環利用していたようです。
藍染めに「長板中形」がミックスされることで
更に、江戸時代の庶民のサステナブルな生活が垣間見ることができるかと。
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※参考文献 ボストン美術館、演劇博物館デジタルより