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【宇宙人狼】久しぶりに買った漫画【海外マンガ】

宇宙人狼やん!!

昔からのファンの方には「宇宙人狼やん!!」と言われても舌打ちされるかもしれないけど、萩尾望都「11人いる!」の導入には、流行が二回りぐらいして最新の流行と重なったことに興奮した。

10人の初対面の候補生たちに課せられた最終テスト。一定期間、宇宙船の中で問題なくすごすだけでいいのだが、いざ来てみると一人多い。何者か。どこまでテストでどこからアクシデントなのか。

候補生たちが二人一組で行動し、船内で銃を見つけて所持するべきか多数決で決めるところで、なんて面白い導入だとテンション上がりまくり。美少年の姿をしているが成長するまで性別が決まってないメンバーも魅力的。

こちらのハードルが上がりすぎて、これはものすごい心理戦に発展していくのか!と思ったらそうでもなくて、この話は主人公たちの知り合うキッカケになる短編で、本の厚みの大部分は続編や番外編だった。だからまあ、正直
「あ、あれ? もう終わり?」
って思っちゃったけど、それはこちらが最低のハードルの上げ方をしてしまったせい。この時代の少女漫画タッチを知らないから、本当に背景に花が咲くんだ~、とかいろいろ新鮮。


フランス漫画(バンドデシネ)の「ワイン知らずマンガ知らず」も届いた。サウザンブックスという出版社が年1冊ペースで翻訳刊行している珍しいマンガのひとつ。

前も思ったけど、海外マンガのサイズ感や、枠が手描きなのを見ると、それだけで日本から離れて新鮮な空気にふれたかんじ。
日本のマンガ雑誌で「枠」がゆがんでるやつがあったら、それだけで前衛的というか、とがった作品だぞ!って主張している印象だけど、これはスケッチを重ねているみたい。

ブドウ農家と漫画家がそれぞれの仕事を教え合う、ドキュメンタリー番組のような一冊。日本のマンガの、1コマ目から派手な設定とキャラで引き付けてバーッ!!と一気に読ませる、シャトルランみたいなスピード感とは全然違う。濃密だけどゆったりした時間が流れている。
単純に「デカイ」ことがもたらすゆとりがある。利便性は全くない。本棚に遠くの国の人の人生を飾ってるみたい。
二冊とも、パパっとめくるだけならすぐ終わるけど内容をじっくり読み込もうと思ったら1日がかりになる。いずれ感想をちゃんと書きたい。

書いた。


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南ミツヒロ
読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。

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