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日本は本当に長寿国?          栄養の観点から見た日本人の現状

1.健康寿命と平均寿命の比較

  「健康日本21」によると、日本人の
     平均寿命   健康寿命
  男性  81歳     71歳
  女性  87歳     74歳   となっています。
 ここでいう平均寿命とは、亡くなる年齢の平均で 
 健康寿命とは、自立して生活できなくなり始めた年齢の平均です。
 
 日常生活に制限のある期間が10〜13年あるのが日本の平均だそうですが
 この原因の一つが食生活の乱れです。
 今回はこの原因やその代償を見ていきます。

2.食生活の乱れの原因

 元来日本人は一部の特権階級を除いて粗食でした。
 そのため特権階級では現代における生活習慣病の方が多かったそうです。
 一族の最盛期を築いた藤原道長は糖尿病だったそうですし
 徳川家光はビタミンB1不足による脚気によって亡くなったそうです。

 食生活は戦後に大きく変わり
 ①低脂質な米と魚から高脂質なパンと肉中心になったこと
 ②野菜や海藻類等の摂取不足でビタミンミネラル食物繊維不足
 ③食べやすさに全振りした品種改良により栄養価の低下
 などにより、食生活が乱れていきました。

 一時期「現代人は糖質摂取が過剰だ」とよく言われ、糖質制限が流行りましたが
 統計から見ると糖質の摂取量はむしろ減っており、
 脂質の摂取量がかなり増えているというデータが以下のようにあります。

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3.食生活の乱れの代償

食生活が乱れることによる代償として、最も大きいのは肥満です。
・エネルギーになる食品を過剰に摂取すること
・エネルギーになる食品を代謝するビタミンが不足する
・体の調整機能を働かせるためのミネラルが不足する
        ⬇︎
 エネルギーに変換されなかったものが脂肪となり蓄積していきます。

そしてこの肥満こそが生活習慣病の最も大きな原因です。
 (糖尿病、高脂質血症、脂質異常症、など)
  ※1認知症やロコモも肥満が間接的な原因になります
  ※2肥満の基準には個人差があります
現在はウエストが規定数値以上(男性が85cm、女性が90cm)であることと
血清脂質異常、高血圧、高血糖のうち2つ異常該当する場合
メタボ(メタボリクシンドローム)と認定されています。

現在日本では男性の約24%、女性の約9%がメタボもしくはその疑いが強い
と言われているそうです。

4.子どもの肥満

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食生活の乱れによる影響は、子供にももちろんあります。
肥満傾向のこどもが、ここ30年で倍増しています。
朝食から高脂質なものだったり偏っていたりと食習慣の乱れによるものです。
また、ジャンクフードや清涼飲料水は子どもの脳に悪影響を及ぼします。

子どもの脳をバグらせないためにも色々考えていかなければなりませんね。
子どもと栄養に関してはまた今度詳しく書いていこうと思います。

5.まとめ

○日本人の平均寿命と健康寿命には10〜13歳の差がある
○健康寿命を短くしている大きな原因は食生活の乱れにある
○肥満は万病のもと、百害あって一利なし
○子どもも肥満が激増しており、食生活の乱れが原因

いかがでしたか?
肥満は見た目だけでなく、健康にも大きく影響を与えます。
これを機に、今までの食生活を見直してみるのはいかがでしょうか?

次回から各栄養素のついて詳しく見ていきます。
栄養についての基本的な知識があると食事が違った視点で見ることができますよ

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