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※ネタバレ注意※ 迫るダモクレス、動き出すネオブリタニア -『コードギアス 奪還のロゼ 第2幕』感想-

みなみ京二と申します。

公開中のアニメ作品『コードギアス 奪還のロゼ 第2幕』を観てきたので、感想を書いていきます。

第1幕を観たことが前提になっている作品でもあるため、今回はネタバレ全開です。
また、『コードギアス 反逆のルルーシュ』及び『復活のルルーシュ』の内容についても若干触れています。

↓↓↓第1幕の感想はコチラ↓↓↓
(こっちはネタバレなし)


勢いは衰えず

第2幕では、天空要塞ダモクレスと大量破壊兵器・フレイヤをいかに攻略するかが軸となり、物語が展開される。
第1幕は物語の始まりであり、舞台設定の開示とロゼ=サクヤなど事前情報になかった驚きの情報の連続で、ストーリー面での面白さがかなり強かった。
今回はそれらを一通り済ませた後であるため、ストーリーについてはそこまで大きく動いたわけではない。
第2幕は全体として"今後のための溜め”を作っているような印象だ。
実際第3幕の予告は、これから衝撃的な展開が待ち構えていることを予感させるものであった。

そんな「今後のための下準備」という、ともすれば退屈になってしまいそうなポジションにあたる今作。
しかしながら、新機体や過去作キャラクターの登場、見ごたえのあるダモクレス攻略戦により、非常に盛り上がるエピソードに仕上がっている。
結果、第1幕に勝るとも劣らない面白さを魅せてくれた。

新ナイトメアフレーム、続々参戦

第2幕において個人的に一番注目していたのは、新しいナイトメアフレームの活躍である。
私は第1幕を観たその日から、毎日のように公式サイトのナイトメア一覧ページに載っている機体を眺め、Zi-アポロのような大立ち回りを見せてくれることを楽しみにしながら公開を心待ちにしていた。

そして迎えた6月7日。
公開初日の夜に観た今作は、そんな私の期待を超えるものだった。

第1幕では顔見せ程度だった七煌星団の面々は、今回からは新型機体に搭乗して本格的に参戦。
特に蛍雪は、初陣ながらエルカルマルを圧倒する活躍を見せてくれた。
高速で動き回り、槍を振るって果敢に攻める様は非常にカッコよく、東見の救援に駆け付けた時から興奮しっぱなしだった。
個人的にデザインが好みということもあり、『コードギアス』シリーズ全体を通してもかなり好きなナイトメアである。

しかしそれ以上に興奮させられたのが、Zi-オルテギアの登場だ。
まさかあの2機が合体するとは……!
作中での活躍はまだまだこれからといった感じだが、合体シークエンスやフォルムのカッコよさは本当に素晴らしかった。

アルテミスがアポロを包むような形態は『復活のルルーシュ』に登場した追加兵装・フレームコートを彷彿とさせ、ナイトメアフレームの技術発展がさらに進んでいることを感じさせるものだ。
また、2機が合わさることで疑似的に複座式機体になっているのも面白く、『反逆のルルーシュ』に登場した作中屈指の人気機体・ガウェインを想起させられた。

第2幕ではお披露目程度の出番に終わったが、ナイトメア戦で圧倒的な実力を見せているアッシュと、優れた知略で戦局を操るロゼが共に操る機体ともなれば、今後更に華々しく活躍することは間違いないだろう。
ああ、第3幕が待ちきれない………!!

過去から今へ、バトンが渡る

第1幕ではほとんど見られなかった『反逆』要素が次々に出てきたのも、第2幕のポイントだろう。

予告の時点で登場が判明していたニーナはもちろんだが、冒頭はL.L.とC.C.の会話から始まったし、コーネリアも少し顔を見せてくれる。
時系列が繋がっていることが明言されていたことに加え、そもそも今回のメインディッシュであるダモクレス&フレイヤが『反逆』の時代の遺産ということもあり、かなり自然かつ『奪還』のキャラクターを食わない形での登場となっていた。

ダモクレスは『反逆』における最終決戦の地であり、フレイヤの攻略も大きな見どころの一つである。
そんな前作のヤマ場が物語前半に持ってこられることは意外だったが、実際見てみるとフレイヤエリミネーターの改良やアポロ・アルテミス及びオルテギアの機体性能のおかげで、案外苦労せず止めることができていた。
ナイトメアを含め、軍事技術が『反逆』の時代から確かに発展しているからこそだろう。

ニーナは前作での行動に賛否あるキャラクターではあるが、今回「フレイヤの開発を悔やんでいること」「フレイヤを止めるためにフレイヤエリミネーターの改良を進めていたこと」が改めてしっかりと描かれ、個人的には好印象だった。
今後も力を貸してくれるとも言っていたので、これからの活躍が楽しみである。

また、全く本筋とは関係がないのだが、旧フレイヤエリミネーターの使用条件を改めて聞かされると、あまりにも無茶を言っていて笑ってしまった。
冷静に考えると、作中での反応通り改良版でも条件は十分に厳しいのだが、新旧を並べられると流石に難易度に差がありすぎる………。
改めてルルーシュ&スザクの滅茶苦茶ぶりを痛感させられたのは、完全に予想外ではあるがが面白かった。

フレイヤは世界から消え、憎しみの象徴であるダモクレスも堕ちた。
前時代の負の遺産を清算し、第3幕からはいよいよ『奪還のロゼ』も佳境に入っていくことだろう。

尚底が見えないノーランド

今作で七煌星団・アインベルクともにキャラクターが出揃い、搭乗機体や性格もなんとなくではあるが分かってきている。
しかし、未だ全く内面が分からないのがノーランドだ。

元から只者ではない雰囲気を醸し出してはいたが、一応皇帝であるサクヤ(サクラ)を軽くあしらい、フレイヤを用いてまでダモクレスを落とすと、今作ではより一層底の知れなさが際立っていた。

アッシュがノーランドの養子であったという驚きの過去も判明し、ただネオブリタニアを陰で操っているというだけでなく、アッシュの過去にも密接に関わってくるキャラクターであることが見えて来た。
同時にナラとも関りがあったことや、彼女と共に入っていた孤児院にて何らかの事件を起こしたらしいことも明らかになっている。

ロゼと出会いギアスをかけられる前、アッシュがどのような人物であり、どんな人生を歩んできたのかが徐々に見えてきた。
ロゼ側の人間の中ではアッシュが唯一ノーランドを知っているわけだが、今後は彼を通してノーランドの思惑が少しずつ見えてくる展開になるのだろうか。
ノーランドの搭乗するナイトメアフレーム『ファウルバウト』はかなり好みのデザインなので、ロゼたちの前にどのような形で立ちはだかるのか非常に楽しみである。

締め

とにかく面白かったし、予告も相まり続きが気になって仕方がなくなるエピソードだった。
1ヶ月待てば続きが観られるというのはありがたいことだが、正直1ヶ月ですら待ちきれない。
早く続きが観たい!

第1幕、第2幕とかなり安定して高いクオリティを保っているので、是非ともこの勢いのまま最終幕まで突っ走ってほしいところだ。
とりあえず、もう1回第2幕を観に行こう……。

〈了〉


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