就活失敗した底辺私大卒が海外駐在を獲得するまで(その1)

 みなみと申します。
 新卒で専門商社に就職、6年目でメーカーに転職しました。転職後数年が経ち、勤務中のメーカーで海外駐在の辞令を受け、現在は某国の事業会社に出向しています。
今回のnoteは就活における「敗北者」であった私のこれまでの経緯をまとめたものです。

noteを作成した経緯

 私は自分自身の学歴は上位企業層に入るには低レベル、新卒就活もしっかりとした対策ができず失敗しました。またその1社目でも色々な経験をしたものの転職をしています。社会人のキャリアとしては順調ではなかったと思います。振り返ると新卒就活失敗・一社目の数年間は私にとって就活の失敗をどう立て直すのかを試行錯誤の期間だったと思います。転職を経て3年また海外駐在の異動を受けました。これまでのキャリアを一区切りと捉え、私のやってきた事が役に立つのではないかと思いnoteにする事にしました。

このnoteでわかる事

 TwitterやSNSでは学歴強者、新卒就活での勝ち組が羨望の眼差しで見られていると思います。こうした方の就活指南は参考になる一方、最初につまづいた人はどうリカバーすれば良いのかを具体的な経歴に基づいて書いた内容はあまり無いと思います。
 あくまで私の例にはなりますが、「学歴が低かったらダメだ」とか「一度新卒就活に失敗したら終わり」といった極端なネガティブ思考にとらわれずにキャリア形成を前向きに考えるヒントには有益といえるかもしれません。
就活生はもちろんの事、転職を考えている若手社会人の方にも役立つ内容ではないかと思っています。
 複数回に分けて投稿するこのシリーズを読んでいただければ、皆さんのヒントになるかなと思っています。

新卒就活の失敗を取り戻すには6年必要だった

 大学生時代、私の専攻は大括りで言えば文系、それも就職にあまり役に立たない人文系の学部の専攻でした。世の中全般を見ると一般企業への就職をする人が多いにも関わらず、ロクに考えずに学部を選んだ事を後から後悔する事に、高3の時は気づいていなかったのでした。企業の選考においては大学生活の過ごし方や就活への取り組みで取り戻しは効くはずですが、以前のノートにも記載している通り、私は企業選びや軸にしっかりと分析が足りず失敗してしまいます。
 そして、第三志望ですらない企業に私は入社しました。
ただ元々行きたかった会社ではなかったとしても、この会社は財閥系総合商社…のグループ会社には入る事ができました。いわゆる大手商社の子会社なのですが、就活生として選考を受けていた中ではそれなりによく見えていたのです。
研修も充実しており、人事担当者の方も色々と気を遣ってくれます。会社の人数は少ない子会社だとしても頑張ってみようかなという気持ちにはなったのでした。
 社会人生活がスタートしてから、結果的に満足できる会社に転職するまで6年もかかってしまったのですが、転職市場の流動化が大きく進んでいる2023年現在、これは長すぎると思われる方もいるのではないでしょうか。
 当時、第二新卒という言葉はまだそこまで一般的ではありませんでした。
リーマンショック、東日本大震災を経て大きく冷え込んだ企業の採用活動が徐々に戻りつつあるタイミングで、その当時は圧倒的に買い手が強い就活市場だったと思います。
 転職サイトへの登録は2年目くらいからしており、エージェントとの面談もしていたのですが、きちんとした会社でかつそこそこの待遇の求人が来るようになったのは5〜6年目でした。
 ごく当たり前の事ですが企業が欲しがる年齢層・年次の社員の多くは30代前後が多いです。これは社会人としての基礎動作が問題無くできる事は当然の事、会社の経営課題に対して結果をコミットできる人材を求めているからです。
 企業に入社して3年未満の転職希望者は、新卒に毛が生えた程度、むしろ一社目で何も経験していないのにすぐに会社を辞めようとしているとネガティブな目線で見られていてもおかしくありません。
 実績のある・なしに関わらず、職務経歴書に書けるような業務経験を得るためには5年くらいは必要ではないかと私は感じています。もちろん3年程度で濃密かつ高い実績を出し、転職・ヘッドハンティングされていく人材がゼロだとは言えませんが。

入社後に感じた違和感


 私は「拾ってもらえただけありがたい」「この会社で頑張ろう」と思い働き始めたのですがすぐに違和感を感じる事が出てきます。
歓迎会の居酒屋で直属の上司が言い出したのは会社への不平・不満でした。

「出向者は俺たちプロパーの敵」
「頑張っても何も変わらない」

 こうしたネガティブな言葉が次々と飛び出す歓迎会に違和感を覚えるのは当たり前だと思います。親ー子の会社構造はある程度理解していましたが、入ってみて初めて目の当たりにする現実でした。私は自分の部署や会社へ残念に思う気持ちを感じましたが、それと同時に最も重く感じたのは「新卒就活を失敗した自分への自責」の思いでした。
 
なぜこのような環境で働く事になってしまったのか、それは結局のところ自分のせいでしかありません。新卒就活というプラチナカードを活かしきれず、チャンスを失い、二流・三流の会社に入社せざるを得なかった-それは誰のせいでもなく、自分自身の責任です。

仕事を与えられない日々と公務員試験対策という現実逃避

 1年目の私は指導する先輩のOJTを受けながら業務に従事していました。ただ、未熟だった私は報・連・相のような基本動作も出来ず叱責を受け、結果的に仕事を与えられる事のない日々を過ごす事になりました。就活も失敗、実際の仕事もダメだったわけですね。
 失意の日々を送る私が取った選択肢はある専門職の国家公務員試験の勉強を始めました。

「この場所は自分のいる場所じゃない」

そんな思いから試験対策に取り組みますが、会社では周りからの目がきつくなっていました。OJT期間を半年も過ぎれば実際の仕事に一人で取り組んでいるもの。あいつは何をしてるのか…。そんな事を肌で感じるようにもなり、転職のための勉強も中途半端になってしまいました。そんな時友人から言われた事がきっかけに状況が変わります。

「新人なんて1年目の間仕事ができるわけがないし、まずは今の職場での状況を人事に相談してみたら」

 あまり良い環境ではないとはいえ、苦労して入社した会社を見限る前にやれる事をやったほうがいいのでは、そういう考えから勇気のいる事ですが人事に相談する事にしました。

(続く)



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