ミトンとふびん 心が軽くなる本
あとがきに著者が書いている通り、読んだら少しだけ心が静かになった。
心が軽くなって息がしやすい。
「何ということもない話。大したことは起こらない。登場人物それぞれに傷はある。しかし彼らはただ人生を眺めているだけ。」
日常には人の出会いや別れがある。
それが一時的なこともあれば一生になることもある。
経験している最中は気づかない程小さなことに見えるけれど、実際にはずっと長い間心を締め付けていたりするもの。
終わってみないとそれがなんだったのかさえ分からない。
それは身近な人が自分のことを大切に思ってくれているのを疎ましく思うことがあるように、亡くなってから改めてその人との繋がりを愛おしく思うことがあるように。
今を忙しく何も感じずに生きていたら、時だけが過ぎた後に自分だけが取り残される。
立ち止まって自分と向き合うことだけが癒しに繋がる。
感情でさえもコントロールできないのなら、無力さを嘆く前に目の前のことに集中してできることだけをやるだけ。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?