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MIMU
2024年8月23日 20:05
黒猫の友人は、少し気弱だけどとても優しい青年だった。自然に囲まれ佇む水色の屋根の小さな家で、共に住んでいる。木枠の窓が多くてあたたかな白い日差しの昼と、埃みたいな星がひろがる夜空の下でランタンやキャンドルを灯して過ごす夜。猫はどちらもだいすきだった。キッチン横にある出窓の台にお気に入りのスローを置いてくれて、最近はここで日向ぼっこをする時間が多くなっている。正午を過ぎた頃。青年が作業部屋