Clubhouse×就活
私は別に「就活」のためにClubhouseを始めたわけではないし、今だって就活に関する情報以外も手に入れようとしている。
でもやはりひしひしと「就活」にClubhouseが活用されていることを実感している。
とあるベンチャー企業では、早々に社長がClubhouseで話をし始めた。22卒学生によれば、その企業のマイページ登録者には"Clubhouseやります!"というようなメールが送られてきたようだ。
私もこの社長さんの話をよく聞いているのだが、経営者の話をここまで詳しく聞ける機会って案外ないような気がするので充実した時間を過ごせているように感じる。ちなみに挙手をすればなんでも質問に答えてくれる。
同業他社の名前を具体的に出して話をしてくれたりすると、なおさら勉強になる。この会社がClubhouseを始めたのは本当に"なんとなく、ノリで"というのが意外である。
また別の企業では、人事部の採用担当者たちが「企画を考える段階」でClubhouseを活用していた。これはClubhouseで学生向けに採用イベントを行うというわけではなく、"Clubhouseという場で新卒採用のための企画を考える"というものだ。「就活生はどんなコンテンツを欲しているのか?」「学生さんの意見が聞きたいです!」みたいな。
この方たちの企画がもうすでに実行されたのか調べてみても定かではなかったけれど、採用担当者が話しているroomに挙手をして意見を述べることができる就活生がいたら勇者だなぁと思う、そうは言っても緊張するだろう。例え欲するコンテンツがあったとしても。
個人的には"人事の方から見て就活生はこういう風に見えているのか〜"という部分が分かってきたりしたのが面白かった。
最近ではClubhouseでOB訪問も行われているらしい。この多くは非公開なので(例えばMatcherとかからClubhouse、となるようだが)実際に耳にしたことはないのだが、OB訪問を個人でClubhouseでやる必要性がいまいち見えてこないというのが正直な感想だ。学生が集団でOB訪問をできたら良いとは思うけれど、これは学生と企業(社員)側の両方にアプローチして人を集めなければいけないので、ハードルとしてはどうなのだろうか。誰が主体となってやるのが最も望ましい形なのだろうか???????
他に珍しいなぁと思ったものをあげると、「ClubhouseでGD」が挙げられる。確かにGDならClubhouseでも十分どうにかなりそうだ、メモは個々で取ることになるかもしれないけれど。
ただ相手の表情の変化が見えない状態で合意形成を図ることはやはり難しいだろうし、"相手が今、意見を言いたそうか"ということや"相手が今、自分と同じ意見を抱いていそうか"ということなどの判断が表情がない分難しくなる気がする。声だけだと発言のタイミングも考えなければならない。間が空きすぎても発言が被ってもどちらも少し"無駄"な時間を生む。オンライン......さまさまだ。
結局私が1番面白いと思うClubhouse就活は、「人事の方の話をただ聞く」というものだ。とあるアナウンサーの方や元リクルートの人事の方のように「挙手をしてくれた就活生の質問にただただ回答する」というものも面白いのだが、(そしてもちろん大変勉強になるし、同じ不安を抱える就活生がいることに安心を覚える人もいるだろう))
もっと面白いのは"人事の方の採用に対する価値観"を知るということだ。どんな思いでどんな学生を採用しようとしているのか。面接では何を知りたいと思っているのか。1日何十人も面接する中で"印象に残った学生"というのはどういう人なのか。話を聞けば聞くほど、就活につなげられる気がする。そして自分の志望する会社の人事の方の話を運良く聞くことができれば、それを話題の1つとして雑談や逆質問の中に組み込めるかもしれない。
Clubhouseという"新しいプラットフォーム"で、私たちに「面接」というものを課してくる"人事の人間"の価値観を知ることで、"その企業が欲しい人材"となれる1歩を踏み出せる可能性も、0とは言い切れないのではないだろうか。
迷っているならとりあえず始めてみてほしい「Clubhouse就活」始め方は簡単だ。採用担当をしている人を1人見つけてフォローする。その人がフォローしている採用担当者をどんどんフォローする。たったそれだけの話。
気になった人事の方を見つけたら、Twitterを覗いてみる。その人の考え方がより深く知れる。それを知った上で、その人の話をClubhouseで聞く。
簡単なことだ。
主流になるであろう「オンライン就活」の第一歩として
Clubhouse、活用してみない?