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【詩】いなくなったアヒル

ああ、思い出した
昔は確かにこの池にアヒルたちがいた
池ではない、池のほとりに白いアヒルたちがいて
私の小さな息子をクチバシでつついて泣かせてしまった

いつのまにかいなくなったアヒル
いつのまにか大きくなって
遠い街に行ってしまった息子

私は一人でアヒルのいなくなった池の周りを歩く
今では黒いが不格好に羽を広げて乾かしている
空にはユリカモメが不吉な渦を巻いている
いつかそこに吸い上げられてしまいそう



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