【図書館関係のみなさまへ】映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』の配給会社より
先日、新型コロナの影響について、弊社のような小規模の映画配給会社の現状をまとめた下記の記事をnoteに投稿いたしました。すると、SNSなどで本当に沢山の方々から反響があり、コメントの一つ一つがとても励みになりました。みなさま、応援いただきありがとうございます。この場を借りて、感謝申し上げます。
同時に、映画館で映画を上映することができない状況において、「映画配給会社だからこそ、できることは何だろうか?」ということを日々考えるようになりました。また、こちらから一方的に支援をお願いするだけではいけない、とも考えるように。
そんな思いの中、とある目的で弊社の過去作品の素材関係を整理していたところ、弊社のYouTubeチャンネルにアップしていた『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』 公開記念パネルディスカッション ニューヨーク公共図書館と<図書館の未来> という動画を発見しました。
弊社配給(共同配給:ムヴィオラ)で昨年岩波ホールほか全国にて公開し、3時間25分の長尺作品にも関わらず、おかげさまで大ヒットとなりましたフレデリック・ワイズマン監督のドキュメンタリー『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』。
▶映画オフィシャルサイト
http://moviola.jp/nypl/
▶予告編
https://www.youtube.com/watch?v=wYoCeAtNqKc&t=18s
本作の公開を記念して、ニューヨーク公共図書館幹部役員キャリー・ウェルチさんが来日し、日本の図書館関係者のみなさんとのパネルディスカッションを収録した動画です。
前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
参加された図書館関係者のみなさまから大変ご好評いただきました本作のイベントですが、会場の座席数が限られており、定員を超えたため、お断りさせていただいた方が本当にたくさんいらっしゃいました。中には、遠方からの出席希望の方もいらっしゃり、図書館関係者の方の熱意、学ぼうとする意識が伝わりました。参加いただけなかったみなさま、その節は、大変申し訳ございませんでした。
また、映画公開時には、たくさんの図書館関係者の方が劇場へ駆けつけてくださったと、全国の劇場の方や各メディアを通して知りました。SNSでも、胸が熱くなるような感想を数多く拝見し、本作を日本で公開した意義を感じました。
現在、緊急事態宣言の発令により映画館と同じく、全国の図書館は、おもに休館となっていることでしょう。比較は難しいですが、メインとなる場所を失っているという点では、映画業界と同じ状況です。図書館という存在が、人々にとってどれほど大事なものだったのか、今回の件で実感したのは、おそらく私だけではないと思います。映画館と同じように。
『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』のDVDやブルーレイ・動画配信という形で貢献できれば一番だと思いますが、このような状況もあり、見込みが立っておりません。
そこで、 素人考えで恐縮ですが、こちらの『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』 公開記念パネルディスカッション ニューヨーク公共図書館と<図書館の未来>のディスカッションの動画をご覧いただくことで、図書館関係者のみなさまに何かお役に立てるのではないか、と思いました。映画の公式サイトには、パネルディスカッションの抄録も掲載しております。ご活用いただければ幸いです。
既に映画をご覧になった方はもちろん、映画に興味があり、この動画の存在を知らなかったという一般の方でも、宜しければぜひご覧ください。
全二部構成で計二時間に渡る図書館についての議論の動画ですが・・・。
日本図書館協会オフィシャルサイト *お知らせ一覧
緊急事態宣言のもとでの図書館の対応について より抜粋
この間,休館措置を講じる図書館が増えていますが,本協会が提唱している「図書館の自由に関する宣言」を引いて,図書館が閉じていることを問題視する声も聞こえます。しかしながら,今般の情勢における最大の配慮事項は人命の尊重であり,それをまずは優先すべきです。その上で,こうした状況のもとでも実行できる方法を探り,図書館の役割を可能な限り果たしていくことが,「宣言」の精神に沿うものとなるはずです。
新型コロナウィルス感染症の拡大防止のために休館している海外の図書館の動向を探ると,様々な努力をしている事例が確認できます。インターネットを介した遠隔型サービス(リモートサービス)の展開に,学ぶことが少なくありません。感染症に関する適切な情報への案内,自宅にとどまっている人々の心理的な抑圧(ストレス)をやわらげることを目指す活動など,積極的な取り組みも見受けられます。「休館=何もしない」では決してないことがわかります。
日本の図書館においても,関係者が互いの智慧を共有し,情報交換を密にすることにより,図書館の機能を十二分に発揮して,その存在意義を高める機会としていただきますよう,お願いいたします。
引用:日本図書館協会オフィシャルサイト
日本図書館協会が発表していた上記のコメントについて、ニューヨーク公共図書館の活動と、このディスカッション動画の中に、今後の活動へのヒントがあるのではないかと勝手に思っております。お役に立てれば幸いです。
株式会社ミモザフィルムズ
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『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』 公開記念パネルディスカッション ニューヨーク公共図書館と<図書館の未来>
開催日時:2019年4月9日(火)
会場:日比谷図書文化館コンベンションホール
ニューヨーク公共図書館幹部役員キャリー・ウェルチさんが来日し、日本の図書館関係者とのディスカッションに参加しました。
社会のデジタル化がすすみ、全世界の図書館が新しいあり方を模索する中で、ニューヨーク公共図書館(NYPL)は、驚くほどに多彩な活動を成功させ、世界中から注目されている図書館です。彼らは、その活動を実現するために、いかに認知度をあげ、いかに支援者を獲得しているのでしょうか。アカデミー賞名誉賞受賞の巨匠フレデリック・ワイズマン監督が、ニューヨーク公共図書館の舞台裏に迫った傑作ドキュメンタリー『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』の公開を記念し、ニューヨーク公共図書館幹部キャリー・ウェルチさんが来日。第一部ではキャリーさんとともに、ニューヨーク公共図書館を取材した名著で知られる在米ジャーナリスト・菅谷明子さんをお迎えし、トークと映画の紹介。第二部では、キャリーさん、菅谷さんと日本の図書館関係者、研究者など豪華パネラーが参加したパネルディスカッションが開催されました。
登壇者
パネラー:キャリー・ウェルチ(ニューヨーク公共図書館渉外担当役員)
パネラー:菅谷 明子(在米ジャーナリスト/ハーバード大学ニーマン・ジャーナリズム財団役員)
パネラー:田中 久徳(国立国会図書館総務部部長)
パネラー:越塚 美加(学習院女子大学国際文化交流学部教授)
モデレーター:野末 俊比古(青山学院大学教育人間科学部教授)
キャリー・ウェルチ通訳:横田佳代子
■ 第一部:トークと映画の紹介
動画は下記よりご覧いただけます。
■ 第二部:パネルディスカッション
動画は下記よりご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=GIciohenaq4&t=922s
パネルディスカッション抄録は、下記よりご覧いただけます。
弊社では『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』の自主上映を承っております。下記よりお気軽にお問い合わせください。
※5/2追記 弊社オンラインショップにて『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』パンフレットやグッズのご購入が可能となりました。
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